気が抜けない中での駆け引き。そこが競歩の魅力
河添香織さん(政策科学部1回生)
6月のアジアジュニア陸上選手権大会10000m競歩で金メダル獲得
私にとって初めての国際大会出場となったアジアジュニア陸上選手権大会は、20歳未満の選手のみが出場できる大会で、2年に1度開催されます。今回の大会は湿度が高い台湾で開催されたので、練習前のウォーミングアップを減らすなどして体調を整えました。競技中は、精神的にも体力的にも少し余裕があったので、失格にならないようにフォームに集中して歩きました。順位を狙う大会だったので自己ベストに比べてタイムは遅かったですが、初めての海外での大会で優勝できたことは素直に嬉しかったです。
競歩という競技は常に審判の目があり、フォームが乱れていないか厳しくチェックされます。膝が曲がっている、両足が浮いているなどの乱れがあるとイエローの札が目の前に出されます。すぐに改善しないと「警告カード」がゴール前の集計係に届けられ、掲示板に張り出されます。これが3枚たまると失格になります。ラスト1周は判定がいっそう厳しくなり、一発で失格になることがあります。ゴールするギリギリまで失格になる可能性があるという厳しい競技です。最後まで集中力を切らさずに歩かなければならないのが大変なところですが、気が抜けない中で、いつ・どこでスピードをあげるかといった駆け引きが魅力だと思います。

私が競歩をはじめたのは高校1年生のときです。中学では長距離を走っていましたが、高校入学前に足を故障してしまい、高校入学後はリハビリを兼ねて練習では歩いていました。歩くことしかできなかったので、京都インターハイ出場を決める地区予選には競歩で出場しました。競歩の競技人口が少なかったということもあり、京都インターハイ、全国インターハイにも出場し、全国7位に入賞しました。それから本格的に競歩を始めました。
これまで競歩をやめたいと思ったことはありませんが、とても落ち込んだ経験はあります。高校2年生の全国インターハイ決勝のときに、ラスト1周で警告が3枚溜まって失格になりました。失格になれば記録も残らず、出場していないのと同じことになってしまいます。記録表の一番下に「記録なし」を意味する‘DQ’の文字を見たときは、周りからの期待に応えられなかった悔しさもあり、「この1年間何をやってきたのだろう」と思いました。しかし今ではこれがいい経験だったと思えます。
普段のトレーニングは朝・授業の合間・夕方に合計3~4時間くらいしています。朝は走って、夕方は12キロを歩いたり、ジムでトレーニングしたりしています。試合前など追い込むときには「早く歩く」「ゆっくり歩く」を交互に繰り返すインターバルトレーニングをしています。
私は衣笠キャンパスに通っているのですが、大学の周りには練習場所があまりなく、BKCに移動する時間がないときは練習場所を確保するのに苦労していました。今は大学の周りを歩いたり、トラックを使いたいときは西京極陸上競技場まで走って行き、そこで練習したりしてカバーしています。
今回アジアジュニア選手権大会に出場し、違う国の選手と戦うことができてすごく楽しかったです。これからは世界大会にも出場して、しっかり勝負できる選手になれるようにがんばりたいです。
競歩という競技は常に審判の目があり、フォームが乱れていないか厳しくチェックされます。膝が曲がっている、両足が浮いているなどの乱れがあるとイエローの札が目の前に出されます。すぐに改善しないと「警告カード」がゴール前の集計係に届けられ、掲示板に張り出されます。これが3枚たまると失格になります。ラスト1周は判定がいっそう厳しくなり、一発で失格になることがあります。ゴールするギリギリまで失格になる可能性があるという厳しい競技です。最後まで集中力を切らさずに歩かなければならないのが大変なところですが、気が抜けない中で、いつ・どこでスピードをあげるかといった駆け引きが魅力だと思います。
私が競歩をはじめたのは高校1年生のときです。中学では長距離を走っていましたが、高校入学前に足を故障してしまい、高校入学後はリハビリを兼ねて練習では歩いていました。歩くことしかできなかったので、京都インターハイ出場を決める地区予選には競歩で出場しました。競歩の競技人口が少なかったということもあり、京都インターハイ、全国インターハイにも出場し、全国7位に入賞しました。それから本格的に競歩を始めました。
これまで競歩をやめたいと思ったことはありませんが、とても落ち込んだ経験はあります。高校2年生の全国インターハイ決勝のときに、ラスト1周で警告が3枚溜まって失格になりました。失格になれば記録も残らず、出場していないのと同じことになってしまいます。記録表の一番下に「記録なし」を意味する‘DQ’の文字を見たときは、周りからの期待に応えられなかった悔しさもあり、「この1年間何をやってきたのだろう」と思いました。しかし今ではこれがいい経験だったと思えます。
普段のトレーニングは朝・授業の合間・夕方に合計3~4時間くらいしています。朝は走って、夕方は12キロを歩いたり、ジムでトレーニングしたりしています。試合前など追い込むときには「早く歩く」「ゆっくり歩く」を交互に繰り返すインターバルトレーニングをしています。
私は衣笠キャンパスに通っているのですが、大学の周りには練習場所があまりなく、BKCに移動する時間がないときは練習場所を確保するのに苦労していました。今は大学の周りを歩いたり、トラックを使いたいときは西京極陸上競技場まで走って行き、そこで練習したりしてカバーしています。
今回アジアジュニア選手権大会に出場し、違う国の選手と戦うことができてすごく楽しかったです。これからは世界大会にも出場して、しっかり勝負できる選手になれるようにがんばりたいです。
- 取材・文
- 遠藤光理(経営学部3回生)