6月6日のスポーツビジネス論に楽天野球団顧客戦略部マーケティング本部部長の谷口健人さんをゲストスピーカーにお迎えしました。
6月6日のスポーツビジネス論に楽天野球団顧客戦略部マーケティング本部部長の谷口健人さんをゲストスピーカーにお迎えしました。
谷口健人さんは、スポーツ健康科学部の1期生で受講生たちの先輩です。楽天野球団は、東北楽天ゴールデンイーグルスの運営会社で、谷口さんは同球団で新卒採用された職員で初の部長で、スポーツ健康科学部の先輩がこうして活躍されていることをとても嬉しく思いました。
ますますのご活羅を願っています。
講義では、最初にさまざまな指標から、日本のプロ野球の、世界のプロスポーツ市場における位置づけが示されました。世界にはこんなにいろいろなプロスポーツがあるのか、という驚きと、その中で見ると、日本のプロ野球もそれなりのポジションを得ていること、しかしまだまだ成長可能性のあることが示されました。
そのうえで、これまでの東北楽天ゴールデンイーグルスの歩みが概観され、2013年には、球団創設初の日本一に輝き、東日本大震災からの復興に取り組む人々の心の支えになるなど、球団が東北のみなさんを励ましてきた歴史が蘇りました。
そうした球団の社会への貢献を支えるのは、「強いチームの創造」「地域密着の実現」「健全経営の実現」という三位一体の経営という球団理念です。この理念は球団経営に息づいており、組織経営における理念の重要性が語られました。企業理念、経営理念などはすべての企業の経営にとって、きわめて重要な役割を果たします。
それだけに、自らの組織はいったい何者なのか、社会におけるどんな存在で、したがってどんな使命を果たす責任を有するのかについて、組織の構成員の中で、十分な議論を繰り返し、その理念が自分たちのものとしてしっかり認識できるものになった時に、理念は機能します。
表面的ではなく、組織の本質は何かを深く考えることが重要で、それ如何でその組織の存在意義が規定されます。
谷口さんの特別講義は、楽天野球団のビジネスケースにとどまらず、プロスポーツの世界の枠からも飛び出して、社会における企業の役割を考えさせるものとなりました。