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東日本大震災から8年に寄せて

東日本大震災から明日で8年が経ちます.8年経た今なお,2500名を越える方々の行方がわかっていない中,熊本や北海度,北摂などでの地震,さらには日本各地で起こる豪雨により,自然災害による被害は広がっています.
あらためて,被災された全ての地域の皆様に謹んでお見舞いを申し上げます.

昨年,福島県のいわき市から相馬市まで海岸沿いを車で北上してまいりました.大熊町や双葉町,浪江町などの帰宅困難地域では,いまなお,道路沿いにバリケードが置かれ,町への人の立ち入りが厳しく制限されていました.8年前と何ら変わっていない景色に驚くとともに,あらためて8年前の震災の大きさを認識させられました.
一方で,その周辺の町では,復興が動きつつあることも知ることができました.町並み,道路,鉄道,学校,病院,商店を始め,生活に必要な設備が整い出し,人々の新しい暮らしの拠点が生まれ出していました.被災前と同じとはいかないまでも,地元の皆様が笑顔で集われている場面も見せていただくことができました.
日本は災害国です.地震,火山,台風,大雨など,日本では自然災害が激化して来ていると言われています.我々はそういった自然災害と共に生きていかざるを得ない国に暮らしています.自然災害による被災という現実の問題を直視して,それを乗り越える方策を創りだしていかなければなりません. 

立命館では,災害復興支援活動の中で,小さくても一歩ずつ前に進むことの重要性を多くの場面で学ばせていただきました.これからも被災地の皆様と一緒に粘り強く活動を続けていくことをお誓い申し上げて,追悼の言葉とさせていただきます.

2019年3月11日
学校法人立命館 災害復興支援室  室長 建山 和由