教員紹介

Takashi MITAMURA

三田村 仰

三田村 仰
所属領域
臨床心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
准教授
専門
臨床心理学
主な担当科目
認知行動療法特論、臨床心理学演習、人間科学プロジェクト演習
おすすめの書籍
はじめてまなぶ行動療法三田村仰 金剛出版2017年

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

行動分析学や語用論の発想に基づいて、人が自分自身や社会と上手に付き合うための方法論について研究しています。大きくは次の2つのテーマについて研究しています。

1. 臨床行動分析(文脈的認知行動療法)の実践と研究
うつや不安をはじめとした様々な心理的・行動的な問題を抱える人々に対する効果的な支援法の探索と、すでに効果が認められた支援法の普及を研究テーマにしています。

2. 機能的アサーションの実践と研究
アサーション・トレーニングは一般的にもよく知られ、企業や学校などでもしばしば実践されているコミュニケーション・トレーニングです。しかし、アメリカ由来のアサーション(自他を尊重した率直な自己表現)の概念には課題もあります。「機能的アサーション」という独自の概念を提唱し、これに基づくアサーション・トレーニング・プログラムの開発をおこなっています。

研究の社会的意義について、教えてください。

1. 臨床行動分析(文脈的認知行動療法)
臨床行動分析(文脈的認知行動療法)は、さまざまな心理・行動的問題に対し有効であることが実証研究から明らかになっています。三田村自身も,これまでにうつ、パニック症、引きこもり、嘔吐恐怖、発達障害などの困りごとを抱えた方に対しおこなった事例を発表しています(三田村・宇和川・松見,2009;三田村・武藤,2014;三田村・西川,2014)。

2. 機能的アサーションの実践と研究
機能的アサーションとは、話し手にとって効果的で聞き手にとってより適切なコミュニケーションのことです。この機能的アサーションの発想は、社会のさまざまな場面に応用することができ、特に繊細な対人場面では従来以上の力を発揮します。機能的アサーションの実践例として「発達障害児の保護者向け機能的アサーション・トレーニング・プログラム」(三田村・松見, 2009; 三田村・田中, 2014)などがあります。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

この研究室では人々の心理的・行動的な悩みに対し、科学の力を使ってアプローチします。医療・産業・矯正・福祉・教育・地域など幅広い領域について、また、うつ病や不安症からカップルのコミュニケーションまで人のさまざまな困りごとについて扱います。

この研究室は人間科学研究科のなかの「臨床領域」に位置づけられ、将来、臨床心理士や公認心理師として支援者になることを志す大学院生の受け入れを想定しています。“自分自身が悩みを抱えている”“自分自身が何らかの当事者である”ことは支援者を目指すうえで、それ自体メリットでもなければデメリットでもないと私は考えています。自分自身が困難を抱えていることと、相手の置かれた境遇が理解できること、また相手に対し効果的に関われることは別問題です。進学を希望される方で、自分自身に課題を抱えていると自覚しておられる方は、自分自身の課題と向き合い、自分が自分のセラピストになるという覚悟を持って進学をめざしましょう。

著書等

  • はじめてまなぶ行動療法 (金剛出版、2017年)

  • 使いこなすACT (星和書店、2017年)

  • No cover

    アクセプタンス&コミットメント・セラピー (星和書店、2014年)

論文

経歴・業績について