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学生の視点で講義を”面白く”する ~体験型の授業づくりに取り組んだ半年間~

安達 慎人さん
(2013年経営学部卒、テクノロジー・マネジメント研究科博士課程前期課程1回生)

大講義で参加型授業の取り組みを八重樫文准教授(経営学部)の協力を得て実践

  • No.602
  • 2014年1月28日更新
講義づくりに関わってみたいと思ったきっかけは、「自分自身、学部時代の大学の授業で何が身に付いたのだろう」と考えたことでした。他の人に聞いても「よく分からない」と同じ答えが返ってきました。一方で、「少人数やグループワークの授業は面白かったよね」という声もあり、特に大講義に対して学生の満足度は決して高くないことが分かりました。

「せっかくの大学生活を充実したものにしないともったいない。」学生の視点で大講義にグループワークの要素を取り入れ、面白い講義をつくってみたいと思うようになりました。ここで言う“面白い”とは、単に学生が授業を面白いと感じるのではなく、経営学そのものや経営学を“大学”で学ぶ【意味や価値】に気づいてもらうことです。そこで、教育とデザインを結びつける研究をされている経営学部の八重樫文先生に「面白い授業づくりを実践してみたい」と想いをぶつけたところ、私の想いを受け止めてくださり、経営学部1回生約250名を対象とする前期開講の「企業と経営」の一部にかかわる機会を与えてくれました。授業実践にあたり、八重樫ゼミの学生や経営学部と経済学部の学生も加わり、チームで具体的な授業内容を考えていきました。
    

授業の構成を先生に提案するにあたって、ミーティングを開いて、先生の了承を得られるまで修正を繰り返した企画書を授業で実践することにしていました。しかし、初回の提案から壁にぶち当ることに。初回の授業ではパスタタワーワークを提案しました。パスタタワーワークとは、各班に分かれて制限時間10分の間に20本のパスタを使い、タワー状に組み上げてその高さを競うワークです。チームビルディングを体験するのに最適な企画だと考えて提案しましたが、先生からは「授業で行う意味が分からない」と一蹴されてしまいました。

「“意味”って何だ」と考えましたね。考えるうちに、私が学部生の時に学生団体を立ち上げた経験に行きつきました。みんなのやりたいことをまとめて一つの形にすることは大変でしたが、その分達成感を得たことを思い出したのです。仕事はチームで取り組むことがほとんどです。“チームワークの難しさをパスタタワーワークで感じてほしい”ということが、パスタタワーワークを「授業で行う意味」であると自分自身で納得することができました。八重樫先生からも、「それがいいと思うのならやってみよう」と言っていただき、実践することが決まりました。
            
ワークで気を付けたことはチーム全員が役割を持つこと。授業で何が面白くなかったかを洗い出したところ、自分にやることが与えられないことで授業に参加している感覚が得られないという意見が多く、一人ひとりが役割を持つことで意欲が高まるのではないかと考えました。役割分担が上手くいくように、自分も含め5~6名のTAが入りグループでの議論の進行状況をこまめにチェックするようにしました。また、授業では音楽を流すなどして、授業に臨む教室の雰囲気づくりなども工夫しました。

その後も自分たちが考えたワークを各回で実践した結果、15回の授業を通して7割以上の出席人数をキープすることができました。受講生からは「他の講義とは雰囲気が全然違う」「面白かった」など嬉しい声も。そして、ただ出席率が上がったわけではなく、講義に対する学生の姿勢に大きな変化が現れました。それは、従来の講義でよく見かけられていた受動的な参加から能動的な出席態度に変化したこと。受講生に、「経営学って面白いな」と感じてもらえて、これからの学習のモチベーションアップにつながったのではないかと感じています。
      

「前期に受講した『企業と経営』の講義が特に印象に残っていて、理論と実践が学べた講義でした。」と学生がコメントした学内のパンフレットを見た時、ワークの実践は大変でしたが“人の心に残るもの”ができて良かったと心から思うことができました。

この取り組みをきっかけに、より良い授業づくりや授業実践のあり方を学術的に研究し、修士論文にまとめることを決めました。学生の大学の講義に対する期待は高く、何かをしたいという気持ちも大きいものです。研究を通じて、学生の気持ちに応えられる良い授業をデザインしていければと思っています。

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