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エグゼクティブレクチャーIでHPSC松林先生に2週連続の講義をしていただきました。

 今年度から博士課程前期課程・後期課程ともに新カリキュラムがスタートしております。この秋学期、博士課程前期課程院生対象のエグゼクティブレクチャーIを、主に身体運動科学領域の1回生対象に実施しています。この科目は、スポーツ健康科学に関わる地域・企業・行政等の第一線で活躍している業界のスペシャリストによる講義を聴き、さらにディスカッションを通して、社会で活躍するための知識、経験、思考を学びます。特徴として、学外から講師を招き、講義内容を踏まえながら、受講生中心の討論形式で行うものとなります。
 今月に入って2週連続で、ハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)・国立スポーツ科学センター(JISS)の松林武生先生に講義をしていただきました。松林先生は、主に陸上競技の支援(日本が誇る、400 mリレーでのバトンパスをはじめ、トップアスリートの支援を実践されています)やフィットネスチェックの運用などの業務に携わっておられます。
 1週目は、HPSCの概要紹介、JISSの活動内容紹介がなされました。どのような支援と研究を実践しているのか、選手強化の流れの中で効果的な支援を達成するためにはどのようにすればいいか、心掛けを含めてお話いただきました。また、レース分析やフィットネスチェックの実際について、具体的事例を交えてお話いただきました。
1124エグゼクティブレクチャー①
 最前線で現場支援と研究を往還して実施されている先生のお話に、受講生も惹き込まれていました。

 2週目は、1週目に出された課題に対するグループ発表です。課題はオリンピック・パラリンピックに関する競技やフィットネスチェックなど4つあり、いずれも複数の選手のデータを想定した資料を分析して、いかに選手にフィードバックするか、グループで検討し、発表するものになっています。グループからの発表に対して、他の受講生は選手になったつもりで質問を投げかけます。
1124エグゼクティブレクチャー②
1124エグゼクティブレクチャー③
 各グループのいずれも、様々に議論して、多面的な分析を実施していました。もっとも、初めての経験であり、分析には苦労したようですが、講義後の感想では、選手目線でどのように現場に還元するか、新たな視点に気付くと共に、そのような仕事のやりがいと責任感について、多くの学びを得たことが受講生から伺えました。
 また、本講義は、スポーツ庁「先端的スポーツ医科学研究推進事業」 https://www.ritsumei.ac.jp/news/detail/?id=3044の若手人材育成の一環として実施いたしました。当該事業で掲げている研究成果の競技現場への実装と次世代の中核を担う若手研究者の育成に対して、今回の松林先生の講義は本当に実りのあるものであったと思います。
 松林先生、お忙しい中、素晴らしいご講義をいただき、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。