Reportレポート・参加者の声

熊本地震の災害救援ボランティア第4陣
春に作付けした唐芋の収穫作業に大奮闘


平成28年熊本地震への災害救援ボランティア活動は、今回で4回目となります。
2016年10月14日(金)夜、大阪南港をフェリーで出発し、北九州新門司港から、大型バスで熊本へ向かい、2日間、熊本県西原村でボランティア活動を行い、17日(月)朝、大阪南港へ帰着するプログラムでした。
今回も、引き続き、名門大洋フェリー様、阿蘇ホテル様からのご協力をいただき、西原村百笑応援団(旧名称、西原村農業復興ボランティアセンター)のコーディネートによる農業支援を行いました。

参加者は、これまでで最も多く、立命館大学から学生27名、引率教職員3名の参加でした。
春に、第1、2陣の熊本ボランティア参加者が、この西原村で作付けした唐芋(からいも)は、今が収穫の季節。さわやかな天気にも恵まれ、広大な農地にたくさん実った唐芋を学生たちは丁寧に収穫していきました。普段の学びでは得られない貴重な体験ということで学生たちは熱心に作業を行っていました。

中には3度目、4度目の参加となる学生もいて、協力しながら手際よく作業を進めました。
名門大洋フェリーの方、APUの教職員の参加もあり、2日間でほぼ4反まで収穫を終えることができました。
帰りのフェリーの中では、就寝までの時間を利用して、活動を振り返りながら意見交換をしました。
4回目となる今回の活動で、発災からの生活再建を支えるための活動は一区切りとなりました。

参加者の声

私たちが作業に参加することで、効率よく収穫が進んだとはいえないかもしれない。しかし、参加することで私たちが達成感や苦労を感じただけでなく、農家さんに笑顔になってもらえたのが嬉しかった。

第4回参加学生


震災から半年たちましたが、まだまだ壊れたままの家も多く、その方たちを様々な面から支えるためにも、これからも少しでも力に なれることはしていくべきだと思います。関西にいると、テレビ等を通してしか被災地の情報は得られませんが、実際に自分の目で見ることで、テレビが伝えないことに気づき 、支援の必要性を強く感じました。

第4回参加学生


曽我さん(お世話になった農家の方)と沢山お話しすることができました。地震がどうだったかや、現在の家の様子などを聞き、熊本地震がいかに多くの人や仕事に影響があったかということを実感しました。「お手伝いをしてくれて助かります。」や「ありがとう。」と言われた時に本当に来て良かったと思いました。

第4回参加学生


熊本地震から半年が経ち、メディアで取り上げられる機会が減っているので、もうかなり復興が進んでいると思っている方は、少なく なりません。しかし、地震の甚大な被害が人々に残した影響はまだまだ大きいです。そして、まだまだ私たちにできることはあると思います。

第4回参加学生


今回が二回目の参加でしたが、前回出会った仲間と「学祭で唐芋スティック販売」という方法で熊本地震ボランティアについて他の学 生に伝えられる機会を持てること、一度きりで終わらず関係性を続け、コミュニティを広げられていることをとても嬉しく感じていま す。プログラムの企画実行、引率、誠にありがとうございました。

第4回参加学生


三日間の振り返りのまとめのときに、「信頼関係」の話が出てきた。今回、農家にとっては直接的な収入源となる商品の収穫作業を私 たち立命館大学生にやらせていただいた。この背景には、震災直後から被災地に入り、救援支援として農業ボランティアのプログラムを実行してきた中で築いてきた「被災者と支援者の関係」、そしてそれを超えた「人と人との関係」があることを実感させられた。やはりそこにも、「曽我さんが好き」「恩返ししたい」「役に立ちい」という学生の真っ直ぐな気持ちや孫のように可愛がってくれる曽 我さんたちのぬくもりがあって、単に「復興支援」や「農業ボランティア」を学んだだけではなく、「本来の人と人とのつながり」といった大きくて深いテーマを再認識させられたように思う。

第4回参加学生


被災者との交流や参加者同士での対話を通じて、被災状況を知ったり、復興支援のあり方を考えたりするのはもちろんだが、それ以上に多くの学びを得られるプログラムだと思う。特に、農業分野での復興ボランティアであることから、「自然の恵み」と「自然の脅威 」の両面を考えさせられる。食は土や水などの自然があってこそ成り立つものである反面、人間の手には防ぎようもない自然災害に見 舞われるリスクもある。だからこそ、スーパーに並ぶ野菜のストーリーが気になるようになったり、「食のありがたみ」を今まで以上に感じられるようになったり、環境への配慮の心が強くなったりなど、道徳的に大事なものに気付ける機会がとても多く、農業分野で復興や防災、減災に関わる意義を強く感じる。

第4回参加学生