ビジネスで超高齢社会の課題解決をめざす!
芳本大樹さん(経営学部4回生)
世界でも類を見ない超高齢社会に突入している私たちの国。年々、医療費や介護費などの社会保障費が増え、国の負担は増すばかりです。10年後には認知症患者の数が約700万人(高齢者の5人に1人)、さらに介護職員は約30万人不足すると推測されている今、介護予防や介護の人材を生み出すソーシャルビジネスの起業を目指しているi-Generationsの芳本大樹さんにお話を聞きました。
「認知症や要介護の高齢者に何かできないか」きっかけは介護福祉士として働く姉との会話でした。私自身、80歳を超える祖父、祖母と生活を共にしていることもあり高齢者は身近な存在だったため、これからを支えていく若者の力や発想でなにか力になりたいと思いました。
私と友人がまず取り組んだのは、iPadを使って簡単な脳トレや漢字・計算学習などのアプリで頭の体操をすることでした。介護施設や自治体で頭の体操教室(名称:iPadすくーる)を始めるため、iPadの購入や授業内容を組み立て、200種類以上の既存のアプリをダウンロードして“おじいちゃんやおばあちゃんが使いやすいかどうか”一つずつ試していきました。昨年6月に運営を始めてから「iPadすくーる」を実施した施設は関西で50カ所以上。多いところでは、週1回の頻度で10ヶ月以上も続いています。

運営のなかでは壁にぶつかる事も少なくありません。「iPadすくーる」を取り入れてもらうため、資料や導入事例動画を活用しながら営業を行っていますが、実際に導入してくれるのは2割程度です。「どうすれば導入してもらえるのか?」「施設、自治体のメリットは何か?」を常に考えています。一方で、高齢者の方との関わりを通じて得るものもあります。たとえば、戦争中の体験やおばあちゃんの知恵袋など日常生活では耳に入ってこない話を聞かせてくれること。また自分の孫のように可愛がってくれたり、「一緒にいたら若返る」「新しい友達ができた」と笑顔で喜んでくれることが私の原動力となっています。

この活動を始めるまでは、他人の立場になって物事を考えることがあまりできていませんでした。しかし、「iPadすくーる」の活動や介護業界について調べていくうちに、社会の問題に目を向けたり、仲間や施設の人など他人の立場で物事を考えられるようになったと感じています。現在、脳機能開発の専門家のアドバイスのもとオリジナルの介護予防アプリの開発中です。また若者が普段疎遠な「介護の現場」を身近に感じることで、若者の就職志望先に介護系の職種が入るのではないかと考え、学生に介護の現場を知ってもらう取り組みにも力を入れています。具体的には「iPadすくーる」の講師や、大学サークル(音楽、ダンス、落語等)の学生を施設に招き、パフォーマンスや交流を通じて高齢者や介護職の理解を深めてもらいたいと考えています。介護業界のセミナーや就活イベントを開催するなど施設と学生のマッチングも本格的に進めています。これらの取り組によって施設そのものが活気付くことを期待しています。

超高齢社会に関わる問題は、長期的な取り組みと人材が必要で、ボランティアでは解決できなくなっています。いつかは私たち若者も必ず迎える高齢者。今ある社会のためだけではなく、未来の社会のためにも役立つビジネスを確立させたいと思います。

【私たちと一緒に活動してみませんか?】
週末に関西各地の施設を訪れ「iPadすくーる」を開いています。
※エンジニアも募集しています。
mail : igenerations2014@gmail.com
WEBサイト : http://www.i-generations.com
FB : https://www.facebook.com/i.Generations
「認知症や要介護の高齢者に何かできないか」きっかけは介護福祉士として働く姉との会話でした。私自身、80歳を超える祖父、祖母と生活を共にしていることもあり高齢者は身近な存在だったため、これからを支えていく若者の力や発想でなにか力になりたいと思いました。
私と友人がまず取り組んだのは、iPadを使って簡単な脳トレや漢字・計算学習などのアプリで頭の体操をすることでした。介護施設や自治体で頭の体操教室(名称:iPadすくーる)を始めるため、iPadの購入や授業内容を組み立て、200種類以上の既存のアプリをダウンロードして“おじいちゃんやおばあちゃんが使いやすいかどうか”一つずつ試していきました。昨年6月に運営を始めてから「iPadすくーる」を実施した施設は関西で50カ所以上。多いところでは、週1回の頻度で10ヶ月以上も続いています。
運営のなかでは壁にぶつかる事も少なくありません。「iPadすくーる」を取り入れてもらうため、資料や導入事例動画を活用しながら営業を行っていますが、実際に導入してくれるのは2割程度です。「どうすれば導入してもらえるのか?」「施設、自治体のメリットは何か?」を常に考えています。一方で、高齢者の方との関わりを通じて得るものもあります。たとえば、戦争中の体験やおばあちゃんの知恵袋など日常生活では耳に入ってこない話を聞かせてくれること。また自分の孫のように可愛がってくれたり、「一緒にいたら若返る」「新しい友達ができた」と笑顔で喜んでくれることが私の原動力となっています。
この活動を始めるまでは、他人の立場になって物事を考えることがあまりできていませんでした。しかし、「iPadすくーる」の活動や介護業界について調べていくうちに、社会の問題に目を向けたり、仲間や施設の人など他人の立場で物事を考えられるようになったと感じています。現在、脳機能開発の専門家のアドバイスのもとオリジナルの介護予防アプリの開発中です。また若者が普段疎遠な「介護の現場」を身近に感じることで、若者の就職志望先に介護系の職種が入るのではないかと考え、学生に介護の現場を知ってもらう取り組みにも力を入れています。具体的には「iPadすくーる」の講師や、大学サークル(音楽、ダンス、落語等)の学生を施設に招き、パフォーマンスや交流を通じて高齢者や介護職の理解を深めてもらいたいと考えています。介護業界のセミナーや就活イベントを開催するなど施設と学生のマッチングも本格的に進めています。これらの取り組によって施設そのものが活気付くことを期待しています。
超高齢社会に関わる問題は、長期的な取り組みと人材が必要で、ボランティアでは解決できなくなっています。いつかは私たち若者も必ず迎える高齢者。今ある社会のためだけではなく、未来の社会のためにも役立つビジネスを確立させたいと思います。
【私たちと一緒に活動してみませんか?】
週末に関西各地の施設を訪れ「iPadすくーる」を開いています。
※エンジニアも募集しています。
mail : igenerations2014@gmail.com
WEBサイト : http://www.i-generations.com
FB : https://www.facebook.com/i.Generations