「Campus Webで『新入生に食べてもらいたいお弁当開発のメンバー募集』の案内を見たとき、『これだ！』と思いました」という西井さん。「自分は食べることを大切にしているけれど、周りには食費を削ってでも服を買うという人もいて気になっていたんです」。

5歳で剣道を始め、現在も剣道サークルに所属している。体作りの面でもコミュニケーションの面でも、食事は大切だと感じているそう。1人暮らしの今でもご飯と味噌汁の揃った朝ごはんをつくり、夜はオリジナルの料理にチャレンジするほどの料理好きでもある。今回集まったメンバーの中でも特に思い入れが強かったのか、「いつの間にか僕が代表ということになっていました」。

開発にあたり、まずはメンバーそれぞれが考えたメニューを持ち寄った。「ちょっと統一感がなく、栄養の観点が足りていないメニューが多いと感じました」。そこで、今の大学生が抱える食の問題やニーズを調べ、テーマに沿ってメニューを考えることにした。厚生労働省のデータや独自に実施したアンケートによって、「若い世代は魚や和食を食べる機会が少ない」「下宿生は女子でも外食の割合が高い」ことなどがわかった。また、男子からは「食べ応えのあるもの」、女子からは「カロリーが低くてカフェのようにカワイイもの」が食べたいという要望があった。

       

そして、「満足感×丼」「ヘルシー×和」「イタリアン×簡単」「症状特化（男女別）」の4つのテーマが決まった。テーマに合う食材も考えた。「アルバイト先でメニューを開発した経験などが役に立ちました。」栄養士さんやできた亭の店長さんからアドバイスを受けたり、メンバーの想いと価格や調理の実現可能性を調整したりした。

食べる人に栄養について意識してもらうため、お弁当のラッピング用紙でなぜその食材を使ったかを説明したり、QRコードを読み取ったらレシピが見られたりといった仕掛けも考えた。「一緒に買いに行った友達との話のネタになれば嬉しいです」。

これからも自主活動団体のような形でお弁当開発を続け、食べる「場」の提供もできればと語る西井さん。その根底には東日本大震災の復興ボランティアでの経験がある。「被災地に行き、幸せな瞬間はすぐに奪われてしまうこともあると気付きました。だからこそ、「幸せな一瞬をたくさんつくりたいんです」。お弁当を通してたくさんの笑顔をつくるため、西井さんたちの活動は続いていく。


販売時間・場所のご案内

衣笠：至徳館購買・できた亭　
10:30〜　売り切れ次第終了

   

 


BKC：ユニオンショップ・リンクミールショップ
11：30〜　 売り切れ次第終了

 

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