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「スポーツ健康科学と未来」の授業にて、株式会社日立製作所Lumada Innovation Hub TokyoのChief DX Producerである浅見真人氏をお招きしました。

 2024年1月9日(火)、「スポーツ健康科学と未来」の授業にて、株式会社日立製作所Lumada Innovation Hub TokyoのChief DX Producerである浅見真人氏をお招きし、「日立のDXの取り組み」について特別講義をしていただきました。
 まず、日立製作所についてお話しいただきました。日立製作所は、地球環境を守りながら人々が生活できるために、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献することを企業理念に掲げています。現在、「製品の提供」から「サービスの提供」へ、そして「競争」から「協創」へ方針を変更し、社会イノベーションを創出しています。
 次に、日立製作所のDX戦略についてお話しいただきました。DXにおいてまず重要なことは、社内の人々が「やばい」と思うことである、とおっしゃっていました。例えば、工場などの現場で働いている人はいつもどおりの作業をこなしているため、ミスをすることが極めて少ない状況にあります。しかし、その中で気づかずに損失を生んでしまったり、さらに効率化できる作業があったりする場合があります。このような状況を打開するためには、トップダウン活動・ボトムアップ活動が極めて重要になってきます。このような活動をすることで、関わる従業員全員が「やばい」を認識することができ、トランスフォーメーションすることが可能となります。また、日立製作所では、デジタルを活用して人間の行動を科学することを行っています。人間の行動を科学するためには、身体・動作、位置・移動、コミュニケーション状態など様々な情報が必要ですが、多くの情報を取ったとしてもそれを活用できるとは限りません。そこで、仮説を立てることが重要になってきます。スポーツ健康科学部に所属する1回生も今後、卒業論文を執筆するにあたって仮説を立てて研究を進めることは極めて重要になってきます。そのため、この考え方は大変勉強になりました。また、このようなDXには人間を中心としたデザイン思考が重要であるともおっしゃっていました。
 最後に、well-beingと人間関係についてお話しいただきました。Well-beingとは心身ともに満たされた状態を表す概念です。このような状態を保つためには「三角形の関係性」を構築する必要があるとおっしゃっていました。縦のつながり、横のつながりだけではなく、斜めのつながりを構築することが重要です。斜めのつながりとは、後輩や先輩で、仕事以外のたわいもない話ができる人と関係を構築することです。これは、部活やサークルの活動でも応用することができ、大学生のwell-beingにも応用できるお話であると感じました。ご講演ありがとうございました。
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