日本とアフリカのためにユースができること
アフリカのこれからについて話し合う「TICAD V学生プロジェクト」に参加
(左から)Ali Alawi Abdousamadさん(国際関係研究科博士課程前期課程1回生)
横山英里さん(国際関係研究科博士課程前期課程1回生)
Rajaonarison Haja Michelさん(国際関係研究科博士課程後期課程1回生)
宮内雄飛さん(理工学部4回生)
TICADとはアフリカ開発会議のことで、日本政府の主導のもとアフリカ連合委員会・国連・国連開発計画(UNDP)・世界銀行が共催者となって、アフリカ各国政府と「アフリカのこれから」を話し合う国際会議です。1993年に始まり5回目の開催となった今年は、TICAD V(第5回アフリカ開発会議)が6月に横浜で開かれました。
これに合わせて結成されたのが、TICAD V 学生プロジェクトです。日本とアフリカの学生がアフリカと日本のこれからについて話し合い、意見をまとめ、社会に発信するプロジェクトです。今年3月には、11日間に及びアフリカと日本の学生約100名が雇用や教育など、6つの課題について話し合う「日本・アフリカ学生サミット」を開催し、アフリカにおける人材育成や学生同士による交流の促進、平和教育の重要性などを提言文書として作成しました。今年6月に開かれたTICAD V 本会合に向けてユースの声を届けることを一つの目標に活動してきました。
――活動に参加したきっかけは?
横山さん…学生プロジェクト事務局の方のTwitterでこの活動を知りました。私はアフリカに行ったことがなく、よく知らなかったのでもっと知ってみたいと思い、参加を決めました。また、学生会議の運営にも興味がありました。
宮内さん…国際協力団体(NGO)で活動していたときに知り合った友人に誘われました。僕は高校時代イギリスに留学し、出発前に持っていたイメージと実際に現地で学んだこととのギャップに違和感を覚えました。自分にとって未知なことが多いアフリカについてもっと知りたいという思いと、ユースの活動に魅力を感じており、自分にできることを追求したいという思いから参加することにしました。
Hajaさん…マダガスカル大使館の方に誘われました。良い経験になるし、自分の研究にも役立つと思ったので参加しました。
Aliさん…ボツワナ人の友人から教えてもらいました。日本と自分の国、日本とアフリカの関係について興味があったので参加しました。
――どんな活動をされましたか?
横山さん…私個人としてはTICAD V 本会合のボランティアやサイドイベントの運営を、国連ボランティア計画・外務省の方々と一緒に行いました。また、3月の学生サミットでは、各学生が所属する分科会によって、東北、関西、中国地方いずれかの場所で4泊5日の地方研修に参加していたのですが、私は、関西での地方研修の運営に携わっていました。
宮内さん…事務局で学生プロジェクトの企画の統括を担当しました。学生サミットでは、「雇用」と「民間企業の進出」をテーマにした関西での地方研修をデザインし、サミット後は、学生プロジェクトの提言文書をTICAD V 本会合に届けるための活動をしていました。結果として、各国首脳や世界銀行総裁をはじめとして、各国政府、国際機関の関係者に提言書を届けることができました。TICAD Vを盛り上げるために、カメルーンで国民的英雄の元選手やアフリカ各国の駐日大使とサッカーの親善試合も行いました。
Hajaさん…経済開発の分科会に参加し、提言文書をまとめるために意見を出しました。
Aliさん…平和と安定の分科会に所属していたので、中国地方での地方研修に参加しました。フィールドワークで訪れた平和記念資料館に衝撃を受け、日本とアフリカ連合が協力して平和を広げていかなくてはいけないと痛感しました。

――参加した感想を聞かせてください。
横山さん…国連大学の方に提言文書を渡したときに、ユースが声を上げたことを賞賛してもらい、自分たちの活動が認められて嬉しかったです。本会合や学生プロジェクトの運営を間近で見られて勉強になりましたし、アフリカへの興味も深まりました。
宮内さん…TICAD Vで採択された「横浜宣言2013」では、TICAD Vが掲げる開発課題のあらゆる局面において共通して一層重視すべき包括指針として「若者の機会の拡大」という文言が入りました。私たちユースの活動がどれだけ影響力を及ぼしたのかわかりませんが、ユースの可能性を改めて強く感じ、感極まった瞬間でした。このプロジェクトを契機にアフリカ各国から日本に留学する学生のネットワークができたことも光栄なことでした。11日間の学生サミットでは、文化の違いや意見の違いで大論争になることもありましたが、それも含めて良い経験ができたと思います。今後は今回の経験を下の世代にも伝えていきたいです。
Hajaさん…たくさんの国から来た人たちの意見をまとめるのは大変でした。アフリカの学生と日本の学生の意見をひとつにまとめたのは意義があったと思います。
Aliさん…学生の考えを本会合に届けられたのは良かったと思います。ユースは未来のリーダーなので、今後を担う私たちが一緒になって将来を考えたことは非常に意味のあることだったと思います。
~留学生のお二人に聞きました!~
――日本に留学したきっかけは?将来の目標は?
Hajaさん…2009年から、コンサルタントとして母国マダガスカルでJICAと一緒にプロジェクトを運営していました。仕事仲間に日本に行ってみてはどうかと誘われ、もともと日本が好きで日本語も勉強していたので、行ってみようと思いました。
将来の目標は、マダガスカルの外務省で、国のために新しい視点を取り入れたいです。政治家になって、経済政策・農業開発・食料安全保障に取り組みたいです。
Aliさん…母国ジブチの新聞で、日本大使館からの奨学金についての記事を偶然見たことがきっかけです。それで試験を受けたら受かりました。簡単に聞こえるかもしれませんが、倍率は600倍だったんですよ!
将来は、ジブチの大統領になりたいです!外交政策・強い市民社会の構築・メディアの自由化・本当の意味での独立と民主化を進めたいです。

●英語版はこちら→「What the Youth can do for Japan and Africa」
これに合わせて結成されたのが、TICAD V 学生プロジェクトです。日本とアフリカの学生がアフリカと日本のこれからについて話し合い、意見をまとめ、社会に発信するプロジェクトです。今年3月には、11日間に及びアフリカと日本の学生約100名が雇用や教育など、6つの課題について話し合う「日本・アフリカ学生サミット」を開催し、アフリカにおける人材育成や学生同士による交流の促進、平和教育の重要性などを提言文書として作成しました。今年6月に開かれたTICAD V 本会合に向けてユースの声を届けることを一つの目標に活動してきました。
――活動に参加したきっかけは?
横山さん…学生プロジェクト事務局の方のTwitterでこの活動を知りました。私はアフリカに行ったことがなく、よく知らなかったのでもっと知ってみたいと思い、参加を決めました。また、学生会議の運営にも興味がありました。
宮内さん…国際協力団体(NGO)で活動していたときに知り合った友人に誘われました。僕は高校時代イギリスに留学し、出発前に持っていたイメージと実際に現地で学んだこととのギャップに違和感を覚えました。自分にとって未知なことが多いアフリカについてもっと知りたいという思いと、ユースの活動に魅力を感じており、自分にできることを追求したいという思いから参加することにしました。
Hajaさん…マダガスカル大使館の方に誘われました。良い経験になるし、自分の研究にも役立つと思ったので参加しました。
Aliさん…ボツワナ人の友人から教えてもらいました。日本と自分の国、日本とアフリカの関係について興味があったので参加しました。
――どんな活動をされましたか?
横山さん…私個人としてはTICAD V 本会合のボランティアやサイドイベントの運営を、国連ボランティア計画・外務省の方々と一緒に行いました。また、3月の学生サミットでは、各学生が所属する分科会によって、東北、関西、中国地方いずれかの場所で4泊5日の地方研修に参加していたのですが、私は、関西での地方研修の運営に携わっていました。
宮内さん…事務局で学生プロジェクトの企画の統括を担当しました。学生サミットでは、「雇用」と「民間企業の進出」をテーマにした関西での地方研修をデザインし、サミット後は、学生プロジェクトの提言文書をTICAD V 本会合に届けるための活動をしていました。結果として、各国首脳や世界銀行総裁をはじめとして、各国政府、国際機関の関係者に提言書を届けることができました。TICAD Vを盛り上げるために、カメルーンで国民的英雄の元選手やアフリカ各国の駐日大使とサッカーの親善試合も行いました。
Hajaさん…経済開発の分科会に参加し、提言文書をまとめるために意見を出しました。
Aliさん…平和と安定の分科会に所属していたので、中国地方での地方研修に参加しました。フィールドワークで訪れた平和記念資料館に衝撃を受け、日本とアフリカ連合が協力して平和を広げていかなくてはいけないと痛感しました。
――参加した感想を聞かせてください。
横山さん…国連大学の方に提言文書を渡したときに、ユースが声を上げたことを賞賛してもらい、自分たちの活動が認められて嬉しかったです。本会合や学生プロジェクトの運営を間近で見られて勉強になりましたし、アフリカへの興味も深まりました。
宮内さん…TICAD Vで採択された「横浜宣言2013」では、TICAD Vが掲げる開発課題のあらゆる局面において共通して一層重視すべき包括指針として「若者の機会の拡大」という文言が入りました。私たちユースの活動がどれだけ影響力を及ぼしたのかわかりませんが、ユースの可能性を改めて強く感じ、感極まった瞬間でした。このプロジェクトを契機にアフリカ各国から日本に留学する学生のネットワークができたことも光栄なことでした。11日間の学生サミットでは、文化の違いや意見の違いで大論争になることもありましたが、それも含めて良い経験ができたと思います。今後は今回の経験を下の世代にも伝えていきたいです。
Hajaさん…たくさんの国から来た人たちの意見をまとめるのは大変でした。アフリカの学生と日本の学生の意見をひとつにまとめたのは意義があったと思います。
Aliさん…学生の考えを本会合に届けられたのは良かったと思います。ユースは未来のリーダーなので、今後を担う私たちが一緒になって将来を考えたことは非常に意味のあることだったと思います。
~留学生のお二人に聞きました!~
――日本に留学したきっかけは?将来の目標は?
Hajaさん…2009年から、コンサルタントとして母国マダガスカルでJICAと一緒にプロジェクトを運営していました。仕事仲間に日本に行ってみてはどうかと誘われ、もともと日本が好きで日本語も勉強していたので、行ってみようと思いました。
将来の目標は、マダガスカルの外務省で、国のために新しい視点を取り入れたいです。政治家になって、経済政策・農業開発・食料安全保障に取り組みたいです。
Aliさん…母国ジブチの新聞で、日本大使館からの奨学金についての記事を偶然見たことがきっかけです。それで試験を受けたら受かりました。簡単に聞こえるかもしれませんが、倍率は600倍だったんですよ!
将来は、ジブチの大統領になりたいです!外交政策・強い市民社会の構築・メディアの自由化・本当の意味での独立と民主化を進めたいです。
●英語版はこちら→「What the Youth can do for Japan and Africa」