自転車事故の検証に役立つ、バッテリーレス自転車用レコーダーを開発
西橋 毅さん(理工学部4回生)
身近な交通手段として便利な自転車。便利な一方で、自転車事故も多発しており、最近では高額賠償金が請求されているケースもある。そこで注目されているのが、事故状況を正確に検証できる自転車用ドライブレコーダーの搭載だ。しかし、現在市販されている自転車用ドライブレコーダーは高額で、しかも外部搭載のものが多く盗難の恐れがある。また内部搭載にすると電池を交換しづらくなってしまう。そんな中、自転車ライトのハブ発電機(自転車の車軸を回転することで電気を起こす発電機)に着目し、バッテリーレス自転車レコーダー(以下:レコーダー)を開発したのが、立命館大学理工学部の道関研究室だ。
自転車の車輪1回転につきハブ発電機が複数周期の交流信号を出力している。その交流信号から速度・加速度を精度高く算出する仕組みを同研究室が発案し、自転車がいつ加減速したのかを詳しく分かるようにした。また、自転車ライトのハブ発電機を使用し、電池を供給することでバッテリーレス化も可能に。フレームの中に搭載できるサイズを実現でき盗難の心配もないという。このレコーダーは、事故原因の追究や訴訟時の資料としても役立つと、今後のさらなる改善が期待されている。
同研究室で高周波電波の無線給電の開発をメインテーマとして研究している西橋さんは、3回生の時に先輩たちが研究していたこのレコーダー開発に興味を持ち、研究に参加したいと志願。参加したころは、専門外だった研究内容を理解するのに苦しんだという。「先輩たちの論文が教科書代わりになりました。異分野の研究をすることは苦労も多くありますが、知識も増え、視野も広がり、とてもよい刺激になりました」と、今回のレコーダー開発の研究に参加したことで、新しい学びを得る好機になったと話す西橋さん。
西橋さんは、ハブ発電機の動きを検証するため、試作品レコーダー搭載の自転車を時速15kmまで加速し一定速度を保ち、その後、急ブレーキ(=前方からの追突)した時のデータと、加速(=後方からの追突)した時のデータを採取した。実際に追突して衝撃を与えることができないので、知人に走行中の自転車を後ろから止めたり、押したりしてもらい追突事故を再現。砂利道や坂道などのいろいろな場所での衝撃の追及に四苦八苦したという。先輩たちと一緒に研究したのは半年間だったが、いつ急ブレーキがかかったなど事故時の状況を正確に検証できるレコーダー開発に貢献した。
「これからも先輩の想いを引き継ぎながら大学院でもこの研究を続けたい。まだ検証できていない横からの追突データを採取して、このハブ発電機をより完璧なものにしていきたいですね」と目を輝かせる西橋さん。さらなる高度化と小型化、コストダウンの実現にむけて、日々研究に勤しんでいる。
自転車の車輪1回転につきハブ発電機が複数周期の交流信号を出力している。その交流信号から速度・加速度を精度高く算出する仕組みを同研究室が発案し、自転車がいつ加減速したのかを詳しく分かるようにした。また、自転車ライトのハブ発電機を使用し、電池を供給することでバッテリーレス化も可能に。フレームの中に搭載できるサイズを実現でき盗難の心配もないという。このレコーダーは、事故原因の追究や訴訟時の資料としても役立つと、今後のさらなる改善が期待されている。
同研究室で高周波電波の無線給電の開発をメインテーマとして研究している西橋さんは、3回生の時に先輩たちが研究していたこのレコーダー開発に興味を持ち、研究に参加したいと志願。参加したころは、専門外だった研究内容を理解するのに苦しんだという。「先輩たちの論文が教科書代わりになりました。異分野の研究をすることは苦労も多くありますが、知識も増え、視野も広がり、とてもよい刺激になりました」と、今回のレコーダー開発の研究に参加したことで、新しい学びを得る好機になったと話す西橋さん。
西橋さんは、ハブ発電機の動きを検証するため、試作品レコーダー搭載の自転車を時速15kmまで加速し一定速度を保ち、その後、急ブレーキ(=前方からの追突)した時のデータと、加速(=後方からの追突)した時のデータを採取した。実際に追突して衝撃を与えることができないので、知人に走行中の自転車を後ろから止めたり、押したりしてもらい追突事故を再現。砂利道や坂道などのいろいろな場所での衝撃の追及に四苦八苦したという。先輩たちと一緒に研究したのは半年間だったが、いつ急ブレーキがかかったなど事故時の状況を正確に検証できるレコーダー開発に貢献した。
「これからも先輩の想いを引き継ぎながら大学院でもこの研究を続けたい。まだ検証できていない横からの追突データを採取して、このハブ発電機をより完璧なものにしていきたいですね」と目を輝かせる西橋さん。さらなる高度化と小型化、コストダウンの実現にむけて、日々研究に勤しんでいる。