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スポーツ健康科学セミナーⅡ:総合スポーツメーカーの仕事 特別講義:アシックスジャパン株式会社スポーツマーケティング部 永家伸洋氏

2022年6月2日(木)、標記の授業にて、アシックスジャパン株式会社 スポーツパートナーチーム スポーツマーケティング部 マーケティング統括部の永家伸洋氏に来学いただき、「総合スポーツメーカーの仕事」について特別講義をしていただきました。

 まず、自己紹介とキャリアの考え方についてお話しいただきました。小学生の時に参加した野球教室で出会った方が後に大学で野球部に入った際の監督になったという経験をお持ちで、人と人との縁はいつまた繋がるかわからないと感じ、人との出会いは大切であると考えているということを教えていただきました。また、就職活動の際に重視したこととして、自分の強みや弱みを分析するだけでなく、希望する会社の強みや弱みも分析し、自分が会社の弱みを強みに変えていけるかを考えたとのことです。

 続いて、テクノロジーが進化する一方で、運動する機会が少なくなっているというスポーツ界を取り巻く環境についてお話しいただきました。例えば、日本では平均寿命が延びている一方で健康寿命は変わらず、医療費の拡大が社会問題となっており、生涯スポーツの重要性が増していることをお話しされました。

 このような状況の中でアシックスが目指す姿として「VISION2030」を紹介いただきました。「誰もが一生涯、運動・スポーツを通じて心も身体も満たされるライフスタイルを創造する」を掲げ、今後はシューズ等の商品にかたよらず、サービス事業も拡大していくということです。例えば、ランニング関係のエコシステムを形成しようとする取組みでは、Race Roster やRunkeeperといった会社を買収し、アシックスの顧客管理システム「oneASICS」を用いてデジタル展開しようとしているということでした。

 最後に、大学連携事業についてお話しいただきました。アシックスでは2016年に早稲田大学、2017年に立命館大学と2つの大学とパートナーシップを締結しました。学生スポーツはアメリカと比較して日本はかなり収益が少ないため、学生スポーツを収益化できれば、日本にはスポーツ産業発展のポテンシャルがあるということです。そのため、アシックスでは人財育成・交流、共同研究・開発、社会貢献活動を連携事業の柱として、大学が持つスポーツ文化・アイデンティティの醸成を図っているということでした。

 アシックスはスポーツ健康科学部では就職希望者が大変多い会社ですが、学生にとってアシックスについてより深く知る機会になったと思います。

(ニュース)20220607-2

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