4月25日に起きたネパール大地震。全・半壊した家屋は70万棟を超え、約810万人の被災者がいると言われています。復興支援のための募金活動に取り組むお二人にお話を聞きました。

（鈴木さん）私が今まで様々な災害復興支援をしてきた原動力は、東日本大震災の直後、住んでいた山形に避難してきた福島の人が身近にいたのに何もできなかったという経験です。大学入学後は「大学生という立場で何ができるか」を考え、被災地域を訪問したり、『立命館大学災害復興支援活動ネットワーク311＋Rnet』に所属して関西の大学生に復興支援を呼びかける活動に取り組みました。その後も災害復興についてアンテナを張り続け、国内では水害に遭った三重や京都、海外では台風の被害を受けたフィリピンの支援活動を行ってきました。

今回のネパール大地震で自分に何ができるかを考えたとき、現地について詳しくわからない自分が行くよりも、募金を集めて現地でのノウハウがある団体に託すのが一番良いのではと考えました。共通の友人を通じて北野さんと知り合い、話を具体化させていきました。
　　

（北野さん）私は2012年の3月に初めてネパールに行きました。友人と気軽に決めた旅行でしたが、人が陽気で自然が豊かで、「ここに一生住みたい」と思うほどでした。行く度に友人が増え、今までに4回訪問しています。

地震について知ったとき、友人たちの顔が浮かび、何かしなければと思いました。ただ私は復興支援活動の経験がなかったので、ネパールについて研究している先生に連絡するなど手探りで人を探す中、ノウハウを持つ鈴木さんと知り合い、震災3日後から、私たちと友人などで募金活動をスタートしました。

（鈴木さん・北野さん）募金活動のメンバーをfacebookで募集したり、募金活動のマニュアルをホームページで公開したりした結果、BKCやOIC、学外からも参加したいとの連絡があり、3キャンパスあわせて約40人が活動に参加してくれました。

　　　　

はじめの一週間は活動に対する反応が大きく、お札で募金してくれる人も多かったです。地震については報道で知り、何かしたいけれど具体的な行動が起こせない、という人に行動を起こすきっかけを提供できたかなと思います。3キャンパス合計で集まった174,891円の募金は、現地で活動する『NPO法人　シャプラニール＝市民による海外協力の会』を通じて復興支援に使われます。

今後は衣笠キャンパス近辺で行われるイベントで募金活動をしたり、ネパールの方が働いているインド料理店に募金箱を設置させてもらったりして活動を継続したいと思います。また、募金活動のノウハウをまとめたマニュアルを公開して、今後「何かやりたい」と思った人がすぐに動けるように、サポートしていきたいと思います。