Numerical Solution By Explicit-FTCS Method - 5

B−2 未知量の節点を差分方程式により計算する(j=NX,n=1上の節点を計算)
 j=NX,n=1上の節点c1NXについてです。さきほども述べましたが,この節点についてだけは,(15)式より求めることが出来ません。では,どのように求めればよいのでしょう?答えは,この節点だけ(4)式を陽解式FTBSで差分させたものを用いて計算します。FTBSとは「時間微分項は前進差分で,空間微分項は後退差分で評価する」ことです。(4)式を陽解式FTBSで差分させると次のようになります。

     (19)

j=NX上の節点だけは,(19)式で求めます。(19)式に,j=NX,n=0を代入すると次式が得られます。

     (20)

(20)式を用いれば,c1NXを求めることが出来ますね(Fig.14参照)。

Fig.14 差分方程式から未知の節点c1NXを求める

B−1及びB−2より,n=1上の節点をすべて求めることが出来ましたね。即ち,n=1上の節点が既知量に変わりました。n=1上の節点を用いて,同様の計算を繰り返し行えば,n=2,3・・・上の節点を求めることが出来ますね。




C−1 未知量の節点を差分方程式により計算する(j=1〜NX-1,n=2上の節点を計算)
 (15)式に,j=1〜NX-1,n=1を代入する。すると次式が得られ,j=1〜NX-1,n=1上の節点を計算することができます。

     (21a)
     (21b)
     (21c)
Fig.15 j=1〜NX-1,n=2上の節点を計算




C−2 未知量の節点を差分方程式により計算する(j=NX,n=2上の節点を計算)
 (20)式に,j=NX,n=1を代入する。すると次式が得られ,j=NX,n=1上の節点を計算することができます。

     (22)
Fig.16 j=NX,n=2上の節点を計算

・・・以下,n=NT上の節点が求まるまで続ける。




 長々と説明してしまいました。ここまでのことを整理すると次のようになります。

 差分方程式(陽解式FTCS差分方程式)
・j=1〜NX-1上の節点を求めるとき
     (15,再載)
・j=NX上の節点を求めるとき
     (19,再載)
ここに,




Back Next
Advection Equation Exact
Solution
Numerical Solution
By Ex-FTCS Method
Numerical Solution
By Ex-CTCS Method