震災やエネルギー問題を「伝えて、そして一緒に考える」
齋藤 怜さん(産業社会学部3回生)
2011年3月11日、福島県いわき市、震度6弱、福島第一原発から45㎞…。
当時高校2年生だった私は、両親と妹の4人で暮らしていましたが、放射線の影響を心配する両親に促され、妹と2人で祖母の住む兵庫県へ避難し、そのまま移り住むことになりました。その経験から、“地元で英語の先生になる”というそれまでの夢よりも、震災報道や災害復興、エネルギー問題に強い関心を持つようになり、「平和と民主主義」を教学理念として、積極的に災害復興支援に取り組んでいる立命館大学を受験しました。入学後は、メディア、ジャーナリズムやエネルギー問題について学び、原発事故や被災地の現状、原発誘致時の福島について研究しています。また、学生ミュージアムスタッフとして国際平和ミュージアムの展示を案内する活動も行っています。
「ふるさと福島を応援したい」「震災について学びたい」と思い、大学の追悼企画スタッフや平和交流活動の運営リーダー、関西圏に避難している被災者との交流会のボランティアなど、学内外を問わず様々な活動に参加してきました。しかしながら、自分の中で復興支援活動の”軸”が見出せないでいました。そんなとき、福島県の再生エネルギー関連施設を訪れ再生エネルギーや復興状況について学ぶテレビ企画へ参加する機会があり、そこで出会ったある環境ジャーナリストの先生がこう教えてくれたのです。
「伝えていくことが大切」私はその言葉を聞いて、自分は今まで興味のあることを学ぶことばかりだったと気づくことができました。そして、その気づきをきっかけに、昨年秋に立命館大学国際平和ミュージアムでエネルギー問題について考える、NGOワークショップ「エネルギーと平和―未来のためにわたしたちができること―」をリーダーとして開催しました。

このテーマにした理由は、原発事故をきっかけに、様々な発電システムのメリットとデメリットを正しく学び、これからのエネルギーを選んでいく必要があると考えたからです。この企画を終えて、伝えることの重要性や伝える意義を改めて感じました。それは「こんな問題がある」「こうしたらいい」と思っていても、一人では解決できず、発信して誰かと問題意識を共有し、一緒に考えていくことが問題解決につながるということです。そして、被災地で起きている問題も、伝わっていなければその問題は存在していないことになってしまうのだと思います。

今年2月、私はインドネシア共和国のガジャマダ大学との共同シンポジウムに参加し、現地の学生に私が実際に見てきた被災地の現状を発表してきました。そしてこれからも私の“伝えていく”活動は続きます。被災者は被災地だけでなく、全国各地に避難し、関西にも約3000人が暮らしています。また、今なお多くの問題を抱えている被災者も多く、その問題も様々です。関西にいる私たちも、他人事ではなく、自分事として捉えられるように、こうした被災者が抱えている問題を広く伝えて、一緒に考えていきたいと思います。
当時高校2年生だった私は、両親と妹の4人で暮らしていましたが、放射線の影響を心配する両親に促され、妹と2人で祖母の住む兵庫県へ避難し、そのまま移り住むことになりました。その経験から、“地元で英語の先生になる”というそれまでの夢よりも、震災報道や災害復興、エネルギー問題に強い関心を持つようになり、「平和と民主主義」を教学理念として、積極的に災害復興支援に取り組んでいる立命館大学を受験しました。入学後は、メディア、ジャーナリズムやエネルギー問題について学び、原発事故や被災地の現状、原発誘致時の福島について研究しています。また、学生ミュージアムスタッフとして国際平和ミュージアムの展示を案内する活動も行っています。
「ふるさと福島を応援したい」「震災について学びたい」と思い、大学の追悼企画スタッフや平和交流活動の運営リーダー、関西圏に避難している被災者との交流会のボランティアなど、学内外を問わず様々な活動に参加してきました。しかしながら、自分の中で復興支援活動の”軸”が見出せないでいました。そんなとき、福島県の再生エネルギー関連施設を訪れ再生エネルギーや復興状況について学ぶテレビ企画へ参加する機会があり、そこで出会ったある環境ジャーナリストの先生がこう教えてくれたのです。
「伝えていくことが大切」私はその言葉を聞いて、自分は今まで興味のあることを学ぶことばかりだったと気づくことができました。そして、その気づきをきっかけに、昨年秋に立命館大学国際平和ミュージアムでエネルギー問題について考える、NGOワークショップ「エネルギーと平和―未来のためにわたしたちができること―」をリーダーとして開催しました。
このテーマにした理由は、原発事故をきっかけに、様々な発電システムのメリットとデメリットを正しく学び、これからのエネルギーを選んでいく必要があると考えたからです。この企画を終えて、伝えることの重要性や伝える意義を改めて感じました。それは「こんな問題がある」「こうしたらいい」と思っていても、一人では解決できず、発信して誰かと問題意識を共有し、一緒に考えていくことが問題解決につながるということです。そして、被災地で起きている問題も、伝わっていなければその問題は存在していないことになってしまうのだと思います。
今年2月、私はインドネシア共和国のガジャマダ大学との共同シンポジウムに参加し、現地の学生に私が実際に見てきた被災地の現状を発表してきました。そしてこれからも私の“伝えていく”活動は続きます。被災者は被災地だけでなく、全国各地に避難し、関西にも約3000人が暮らしています。また、今なお多くの問題を抱えている被災者も多く、その問題も様々です。関西にいる私たちも、他人事ではなく、自分事として捉えられるように、こうした被災者が抱えている問題を広く伝えて、一緒に考えていきたいと思います。