コラム
Column「学生と地域のコーディネーション」
京都産業大学ボランティアセンター コーディネーター 山﨑 智文ボランティアとの出会い
私のボランティアとの出会いは、小学6年生のときです。野外活動団体に参加者として所属したのですが、その団体は、高校生以上はスタッフとなるため、そこで出会った高校生から社会人の方々がボランティアでした。私もその活動が楽しく、中学生になっても参加を続け、高校生からスタッフとなりました。高校生の頃は、まだ参加者の延長線上の気持ちで参加していましたが、活動を続けていくうちに、家庭や学校以外の居場所としての役割を果たしていることを知り、「居場所」ということにも関心を持つようになりました。思い返すと、子どもたちが住む近隣地域で自然を楽しむ遊び場づくりやその地域に住む子どもたちの居場所にもなる活動ということなどから、団体を介した地域活動ということに関心をもつきっかけになったと思います。
私のボランティアとの出会いは、小学6年生のときです。野外活動団体に参加者として所属したのですが、その団体は、高校生以上はスタッフとなるため、そこで出会った高校生から社会人の方々がボランティアでした。私もその活動が楽しく、中学生になっても参加を続け、高校生からスタッフとなりました。高校生の頃は、まだ参加者の延長線上の気持ちで参加していましたが、活動を続けていくうちに、家庭や学校以外の居場所としての役割を果たしていることを知り、「居場所」ということにも関心を持つようになりました。思い返すと、子どもたちが住む近隣地域で自然を楽しむ遊び場づくりやその地域に住む子どもたちの居場所にもなる活動ということなどから、団体を介した地域活動ということに関心をもつきっかけになったと思います。
ボランティアコーディネーターへの道
活動を続けていく中で、大学受験をきっかけに野外活動を学問的に学ぼうと教育学部環境教育課程に入学しました。また、地元に残ったことで、所属していた野外活動団体の活動も続けました。大学では、勉強とアルバイト、活動が中心の生活を送っていました。その他にも、大学の先生から紹介された他の野外活動や環境教育に関する取り組みに参加し、知識と経験が広がっていく楽しさを感じたのが学生時代でした。そんなときに、所属していた団体の代表の方から、立命館大学サービスラーニングセンター主催の「ボランティアコーディネーター養成講座(VCTP)」の受講を勧められたことがきっかけで、私は初めて「ボランティアコーディネーター」という言葉を知りました。ボランティアコーディネーターについて学ぶことで、自分が活動する団体で何か活かせるのではないかという思いで、大学院1回生のときにこの講座を受講しました。
VCTPを受講したことがきっかけで、大学ボランティアセンターの存在を知りました。大学で働きたいと思うようになったときに、これまでの活動の経験とVCTPでのコーディネーターについての学びがつながり、さらにご縁があり、立命館大学サービスラーニングセンターの主事として採用していただいたことで、大学ボランティアセンターのコーディネーターとしてのあゆみが始まりました。
立命館大学在職時の最初の2年間は、衣笠キャンパスにて学生コーディネーターとともに活動しながら、コーディネーターとしてのあり方を模索した日々でした。3年目にびわこ・くさつキャンパス(BKC)に異動となり、ちょうど東日本大震災が起こったときで、先に衣笠で立ち上がった「立命館大学震災支援活動情報ネットワーク(311+Rnet)」をBKCでも立ち上げようというところでした。最初はメンバーが2~3人と少人数だったため、学生の企画をサポートしながら、メンバーを増やしていくにはどうすればいいかを学生とともに考えて取り組みました。そのときに伴走しながら学生の活動をどう後押しすればいいかについて、試行錯誤した記憶があります。
また、センターのプログラムでは、滋賀県の特徴的な活動である、環境や障害者分野の活動を中心に一日体験プログラムを実施したり、学生コーディネーターが主体となって企画する宿泊型プログラム「高島ワークキャンプ」にも携わったりしたことで、「地域で活動する」ということをより強く認識した時期でもありました。
そして、現在の職場である京都産業大学ボランティアセンターに着任してからは、福井をフィールドとした宿泊型プログラム「ふるさとワークステイ」に携わっています。高島ワークキャンプでは、高島市社会福祉協議会の協力のもと、地域での活動に取り組み、ふるさとワークステイでは、現在は窓口となってくださっている地域住民の方と直接やりとりをして、プログラムを実施しています。さらに、一日体験プログラムでは、地域との交流を大切にされている団体との接点から、団体の活動に参加するだけでなく、地域のお祭やイベントに出展される際に活動に参加するプログラムを行うようになりました。
地域に詳しいキーパーソンとのつながりや、地域に根差した取り組みをされている団体とのつながりからプログラムを実施することで、学生が地域で活動する機会を設けるだけでなく、活動を通して地域の課題やそれらに対する地域の取り組みをより深く知る機会にもなります。プログラムとして実施することで、一度きりの参加になるという懸念はあるものの、活動の背景にある事柄や思いに加え、その活動の意義やそこに関わるボランティアの役割について話を聞く時間を設けることで、活動に対する意欲を高め、その後、自身がそこにどう関わっていくかを考えるきっかけになると期待しています。加えて、活動終了後にふりかえりを行い、感じたことを共有することで、それぞれ異なる視点の交わりがお互いの学びにつながります。
最初は学生にとっては非日常だったものが、学びと体験を組み合わせることにより、次の一歩へとつながり、学生自身の日常になっていく。その思いから、学生と活動をつなぐためのプログラムを展開しています。そしてそれが、当センターが目指す「ボランティアマインドを涵養し、市民社会の担い手となる人材を育てる」ことにむすびつけばいいなという思いで取り組んでいます。