コラム

Column

学生コーディネーターとシチズンシップ・スタディーズから得たもの

立命館大学サービスラーニングセンター 学生コーディネーター 吉井 涼(経済学部 経済学科 2024年3月卒)

今回は学生コーディネーターとサービスラーニングセンター科目(以下、SLC科目)の受講生という2つの立場の経験から得たものについて述べていきます。

私は2022年度3回生の春セメスターから学生コーディネーターとして活動しています。私が学生コーディネーターに応募した理由は、新たなコミュニティに入りたい、人と出会って直接話したい、立命館大学でしか出来ない経験がしたいというものでした。チャンスがあるものはチャレンジしてみようの精神でした。

その精神のもと、学生コーディネーターとして高島ワークキャンプの運営、SLC科目のES、ボランティアコーディネーション力検定の受検、ボランティアコーディネーションなど様々な経験をしました。これらの経験と精神があったからこそシチズンシップ・スタディーズの受講にも繋がったと感じています。

シチズンシップ・スタディーズでは、滋賀県草津市のブランド食材等を使った新商品開発に取り組みました。開発を行うにあたり生産者様への取材、商品の提案、試作行い、地元ホテルや市役所の方々にも協力いただきました。また、広報では草津市の住民の方と直接話すこともありました。活動の結果、提案した商品をホテルの宴会席やお食事処での新メニューとして提供していただくことができました。

この経験で感じたことは、自発的な活動を地域の方々に支えてもらっているということです。イベントへの参加などボランタリーな活動もありましたが、地域の方々に助けられている面が大きかったです。 

 学生コーディネーターとシチズンシップスタディーズの経験を通して考えたことは3つあります。

1つ目は、学生ボランティアは学生らしくいれば良いということです。ボランティアに参加するにあたって、謙虚さ、相手に配慮すべきことは多いと思います。しかし、出来ないことは出来ない、わからないことはわからないと堂々と伝えることが大切だと思います。そして、学生なのだから大人に頼って、助けてもらって良いと思います。一人でしなければ、学生だけで解決しなければと思う必要は全く無いです。良い意味で遠慮しないことが大切だと思っています。

2つ目は、何か形にしなければと思わないことです。ボランティアに参加して、何か目標を達成しなければならない、成果を挙げなければならないと感じる必要はないと思います。人の助けに少しでもなれば、誰かに喜んでもらえたらなという、この気持ちがあれば大丈夫です。

 3つ目は、参加させてもらったことに感謝することです。ボランティアをしてあげているんだ、手伝ってあげているんだという自分優位の考えになってはいけないと思っています。一仲間としてその空間にいるんだ、参加させてもらっているという謙虚さは持っているべきです。私自身も活動が終わった時は、その場に居る方のありがとうございましたと伝えるようにしています。

ボランティアは義務でも、強制でもないです。活動することに、自分がこの活動をしたいんだという自らが発する気持ちがあれば、学生ボランティアとして充分だと思います。学生ボランティアとして目標は何か、その目標は達成されたのかと成果を求める必要ないと考えています。活動したいと突き動かす気持ちさえあれば、上手く言葉に出来なくても良いと思っています。ただ、活動に参加させてもらっているという感謝の気持ちは忘れないでください。

私自身も学生コーディネーターの活動、シチズンシップ・スタディーズ、個人でのボランティア参加とどれにおいても、してみたいという気持ちで活動していました。その気持ちがあったからこそ、シチズンシップ・スタディーズでラジオや新聞の取材を受けたり、企画で参加した先でマイク持って喋ったり、今さっき出会った人に米研ぎを教えてもらったりと、面白い経験、出会いがあったのだと思っています。

社会人になれば、責任や制約が出てくるのかもしれません。学生である間は、自由であって、したいことができる、気持ちに突き動かされて活動できる、絶好のチャンスだと思います。

学生ボランティアは、自分がしたいそのボランティアをすることができます。気持ちがあればしたいボランティアをすれば良い、気持ちがないのなら無理にする必要はない、ただ感謝だけは忘れない。これが私の思う学生ボランティアのあり方だと思います。

 最後に、私自身の学生コーディネーター、シチズンシップ・スタディーズの活動に関わって頂いた皆様に、このコラムを書かせて頂いたSLCの教職員に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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