2019年の更新記録、Kan Sasaki 佐々木冠
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2019年の更新記録
2019年は僕が立命館大学に赴任して3年目の年でした。2018年に続いて体調を崩したりと、いろいろありました。久しぶりに日本国内の学会で発表した年でもありました。ホームページの下の方に載せていた更新記録を下に貼り付けました。
- 2019/12/21 12月18日の金正琳さんの講演会「モンゴル語の外来語における音韻構造の探究」は無事終了しました。写真を撮っていたらホームページにアップロードしたのですが、うっかり撮り忘れました。講演そのものは参加者にとって良い刺激になったようなので成功です。質問も結構出て盛り上がりました。また、このような企画を計画したいと思います。たぶん、これが年内最後の更新になると思います。2019年は災害の多い年でしたが、2020年は穏やかな年になりますように。
- 2019/12/16 12月11日の5限の講義時間に12月18日の講演会のプレ企画を実施しました。伊藤順子先生とアーミン・メスター先生が1995年に発表した日本語の語彙層(和語、漢語、外来語)に関する研究の紹介です。受講者以外に2名の参加者がありました。12月18日の金正琳さんの講演会「モンゴル語の外来語における音韻構造の探究」は事前予約なしで誰でも参加できますので、外来語に関心のある方はふるってご参加下さい。
- 2019/12/16 12月8日、日本語文法学会第20回大会@学習院大学のパネルセッション「日琉諸方言の格と情報構造」で「日本語方言の斜格における意味役割と名詞句階層」と題する発表をしました。報告が遅れたのは、先週体調を崩したためです。土日休めないのはきついですね。皆様もご自愛下さい。そろそろ年賀状を印刷しないと。
- 2019/11/18 11月16日、名古屋学院大学で開催された日本言語学会第159回大会で「千葉県南房総市三芳方言の形容詞語形変化」と題する発表をしました。質疑で改訂すべき点が明らかになったので実り多い発表でした。この学会での発表はかれこれ6年ぶり。もう少し頻繁に発表しないといけません。
- 2019/11/12
12月18日水曜日の16時20分から「言語情報学講義05」の時間を使って金正琳さんの講演会「モンゴル語の外来語における音韻構造の探究」を行います。プレ企画も行います。講演会、プレ企画とも受講者以外の方も参加できます。ただし、資料準備の都合上、参加される方は2日前までに連絡をください。詳しくは、右の画像か演題をクリックしてPDFファイルで確認してください。
- 2019/11/12 11月9日土曜日の午後、立命館土曜講座で「『訛り』の彼方に見えるもの:日本語方言の文法的多様性」と題する講演を行いました。アカデメイア21で同じ時間に講演会があったのですが90名以上が聞きに来てくれました。自分では意識していなかったのですが、「専門用語があってわかりにくい」という感想もありました。研究成果を市民に還元する際にはわかりやすさを追求する必要があります。もう少し努力が必要ということですね。
- 2019/10/07 発表・出版の予定を更新しました。11月は言語学会で久しぶりの口頭発表、12月は日本語文法学会のパネルセッションで発表します。
- 2019/09/24 発表・出版の予定を更新しました。昨日は前期末修了の院生の修了式でした。みんな無事に終了できて良かった。佐々木が主査を務めた論文の一部を「主査を務めた論文」で閲覧することができます。
9月19日と20日に台風の被害からの復旧が進む南房総市で調査を行ってきました。一人の話者の家では10日近く経っても電気が復旧していませんでした。ふるさと納税を使った支援ができるサイトが立ち上がっています。関心のある方はアクセスしてください。
9月15日に札幌学院大学言語学談話会第100回記念会でポスター発表をしてきました。ポスターへのリンクを張っておきます。A4でも印刷できます。字が小さくなりますが。
- 2019/09/13 主査を務めた論文を更新しました。左記のページからダウンロードできない論文を閲覧する方法を冒頭の文言に盛り込みました。発表・出版の予定も更新しました。久しぶりに日本言語学会で発表します。
- 2019/09/07 またしても、ほぼ1ヶ月ぶりの更新です。主査を務めた論文を更新しました。7月に提出された論文のリストを付け加えました。そのうち3本はPDFファイルを読むことができます。力作です。詳しくはリンク先をご覧下さい。
- 2019/08/08 ほぼ1ヶ月ぶりの更新です。口頭試問も無事に終わりほっとしています。7月25日に、久しぶりに南房総市に調査に行くことができました。そのときに『増間の昔話』に出てくる増間島を撮影してきました。ちょっと上にある写真がそれです。写真をクリックするとフルサイズの画像をご覧いただけます。そういえば前任校で作ったウェブページにも海の写真があったなぁ。内房の海じゃなくて積丹の海でしたが。今は、8月10日にもう一度行う南房総市での調査の準備をしているところです。多分これがお盆休み前最後の更新です。
- 2019/07/09 佐々木が指導している前期末修了の院生が全員昨日(7月8日)論文を提出しました。口頭試問がまだ済んでいませんが、一安心です。
自分自身の研究も進めないといけませんね。昨日は日本方言研究会の発表応募締め切りでした。ネタはあるのですが、残念ながら昨日までに発表要旨をまとめられなかったので、今回は見送りました。応募締め切りがこれからの学会に申し込もうかな。
- 2019/06/27 かれこれ3週間ぶりの更新です。「発表・出版の予定」というページを追加しました。これからやることも見えた方がいいなと思って追加しました。前任校のウェブページにはあって現在のページにはない要素でもありました。
前期末修了の院生指導が佳境に入っています。7月10日が論文締め切り。論文全体を書き上げて改訂のプロセスに入った院生が2名。部分ごとの文章はできているけれども論文全体がまだできていない院生が2名。このうち終わりが見えてきたのは今のところ1名。スケジュール管理の難しさを感じる今日この頃です。
- 2019/06/04 週1回更新が目標でしたが、全然そうなっていません。5月11日からいろいろなことがありました。5月16日木曜日にはブカレスト大学からの一行が衣笠キャンパスを訪れて、言語研のメンバーと上野副学長と今後の交流のあり方について話し合いを持ちました。こちらの方はいったん僕の手を離れて、双方の大学の事務方が話を進めるようになりました。
翌週の5月23日木曜日には角田太作先生の講演会が開催されました。学内外の研究者と院生が集まり盛会でした。よい刺激を受けた方が多かったのではないかと思います。
翌週の5月29日火曜日にはFafs Sashimi先生のトークイベントがありました。こちらは生協の書籍部の主催です。Fafs先生(←こちらが苗字だそうです)のどこが凄いかというと異世界の言語を作り出してしまっているところです。僕はまだFafs先生の作品を一つしか読んでいませんが(『異世界語入門:転生したけど日本語が通じなかった』)、これから時間を作って他の作品も読んでいこうと思います。危機言語をテーマにした作品もありますので、言語学会の危機言語小委員会にいた人間としては絶対に読まないといけません。
先週末は2ヶ月ぶりに札幌に戻りました。妻にFafs先生の作品について話したら、興味を持って『異世界語入門』のネット版を読み始めました。実は妻は講義で学生に人工言語を作らせる課題を出したことがあります。そんなわけで『異世界語入門』に興味を持ってもらうことができました。妻からMark Rosenfelderという人が人工言語を作るマニュアルを出版していることを教えてもらいました。時間があるときに読んでみようと思います。
- 2019/05/11 昨日市原市に若年層の方言継承に関する調査の打ち合わせに行きました。対応してくださったふるさと文化課の皆様に感謝します。2009年に常総市で行った同種の調査の報告書をアップロードしました。前任校のウェブページに掲載していたものと同じです。
- 2019/05/07 連休が明けました。この連休は札幌に戻る予定だったのですが、4月30日にウィルス性の腸炎になり、連休中ずっと自宅で安静にしていました。まだ本調子ではありません。昨日、連休明けに返却する課題を添削していたら激しい頭痛に襲われました。休講にした講義の補講を設定しないと行けません。
- 2019/05/06 主査を務めた論文でDuさんの論文のタイトルを修正しました。
- 2019/04/28
5月23日木曜日の16時30分から立命館大学衣笠キャンパス創思館SO403/404で角田太作先生の講演会「人魚構文」が開催されます。こちらをクリックすると拡大したポスターをご覧いただけます。
- 2019/04/28 主査を務めた論文というページを設定しました。第1弾として2019年1月に提出された劉慶齢さんのリサーチペーパー(修士論文に相当)をアップしました。満州語と日本語の与格の対照研究です。
- 2019/04/01 2018年度の総括をアップロードしました。成し遂げたこともありますが、いろいろ、反省しなければならないことがあります。
- 2019/03/20 今日は修了式でした。指導した院生が全員終了できてほっとしています。
ウェブページの更新をしていませんでした。しかし、この間、暇をぶっこいていたわけではなく、南房総市に調査に行ったり、市原市に調査に行ったり、国語研の研究会に出たり、ブカレストとクルージュ・ナポカに出張したりとそれなりに忙しく動き回っていました。部屋の中にいても査読やら何やらで時間が飛んでいきました。
あとはこの間の大きな出来事といえば、引っ越しとダニエラ・カルヤヌ先生講演会ですね。講演会は3月13日に行われました。こちらをクリックするとポスターを見ることができます。
自分なりに2018年度の総括をした方が良さそうです。できたこと、できなかったこと、克服すべきこと、などなど。
- 2019/02/01 論文の口頭試問終了。最終的な合否判定はこれからですが。とりあえず、ほっと一息。『日本語の格標示と分裂自動詞性』(くろしお出版)の第2校も戻しました。初校で気づかなかった点が複数あって編集者に迷惑をかけています。しょうがないな。僕の担当箇所のタイトルは「第1〜4章へのコメント」になると思います。最初に付けたタイトルは長すぎたようです。これから秋セメスターの課題の採点、各種調査の準備、論文の準備に取り組みます。
- 2019/01/30 一昨日、札幌出張から帰ってきました。1月24日の言語学談話会での発表と研究打ち合わせそして27日の北海道方言研究会(+役員会)への出席が目的でした。言語学談話会ではラ行五段化の話をして、『レキシコン研究の新たなアプローチ』のプロモーションをしました。発表の後で1冊札幌学院大学図書館に寄贈しました。あ、正確には寄贈申請中ですか。本をもって図書館に行って顔見知りの職員に手渡したところ、「受け取れない場合はどうしましょうか。多分大丈夫だと思うんですけど」と言われました。図書館で受け取れない場合は奥田先生に預かってもらうことにして、本とCD(増間の昔話)を手渡しました。紙の本はスペースをとるので、図書館としても無制限に寄贈を受け付けることができないということなのでしょうか。ちょっと考えさせられる出来事でした。
北海道方言研究会の役員会で「最近『〜〜地方の方言について書いた資料はありませんか』という問合せを受けるようになったので、北海道方言研究会の出版物の目次をインターネットで公開しませんか」と提起しました。が、なんと、すでにそれは北海道方言研究会のウェブページにあったのです。事務局長がこんなことを知らないなんて恥ずかしい限りです。北海道方言研究会の資料に関心のある方は上記のリンクから北海道方言研究会のウェブページに飛んで「会報のご案内」をクリックして下さい。役員会では出版物の電子版の公開方針についても話し合いました。この件は来年度も検討が必要そうです。
京都に戻ったら風邪気味になっていたので、昨日は出張報告書を提出するだけにして、他の用事はキャンセル。だいぶ回復してきましたが、本調子ではありません。明日から2日間口頭試問です。今日は早めに休むことにします。2月は千葉県で2回フィールドワークを予定しています。早く元気にならないと。
- 2019/01/22 前回の更新から2週間近く更新しませんでした。この間いろいろなことがありました。佐々木が担当した2017年4月入学生全員が1月15日の締め切りまでにリサーチペーパーを提出できました。まだ、全員が合格すると決まったわけではありませんが。
昨日(1月21日)秋セメスター最後の講義を行いました。4限は10分時間オーバーしました。自分では「10分早く終わることができるな」などと思っていたのですが、終了時間を勘違いしていました。まずい、まずい。
佐々木が担当する2017年9月入学者は全員がリサーチペーパー締め切りの6ヶ月前までに先行研究の章を書き上げました。まだ、改訂は必要ですが、うれしい限りです。カレンダーを使ったスケジュール管理は、この学生達には有効だったわけです。2017年4月入学者の場合カレンダーを使ったスケジュール管理があまりうまくいかなかったわけですが、一定の条件下ではこの方法も有効であることがわかったわけです。どんな場合にうまく行って、どんな場合にうまく行かないのか、研究してみる必要があります。
岸本秀樹先生と影山太郎先生が編集した『レキシコン研究の新たなアプローチ』(くろしお出版)が出版されました。奥付には2019年2月1日と書いてありますが、Amazonでは1月25日から販売するようです。佐々木が書いた「ラ行五段化の多様性」も載っています。他の論文も興味深いです。これを入り口に文法研究に入っていくことができるのではないかと思います。2019年度、何かの講義で使ってみようかな。
明後日から札幌出張です。
- 2019/01/06 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
2019年に予定されている出版物は、「ラ行五段化の多様性」(『レキシコン研究の新たなアプローチ』くろしお出版、1月刊行予定)、『明解方言学辞典』(三省堂、4月刊行予定)のいくつかの項目、『日本語の格標示と分裂自動詞性』(くろしお出版)のコメントの章、「日本語方言の斜格」(『日本語の格表現』(仮題、くろしお出版)です。論文(本の章)は2018年中に入稿してあります。
2018年は初めて原稿を落とすということを経験しましたが、振り返ってみるとそれなりに文章を書いてはいたわけです。学生の指導に追われて自分の研究ができていないと思い込んでいたわけですが、そうでもなかったようです。自分の研究ができていないと感じるのは、今一番書きたい音韻論の論文に着手できていないからでしょう。2014年から南房総市の方言の調査を行っていますが、そろそろそこの形態音韻論の論文を書きたいと思っています。促音の分布や形態法に起因する不透明な母音融合、形容詞の活用のリズム上の不透明性など、論文化したいテーマがたまっています。春から夏にかけて論文化したいと思います。
南房総市の方言と言えば、『増間の昔話』音声付き資料の改訂が滞っています。こちらもがんばらないと。それから、今年は『増間の昔話』のCDをいろいろな学会や研究会に持っていって配ろうと思います。昨年の秋の日本方言研究会で配ろうと思っていたのですが、直前に人生初のぎっくり腰を体験してしまい、参加できませんでした。今年は健康にも留意しないと。
院生指導も課題山積みです。2018年7月にリサーチペーパーを提出した院生たちのスケジュール管理が上手くいかなかったため、2019年1月にリサーチペーパーを提出する院生には執筆スケジュールのカレンダーを作って渡したのですが、上手くいきませんでした。10月の中間発表会の時点で調査が終わっていないという状況を避けたかったので、7月中に先行研究の章を書いて提出するように求めたのですが、ほとんど提出しませんでした。まぁ、一人は章の完成版に近いものを持ってきたわけですが、それが例外であったのが悲しい現実です。夏休みは調査や分析に使える絶好の機会です。その機会を無駄にしないためには夏休み前に先行研究の章を書き上げている必要があるわけです。
どういう事情で7月末の締め切り(先行研究の章)を無視したのかよくわかりません。冬になってから「締め切りを守れば良かった」という感想を漏らした院生もいます。実際、5人の院生を指導していますが、締め切り(1月15日)まで10日を切った今日の時点で、ほぼ完成しているのは1名。上の段落で言及した例外の院生です。ゴールが見えているのが2名。残りの2名がどうなるか不透明な状況です。
どうしてこうなったのか? 佐々木の言うことが信用できないからでしょうか? それとも、どの時点でかわかりませんが、友達から「大丈夫だよ」と言われたのでしょうか? 研究倫理に関しては、加害者にならないためにはどうすればよいかを中心に教えていますが、被害者にならないためにはどうすればよいかも教える必要があるのかもしれません。