立命館孔子学院 学院長コラム

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当コーナーは、当学院学院長に、中国や中国語教育など、様々な話題に関してお話しいただくコーナーです! 現在、立命館大学文学部教授である宇野木洋学院長は中国の現代文学に精通されています。 そんな学院長に、どんどん語っていただきます!
※コラムタイトルをクリックすると内容をご覧いただけます。

その64 ピンイン(拼音)表記についての雑談――漢字廃止の「夢」から始まった?!(2021年10月5日)

■先日、京都市営地下鉄に乗っていた際に、「sisui」というアルファベットが目に飛び込んできて、「エッ、4歳って何?!」と思ってしまった。ドアの上に貼られた宣伝ポスターに、少し大きく記された文字である。――言うまでもなく、中国語の「四歳〔四岁〕」を中華人民共和国の発音表記法である拼音(ピンイン)で記せば、「sisui」になるからだった。――
その63 「台風煙花」上海上陸?!――アジアにおける台風の名前について(2021年8月31日)

■去る7月25日、上海在住の中国人の友人から、「微信〔WeChat〕」で、「台風煙花登陸,暴風雨厲害!〔台风烟花登陆,暴风雨厉害!/台風花火が上陸して暴風雨が激しい!〕」というキャプションとともに、ビルの窓に雨粒が横殴りで叩き付けられている動画が送付されてきた。当初、「煙花〔花火〕」が何を指すのか全く分からず、台風の渦巻きの様子や激しさを形容しているのかとも思ったほどである。――
その62 1980年代に体験した中国「電報」事情から(3)――阪口直樹さん(当時・同志社大学助教授)の思い出も兼ねて……(2021年7月27日)

■前回コラム(「その61」)の続きである。時は1987年12月9日、場所は天津新港の「客運站」(客船接岸場)。当時の日記を引用することから始めよう。――「朝6時半に起床して、7時に朝霧の中、波止場へ向かう。まだ暗い。人っ子一人いない。港湾職員が集団でジョギングしているのみ。遠くで微かに汽笛の音。ひどく寒い。――
その61 1980年代に体験した中国「電報」事情から(2)――「ムカエタノム」の電報では、到着時間は伝えないのが常識?!(2021年6月26日)

■1987年12月6日、天津・南開大学で在外研究中だった私が受け取った、旅行で大連滞在中の阪口直樹さん(同志社大学助教授/武漢大学で在外研究中)からの電報用紙を再掲することから始めよう(「その60」の写真参照)。――押印は「1987.12.5/天津 八里台 电〔電〕信」、宛先は「八里台南开〔開〕大学专〔専〕家楼宇野木洋」で、電文は「(8)日乘船(15)点开离〔離〕大连〔連〕去天津新港望接阪口」となっている。――
その60 1980年代に体験した中国「電報」事情から(1)――「電報の話」の前には「電話の話」が必要だった?!(2021年6月8日)

■若者の間では、「電報」がすでに死語になっていることに気づき、当然のこととはいえ、些か感慨深い思いに駆られてしまった。――どうしても参列できない遠い親族の結婚式へ祝電を打った話を、何の弾みか、授業の合間の雑談に語った際の学生たちの反応である。知っていた学生でも、「電報って、あの「チチキトク」っていうやつですよね。昔のドラマで見ました」といった反応だった。でも考えてみれば、私でさえも、電報と言えば、豪華な花や装飾品が付随している祝電や弔電を、今までに何度か打ったことがあるくらいなのだから当然である。――
その59 使用頻度が高い中国語漢字ベスト5は「的/一/是/了/我」――「李姉妹ch」が「その合計出現率は10%」と述べる根拠は?!(2021年4月28日)

■「李姉妹ch」というYouTubeチャンネルをご存知だろうか。――日本在住の中国人姉妹(ゆんちゃん/しーちゃん)が中国語学習者向けに、中国語の勉強に役立つ各種情報(中国語の常用表現から中国語学習に適したドラマや流行語の紹介、体験的日中文化比較論まで)を発信して約26万人ものチャンネル登録者数を獲得し、昨年からは「HSK(漢語水平考試験)」の公式イメージキャラクターをも務めているので、知っている方も多いのではないか。――
その58 「打工人」とサラリーマン――「社畜」と「獣になれない私たち」?!(2021年4月3日(土))

■「打工人」という言葉が中国で流行語になっていることは、本孔子学院の中国語教師・杜天邑さんのYouTube動画「はぴチャイ!」第6回(2020年11月28日)の「2020年ネット流行語(打工人)」から教えてもらった。――「打工」は1990年代初めに流行った言葉なので、もちろん、知っていたが、「打工人」は初耳だった。――
その57 「拜登白等」から「顔色」を考える?!――白・赤・青・緑・黄など(2021年2月25日(木))

■前回の本コラムで、アメリカのバイデン新大統領を中国語では「拜登総統〔总统〕」と記すと書いたが、その後、中国で「拜登白等」という言葉が流行ったことを教えてもらった。本孔子学院副学院長兼「中方学院長」の祖人植先生(北京大学対外漢語教学学院副教授/本孔子学院の合作協定校である北京大学からの派遣教員)から聞いたのだが、改めて「漢字の国・中国!」と叫んでしまった。――
その56 「拝」の字にこだわってみた――「拝登総統」って誰でしょう?(2021年2月6日(土))

■本コラム「その9」(2016年12月24日)のタイトルは、「トランプは「特朗普」か「川普」か?――新華社と「網民」の争い」だった。その冒頭で私は、「ドナルド・トランプ氏が、第45代アメリカ大統領に当選してしまった。大統領選挙期間中の発言を見る限り、移民・イスラム教徒・女性などへの差別意識を隠さない、「人権感覚に乏しいナショナリスト」としか呼びようがないところがあるのも確かだろう。――
その55 「丑」年はあまり良いイメージがないのでは?!――来年の干支から簡体字を考える(2020年12月25日(金))

■かなり思い込みの激しい方だと自覚してはいたが、ここまで外してしまったのは久しぶりのようだ。来年2021年の干支の「丑」に関しての話である。――なお、今、つい「干支」と記してしまったが、本コラム「その22」(18年1月)では、以下のような薀蓄を語っていた。「「えと」を「干支」という漢字で記してしまったが、「干支」は漢語では「カンシ」と読む。実は「干支」とは、「十干」〔略〕と「十二支」〔略〕の組み合わせを意味しており、いわゆる「甲子(コウシ/きのえね)」から始まり「癸亥(キガイ/みずのとい)」で終わる、60種による紀念法(ある紀元に基づいて起算する年数)を指す言葉なのだ。――
その54 「権利」としての言葉という視点――コロナ禍の下における講義から…(2020年11月30日(月))

■ここ10年間ほど、「現代東アジア言語・文化概論Ⅰ」という秋学期配置の専門基礎講義の前半部分「中国語圏」編と「導入」の計8回の授業を担当(後半部分7回は「朝鮮語圏」編で別教員が担当)している。今期はコロナ禍の影響もあって、基本は教室における「対面授業」としつつも、出席できない学生(家庭の事情や持病その他があって登校できない学生や入国できずに未だ祖国に留まっている留学生など)に向けては、オンライン会議システムのZoomを活用して同時配信ないし録画配信を行なう「ハイブリッド型授業」にならざるを得ず、想像以上に手こずってしまった。――
その53 「近代」と「現代」の違いとは?!――日本語と中国語におけるニュアンスの相違も視野に(2020年11月3日(火))

■日本語の「近代」「現代」と中国語の“近代〔jindai〕”“現代〔xiandai〕の間にズレがあること気づいたのは、1978年12月、中国が「改革・開放」政策へと舵を切った際のスローガンである「四つの近代化」の原語が、“四個現代化”であると知った時ではなかったか。――
その52 日本将棋は民主主義を体現していた?!――真ん中に河が流れている中国将棋(3) (2020年10月6日(火))

■ここ2回ほど中国将棋=象棋を紹介してきた。今月は別の話題を、とも思ったのだが、この間、アメリカが、香港問題などを契機に中国への対決姿勢を急激に強めてきており、それに反発する中国の応対もあって双方が総領事館を閉鎖し合うなど、「新冷戦」とも呼ぶべき危険な様相を呈してきていると言えよう。――
その51 将棋と似て非なる、でも興味が尽きない象棋――真ん中に河が流れている中国将棋(2) (2020年8月29日(土))

■去る8月15日、将棋名人戦7番勝負で渡辺明王将・棋王(36歳)が、豊島将之名人・竜王(30歳)を破って対戦成績を4勝2敗として、江戸時代から続く最も長い歴史を持つタイトルである名人位を奪取した。現在、将棋界最強との呼び声の高かった渡辺が、遂に念願を叶えたのである。――
その50 「象棋」を知ってますか?!――真ん中に河が流れている中国将棋(1)(2020年7月31日(金))

■去る7月16日、将棋の高校生棋士・藤井聡太7段が、八大タイトルの1つ、「棋聖」位を獲得した。17歳11か月でのタイトル獲得は、最年少タイトルの記録を30年振りに塗り替えた快挙である。「コロナ禍」の収束が見えず、社会全体が何となく沈鬱な雰囲気に覆われている中で、久々の明るい話題と言えるだろう。――
その49 web授業に対する初体験的実感?!――対面授業の意義を改めて考える(2020年6月30日(火))

■今回の未曾有の「コロナ禍」により、大学教育の現場が一変したことはよく知られていよう。本学は、4月の授業開始日の翌日から休講に入り、5月7日の連休明けから授業が再開されたものの、授業方式は、教室で行う対面型ではなく、webを用いて実施する遠隔授業となった。――
その48 「潤沢な人員配置」としてのバスの車掌さん?!――33年前の天津生活から(2)(2020年5月29日(金))

■「緊急事態宣言」も解除されて、未曾有の「コロナ禍」も、ようやく終息の兆しが見えつつあるようなので(もちろん「第二波」防止に向けて最大限の留意が必要だが)、この間の些か重苦しい「コロナ」関連の話題から離れて、前々々回の本コラムを引き継いだエピソードを語ることにしたい。――ただ、この間の感想を一言のみ、記させていただこう。――
その47 武漢の女性作家・方方の「日記」から――「新写実主義」の真骨頂?!(2020年4月29日(水))

■新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて、去る4月7日、東京・大阪はじめ7都府県に「緊急事態宣言」が発令され、16日には「宣言」は全国に拡大され、特に、上記7都府県に京都など6道府県を加えた13地域が「特別警戒都道府県」と位置づけられた。まさに未曾有の事態である。――
その46 卒業式のなかった卒業生に送る言葉――伝えたかったこと(2020年3月31日(火))

□「新型冠状病毒肺炎〔新型コロナウイルス肺炎〕」(本コラムその44「「新冠」って何でしょう…?――新型肺炎の感染阻止へ」参照)の猛威が、想像を絶する勢いで日本を襲っている。「その44」を執筆したのは2ヶ月前だが、「日本国内でも、現在、20人の感染者が確認されているとのことだ」といった表現をしており、基本的に中国における事態としてのみ認識していたと言えるだろう。感染症の恐ろしさを、改めて思い知るしかない。――
その45 1元=40円の時代…?!――33年前の天津の生活から(1)(2020年2月29日(土))

■今まで何となく告白(?!)できずにいたのだが、実は、私はこの3月末で、36年間勤めた立命館大学を定年退職することとなっている。ただし、特任教授として残りながら、立命館孔子学院学院長という仕事は継続するようにと申し渡されているので、もうしばらくの間、このエッセイも執筆させていただく予定である。――
その44 「新冠」って何でしょう…?――新型肺炎の感染阻止へ(2020年2月2日(日))

■昨年末から武漢を中心に猛威を振るい始めた新型コロナウイルスによる肺炎、いわゆる新型肺炎の中国国内患者数は、昨日(2月1日)の中国当局の発表によれば、1万4380人に達し、死者も304人を数えるに到ったとのことである。――

中川正之前学院長による「ちょこっと話しチャイナ」バックナンバー