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2019年度同済大学・立命館孔子学院合同セミナーシンポジウム「食と中国」

荒木 一視 氏(立命館大学食マネジメント学部教授) ほか

時間:13:00~16:30(12:30受付開始)

場所:グランフロント大阪北館タワーB 10階 ナレッジキャピタルカンファレンスルームタワーB RoomB01

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立命館孔子学院では、毎年、大阪学堂のパートナー校である同済大学との合同セミナーを開催しています。
同済大学から招聘した専門家と立命館大学の講師陣が連携し、中国文化・言語、社会・経済、また都市・環境問題などについてわかりやすくお話します。

今年は「食と中国」というテーマのもと、日本および中国の識者4名による基調講演ならびに質疑応答を行います。
(※講演は、日本語または中国語・逐次通訳で行われます。)

テーマ:「食と中国」

<講師>(敬称略・基調講演順)

■ 荒木一視   ARAKI Hitoshi     立命館大学食マネジメント学部教授
■ 鄧軍         DENG Jun             同済大学人文学院中文系副教授
■ 岩間一弘 IWAMA Kazuhiro 慶應義塾大学文学部教授
■ 徐暁蓉     XU Xiaorong         同済大学附属第十人民医院消化器内科副主任


プログラム

12:30 開場
13:00 開会・挨拶

<第1部・基調講演>

13:05 「1920年代の中国の食料貿易と近代工業化」 荒木一視 氏(立命館大学食マネジメント学部教授)

13:30 「舌尖上の中国食文化 ――三国時代の食文化を中心に」 鄧軍 氏(同済大学人文学院中文系副教授)※中国語・逐次通訳

14:20 「京都の中国料理―伝統の創造と料理の帰属」 岩間一弘 氏(慶應義塾大学文学部教授)

14:45 「日中両国の健康的な食生活と消化器系疾患の予防」 徐暁蓉 氏(同済大学附属第十人民医院消化器内科副主任)※中国語・逐次通訳

15:25 休憩

<第2部・質疑応答>

15:40 質疑応答

16:30 閉会

※内容は変更となる可能性もあります。


定員

50名(要事前申込)


参加費

無料


基調講演概要

■ 「1920年代の中国の食料貿易と近代工業化」 荒木一視 氏(立命館大学食マネジメント学部教授)

1920年代は中国の近代工業勃興期といわれている。上海を中心とした地域で繊維産業が成長し、多くの工場労働者がそれに従事した。それではこうした労働者への食料供給はどのようにして担われたのだろうか。その際、この時期の中国国内の穀物生産に顕著な伸びが認められないことから、海外からの食料供給に着目した。具体的には1936年に当時の國立中央研究院社會科學研究所(Institute of Social Sciences, Academia Sinica)から刊行された『中國各通商口岸對各國進出口貿易統計(Statistics of Foreign Trade of Different Chinese Ports with Various Countries) 』に基づいて、当時の労働者への食料供給を担ったと思われる海外からの食料供給について検討する。


■ 「舌尖上の中国食文化 ――三国時代の食文化を中心に」 鄧軍 氏(同済大学人文学院中文系副教授)※中国語・逐次通訳

中国の食文化は陰陽五行思想、宗教信仰、漢方の食養生、民族的なセンス、流行などの様々な影響を受けており、食養生論、五味調和説、奇正変位調理法、身も心も楽しませる美食文化など、数千年にわたる発展を経て、食品の原料、加工と調理法、食事のスタイルと食習慣、食事療法と養生、料理の種類、及び食と政治、経済、医学、文学、芸術などとの融合をも含めたスケールの大きな、奥の深い食の文化体系を形成し、「どの文明よりも偉大で、創造性に富む」姿を見せている。本講演では三国時代の食文化を例に、悠久の歴史を持ち、豊かで、異彩を放つ中国食文化を覗いてみたい。


■ 「京都の中国料理―伝統の創造と料理の帰属」 岩間一弘 氏(慶應義塾大学文学部教授)

京都の中国料理は、「京都(京風)中華」などと称して、京都および日本の料理の一種として「伝統」を構築していくのか、それとも本場の「中国(中華)料理」、「広東料理」、「北京(山東)料理」などと称して、中国の料理としての「伝統」を強調していくのだろうか。本報告は、京都の老舗中国料理店の創業から現在に到るまでの歴史を「伝統の創造」という観点から見直して、同じ京都の中国料理でも「伝統の創造」には多様な方向性があること、その結果として「料理の帰属」に関しても柔軟な解釈が生まれることを明らかにする。すなわち、京都の中国料理が、日本と中国、京都と北京、広東と山東といった国や地域の食文化と、どのように結びつけられているのかを具体的に見ていきたい。


■ 「日中両国の健康的な食生活と消化器系疾患の予防」 徐暁蓉 氏(同済大学附属第十人民医院消化器内科副主任)※中国語・逐次通訳

「民は食をもって天となす」と言われる通り、美食を楽しむことは人間にとって最も幸せを感じる行為の一つである。一方、“病気は口から入る”とも言われ、飲食における健康問題、特に消化器系のものは軽視してはならない。消化器系は胃腸、肝臓、胆嚢、脾臓などから構成され、食物の摂取から消化・吸収、最後の排泄にいたるまで、消化器系は常に最前線で懸命に働いている。社会経済と食事構成の変化に伴い、消化器系の病気の系図も変わりつつある。
近年、消化器系疾患として最も注目されているのは、胃腸機能の病気、消化器系の腫瘍、炎症による腸の病気及び脾臓の病気などがある。本講演では、主に上記の病気を取り上げ、食の視点から体に良いものと悪いものを紹介し、さらに食べ物に起因する病気及びそのメカニズム、食習慣による発病や病気の進行について解説していく。また、本講演を通して消化器系疾患の予防に必要な、健康的な食習慣に関する知識を得ることで、皆さまの心身の健康につながれば幸甚です。


※内容は変更の可能性もあります。


講師紹介

(基調講演順)

■ 荒木 一視 氏(立命館大学食マネジメント学部教授)

1993/3  広島大学大学院文学研究科単位取得退学
1993/4  旭川大学経済学部 講師
1995/4  旭川大学経済学部 助教授
1997/10 山口大学教育学部 助教授
2010/4  山口大学教育学部 教授
2018/4  立命館大学食マネジメント学部 教授
2019/4  立命館大学食マネジメント学部 副学部長


■ 鄧 軍 氏(同済大学人文学院中文系副教授)

博士、博士研究員。
同済大学人文学院中文系副教授、語言学学科学術リーダー、大学院生指導教官。
教育部学位センター通信評議専門家、国際漢語教師証書テスト面接官兼任。
2001年復丹大学漢語言文字学専門博士号取得。
2001-2004年四川大学中国語言与文学のポスドクステーションにて研究に従事。
主として漢語言文字学、語言と文化の研究に従わる。
著書に、『魏晋南北朝代詞研究』、『三国志代詞研究』、『十三経詞典・孟子巻』等。


■ 岩間 一弘 氏(慶應義塾大学文学部教授)

1995年、慶應義塾大学文学部卒業。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了、博士(学術)。
千葉商科大学商経学部教授などを経て、現職。
専門分野は、東アジア近現代史、食の文化交流史、中国都市史。
主著に、「中国料理はなぜ広まったのか―地方料理の伝播と世界各国の「国民食」」(西澤治彦編『「国民料理」の形成』ドメス出版、2019年所収)など。


■ 徐 暁蓉 氏(同済大学附属第十人民医院消化器内科副主任)

博士。主任医師、副教授、大学院生指導教官。上海市第十人民医院消化器内科副主任。
中国協和医科大学卒業、国内外の著名な消化器疾病診療センター(上海長海医院消化器内科、ドイツ・シャリテ医科大学ミッテ医院)にて長期間業務に携わる。正規の内視鏡操作訓練を受け、消化器系のあらゆる病例における豊富な診療経験あり。胃カメラ、結腸鏡、小腸鏡、超音波内視鏡(EUS)、カプセル内視鏡等、各種検査器具の運用に熟練しており、内視鏡的粘膜切除術、下層剥離術(EMR、ESD)、内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)等の治療技術に長け、胃腸の腫瘍、胆道すい臓疾病の診断及び内視鏡による治療において異彩を放っている。数多くの国家自然科学基金、省・部レベルの課題において統括・参与し、医院の学科リーダー養成プロジェクトのサポートを得ている。国内の中心的定期刊行物やSCIに発表した論文は50本余り、学術専門書への執筆・編修は10冊余り。
現職:上海市消化器内視鏡専門分会委員、上海市内視鏡品質コントロールセンター専門家委員、上海市消化器疾病分会動力学グループ委員、上海市抗癌協会内視鏡専門委員会委員、中国医薬教育協会骨盤腔腫瘍専門委員会委員等。


会場のご案内

会場 : グランフロント大阪北館タワーB10階 ナレッジキャピタルカンファレンスルームタワーB RoomB01
住所 : 〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町3−1 グランフロント大阪 タワーB10階

交通アクセス :
①グランフロント大阪 ナレッジキャピタルまではこちら
②ナレッジキャピタル内 カンファレンスルームまではこちら※JR大阪駅からは2階デッキよりお越しいただくのが便利です。
※アクセスまとめPDF:



お申し込み方法

①ホームページ「文化イベント講座受講申込フォーム」からのお申込み
②お電話でのお申込み ■TEL:075-465-8426

※画像をクリックすると詳細(PDF)が表示されます。
同済

 

後援・協力

 【後援】中華人民共和国駐大阪総領事館教育処
 【協力】大阪市、立命館大学食マネジメント学部、立命館大学食総合研究センター
 
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