愛され続ける庭を目指して
(左から) 永田みなみさん (理工学研究科博士課程前期課程2回生)
瀬野瑞季さん (理工学研究科博士課程前期課程2回生)
中西美紗希さん (理工学部4回生)
福永恵里圭さん (理工学部3回生)
衣笠キャンパスとアカデメイア立命21の間の「通り庭」をデザイン
私たちが学んでいるランドスケープデザインとは、建物の周りや公園、ときには都市など、広い意味での外部空間をデザインする分野です。その場所の土地性や生態系などを取り入れるので、建物の利用者以外でもデザインに触れられるのが面白いところです。私たちは、今年の4月に、研究室の武田先生から衣笠キャンパスとアカデメイア立命21の間の通り庭デザインの話を聞いて、実際の建築デザインに関わる貴重な機会だと思い、参加を決めました。
通り庭のデザインが始まったのは6月で、メンバーはランドスケープデザイン研究室有志を中心とした7人です。2週間に1回程度、設計事務所の方とデザイン会議があり、そこで私たちが持ち寄ったアイデアを提案しました。今回のコンセプトは「地域にひらかれた道」です。霊山として有名な衣笠山のふもとにあることや、豊かな自然に囲まれていることなどの「地域性」を特に大切にしました。

例えば、私たちは「レインガーデン」という、小さな池に雨水が貯まっていく仕掛けを考えました。こうすることで、天気によって変わる庭の表情を楽しめます。また、樹木の密度や配置に違いを持たせました。こうすれば、場所によって湿度が微妙に変化するので、歩くうちに肌にふれる空気が変わっていくような感覚が味わえます。その他にも、衣笠山が見える場所にベンチを置くなどして、人工物と自然との境界をできるだけなくすようにしましたね。
苦労したのは、自分たちのデザインと条件とのバランスです。法令により、消防車が通れる道幅を確保しないといけなかったり、斜面の高低差を考えないといけなかったり、と多くの問題にぶつかりました。期間中はみんなで図面を持ち寄り、問題にぶつかってはまた持ち帰って話し合い…の繰り返しでした。ですが、学年や立場を超えて「いい物をつくる」ためにシビアに意見を言い合ったことで、「これならいける!」と思えるデザインが出てきたときは嬉しかったです。「デザインを実際に形にすることの難しさ」を学ぶことができ、よい経験になったと思います。
私たちの出したアイデアを元に、これから建設事務所の方が検討してくださいます。どんなデザインの庭になり、どんな風に使ってもらえるのか、2015年の完成が楽しみです。

~みなさんに聞きました!庭をデザインするときに意識したポイントは?~
瀬野さん……「いつまでも地域の方に愛される庭」にしたいと考えました。時間の流れに合わせて、地域の変化も映し出せるような場所にできればいいと思います。
永田さん……「大学と庭を仕切る門を外してしまおう」というアイデアが出たくらい、周りとのカベをなくして、誰でも気軽に使えるような庭づくりを心がけました。
中西さん……模型を中から覗いてみたりして「建物の中からはどう見えるか」に気をつけました。どこから見ても地域の風景に馴染んだ庭であってほしいですね。
福永さん……住宅街の近くに新棟が建つということで、住民の方からもいろいろな声をいただきました。学生だけでなく、近隣の方にも配慮したデザインを大切にしました。

通り庭のデザインが始まったのは6月で、メンバーはランドスケープデザイン研究室有志を中心とした7人です。2週間に1回程度、設計事務所の方とデザイン会議があり、そこで私たちが持ち寄ったアイデアを提案しました。今回のコンセプトは「地域にひらかれた道」です。霊山として有名な衣笠山のふもとにあることや、豊かな自然に囲まれていることなどの「地域性」を特に大切にしました。
例えば、私たちは「レインガーデン」という、小さな池に雨水が貯まっていく仕掛けを考えました。こうすることで、天気によって変わる庭の表情を楽しめます。また、樹木の密度や配置に違いを持たせました。こうすれば、場所によって湿度が微妙に変化するので、歩くうちに肌にふれる空気が変わっていくような感覚が味わえます。その他にも、衣笠山が見える場所にベンチを置くなどして、人工物と自然との境界をできるだけなくすようにしましたね。
苦労したのは、自分たちのデザインと条件とのバランスです。法令により、消防車が通れる道幅を確保しないといけなかったり、斜面の高低差を考えないといけなかったり、と多くの問題にぶつかりました。期間中はみんなで図面を持ち寄り、問題にぶつかってはまた持ち帰って話し合い…の繰り返しでした。ですが、学年や立場を超えて「いい物をつくる」ためにシビアに意見を言い合ったことで、「これならいける!」と思えるデザインが出てきたときは嬉しかったです。「デザインを実際に形にすることの難しさ」を学ぶことができ、よい経験になったと思います。
私たちの出したアイデアを元に、これから建設事務所の方が検討してくださいます。どんなデザインの庭になり、どんな風に使ってもらえるのか、2015年の完成が楽しみです。
~みなさんに聞きました!庭をデザインするときに意識したポイントは?~
瀬野さん……「いつまでも地域の方に愛される庭」にしたいと考えました。時間の流れに合わせて、地域の変化も映し出せるような場所にできればいいと思います。
永田さん……「大学と庭を仕切る門を外してしまおう」というアイデアが出たくらい、周りとのカベをなくして、誰でも気軽に使えるような庭づくりを心がけました。
中西さん……模型を中から覗いてみたりして「建物の中からはどう見えるか」に気をつけました。どこから見ても地域の風景に馴染んだ庭であってほしいですね。
福永さん……住宅街の近くに新棟が建つということで、住民の方からもいろいろな声をいただきました。学生だけでなく、近隣の方にも配慮したデザインを大切にしました。
- 取材・文
- 山内 快(経営学部3回生)