好きなことを1つ。それが大切
北野将市さん(2010年3月産業社会学部卒業)
神戸新聞社 デイリースポーツ事業本部 編集局大阪報道部 記者
スポーツ新聞の記者になるのが小さい頃からの夢。文章を書くのは昔から好きで、「自分が書いた文章で人の心を動かしたい」という気持ちがありました。
大学生の時は、立命スポーツ編集局に所属。時には、プロの記者と一緒に学生選手の取材をすることもありました。また、2回生の時には、新聞社のインターンシップでプロ野球選手の囲み取材なども体験。限られた時間の中で相手の本音を引き出す会話のやり取りや、現場でしか感じられない臨場感を間近で見ることができました。こういった経験を通して、「記者になりたい」という気持ちはさらに強くなりましたね。
現在は、外勤記者として阪神タイガース2軍の担当をしています。小学生の頃からタイガースの熱狂的なファンで、スポーツ新聞を読むのも好きでした。ですが今は、読者、ファンではなく「記者」という立場。いい事ばかりを書くわけではないので、時には選手が書いてほしくないと思うような記事を書くこともありますし、「記者」という自分の立場を常に意識して仕事をしています。ただ、ファン心理もよくわかるので、読者がどんな記事を見たいかについては考えやすいですね。それを具現化するのもなかなか難しいですが…。
スポーツ新聞の魅力は、選手一人ひとりにある“エピソード”です。プロの選手といっても、一人の人間。ケガから復帰した時の試合など、その選手が試合に出るまでの過程には、多くの苦労があります。結果だけではなく、なぜその結果になったのか、その裏にあるドラマや人間模様を読者に伝えるのが自分の仕事だと思っています。
自分が書いた記事が1面になった時は、やっぱり嬉しかったですね。入社した頃は、何もわからないまま現場に出て、記事もすぐに書くことができませんでした。最近はやっと仕事にも慣れてきましたが、早く一人前になりたいですね。
学生の皆さんの中には、「自分は何をやりたいか」を探している方もいると思います。何か1つでも興味のあることを見つけてほしいですね。それは勉強でもサークルでも何でもいいと思います。好きなことを見つけて、夢をもって生活してもらいたいですね。そうすれば、夢は叶いやすいと思います。
- 取材・文
- 三島李菜(産業社会学部3回生)