これからの講座・イベント

2018年度北京大学・立命館大学連携講座「女性と文学」(全4回)

李 憲瑜 氏ほか

時間:16:30~18:30 (16:00~受付開始)

場所:立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルーム

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立命館孔子学院では、毎年、北京大学と協力し、連携講座を開催しています。
北京大学と立命館大学の経験豊かな講師陣が、中国文化・社会・経済などについて幅広く分かりやすくお話します。

今年は「女性と文学ー中国が愛を知ってからー」というメインテーマのもと、4名の講師が中国現代文学について掘り下げます。
(中国側講師による講演は、中国語・逐次通訳となります。)


テーマ:「女性と文学ー中国が愛を知ってからー」<全4回>

中国にLOVEがやってきた──
20世紀、長い王朝時代が終わったあの頃、結婚も自分では決められない時代、突然もたらされた「愛」に人々はとまどい、喜び、怒り、そして悩んだ…。
「愛」を知った現代中国において「女性であること」と真摯に向き合った女性作家たち。彼女たちの作品や人生を日中気鋭の研究者が縦横に語ります。
あたりまえと思っていたあなたの「愛」が、きっともっといとおしくなるかもしれません。

第1回 5月25日(金)「少女中国 ―中国少女のビルドゥングスロマン」濱田 麻矢 氏(神戸大学人文学研究科准教授)※日本語(※終了しました)

第2回 6月8日(金)  「〈新女性〉と「書くこと」」阿部 沙織 氏(立命館大学外国語嘱託講師)※日本語(※終了しました)

第3回 6月14日(木)「 林徽因とその文学:“アマチュア”であることと実践的であること」李 憲瑜 氏(首都師範大学文学院副教授)※中国語・逐次通訳(※終了しました)

第4回 6月15日(金)「丁玲:革命とフェミニズムの共生を確立した文学者」賀 桂梅 氏(北京大学中文系教授)※中国語・逐次通訳

会場:立命館大学衣笠キャンパス 平井嘉一郎記念図書館カンファレンスルーム

時間:5月25日(金)16:30~18:00(16:00~受付開始)※終了しました
   6月8日(金)17:00~18:30(16:30~受付開始)※終了しました
   6月14日(木)、15日(金) 16:30~18:30(16:00~受付開始)

定員:75名(先着順・事前申込制)

参加費:無料


講義概要・講師紹介

■第1回  少女中国 ―中国少女のビルドゥングスロマン (濱田 麻矢 氏・神戸大学人文学研究科准教授)

<講義概要>
本報告は、20世紀の中国語圏で書かれた小説を「少女叙事」というキーワードを使って読み解くものである。
現代中国は「新青年」の時代であったが、この青年とは、つまりは男性のことであった。「新女性」は果たして、青年の良き伴侶になる以上のことを求められていたのだろうか。今回は、より強く正しい社会を作ろうと奮闘する若き国家=「少年中国」に対して、彼らによって見出され、ある時は欲望され、またある時には嫌悪される少女たちのバーチャル空間として「少女中国」を想定する。少年たちが瑞々しい知性と行動力で国家建設を期待されていたのに対し、少女たちはある時には良妻賢母として少年たちに尽くすことを求められ、またある時は少年たちと同じく政治信念のために献身することを期待されていた。このダブルスタンダードは、近代に輸入された「自由恋愛」に由来するものだと思われる。

<講師紹介>
1969年兵庫県生まれ。
京都大学大学院文学研究科博士課程中退。
京都大学人文科学研究所助手、神戸大学文学部講師を経て現職。


■第2回 〈新女性〉と「書くこと」 (阿部 沙織 氏・立命館大学外国語嘱託講師)

<講義概要>
中国においても、女性の地位向上は近代化の命題のひとつでした。20世紀初頭、新式教育を受けた〈新女性〉の中から、自己実現や女性の解放を目指し「書く」ことを選ぶ作家たちが現れます。
本講座では、京都にもゆかりのある1900年生まれの女性作家、凌叔華の作品を中心に取り上げ、新式女子教育を受けた「新しい女性」が「書くこと」を通してどのように婚姻、家庭といった個人の生活や新旧の過渡期にある社会、戦争と向き合ったのかをたどります。
凌叔華は北京、神戸、京都、武漢、楽山、ロンドン、シンガポールと政情不安や戦火のためその生涯で各地を流転しました。作家として中国を書くことは「人類への貢献」につながると考えていた彼女は、後年にはヴァージニア・ウルフに励まされ自伝を書き上げます。このように一貫して女性として書くことを追求した凌叔華の作品を今に生きる私たちはどのように読むことができるのでしょうか。

<講師紹介>
お茶の水女子大学博士後期課程 単位取得退学


■第3回  林徽因とその文学:“アマチュア”であることと実践的であること (李 憲瑜 氏・首都師範大学文学院副教授)

<講義概要>
林徽因は、1930年代の中国文壇において頗る有名な存在であり、“京派”の中核メンバーであった。 とはいえ、林徽因が特別であったのは、彼女の専攻は建築と舞台美術であり、のちの肩書きも中国営造学社(中国の建築研究機構)の建築学者であった点にある。彼女はこのように“アマチュア”の作家であったからこそ、独自の文学的視点と態度を持ちえたといえる。一方で、林徽因は文芸の活動家としても、編集や評論、表彰、サロン開催、舞台美術のデザインなど、常に“実践的”な形で文学の世界に参入していた。そしてこのような文芸の実践的活動はまた彼女の文学作品と相まって相乗効果を生み出していた。 今回私たちは“アマチュア”であることと実践的であることという視点から掘り下げ、更に深いところから林徽因の文学の世界をみてみよう。

<講師紹介>
首都師範大学文学院 副教授
1988年9月-1992年7月 烟台大学中文系学士課程修了
1994年9月-2000年7月 北京大学中文系修士課程および博士課程修了
2007年7月-現在まで 首都師範大学文学院にて教員を務める
専門分野は中国現代文学


■第4回  丁玲:革命とフェミニズムの共生を確立した文学者 (賀 桂梅 氏・北京大学中文系教授)

<講義概要>
丁玲は、20世紀の中国において最も女性の権利を意識した文学者であると同時に、時代の最先端に立つ革命家でもあった。彼女は中国の革命とフェミニズムの実践を融合させ共存共栄させるという新たな文学形態を確立した。本講演では、五四運動から抗日戦争、新中国の建国と“新時期”までの各時期における丁玲の社会的身分、女性の権利への意識および文学作品の変容を簡単に紹介し、とりわけ、1942年に発表された雑文『“三八節”有感(国際女性デーに寄せて)』を軸に、丁玲のフェミニズムに対する考え、またそれが20世紀の中国に与えた影響を解説する。

<講師紹介>
1990年-2000年 北京大学中文系学士、修士、博士課程修了
2000年-2004年 北京大学中文系講師
2004年-2015年 北京大学中文系副教授
2011年-2012年 日本の神戸大学人文学部にて准教授を務める
2015年-現在まで 北京大学中文系教授
主な研究分野は20世紀の中国文学史、思想史、女性文学史研究など。2015年度教育部「青年長江学者」。

会場のご案内

立命館大学衣笠キャンパス交通アクセス:https://www.ritsumei.ac.jp/accessmap/kinugasa/
キャンパスマップ:(平井嘉一郎記念図書館:1番)※カンファレンスルームは図書館入口を入ってすぐの左手になります。(ゲート手前左側)


お申し込み方法

ホームページ「文化イベント講座受講申込フォーム」からお申込みください。

※お申込み後のキャンセルは、受付メール内にあるキャンセル専用URLからキャンセルをしてください。(お電話でのキャンセルはお受けできません。)

※画像をクリックすると詳細(PDF)が表示されます。


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