教員紹介

OISHI Hiroaki

大石 衡聴

大石 衡聴
所属領域
心理学領域(博士前期・後期担当)
職位
准教授
専門
心理言語学
主な担当科目
演習
おすすめの書籍
日本人はなぜ日本のことを知らないのか竹田 恒泰 (著) PHP新書

現在の研究テーマ(または専門分野)について教えてください。

心理言語学の中でも(特に文レベルでの)言語処理という分野の研究をしています。 言語処理は実際には非常に高度な認知的処理なのですが、われわれはいとも簡単に 他者が発した言語を理解しています。そのようなことを可能としているわれわれの脳 がどのようなシステムであるのかを明らかにしたいと思っています。また、注意や 記憶といった一般的認知機能が言語処理にどのように関わっているのかについても 研究しています。これまでは基礎的な言語情報処理の研究に取り組んできましたが、 今後は言語が感情に及ぼす影響など、応用的なテーマにもチャレンジして行きたいと 考えています。

研究の社会的意義について、教えてください。

私は若年健常者の言語処理能力について、主として脳波データを指標として研究を していますが、その研究成果は脳機能障害者や高齢者における言語処理能力の機能 低下の程度を評価したり、原因を特定したりするための比較ベースラインデータを 提供することができると考えています。実際、パーキンソン病や自閉症、統合失調症 といった脳機能障害や、高齢化に伴う言語処理能力の機能低下についての研究が始まっており、評価基準としての若年健常者の脳波データ、およびその機能的意義について の適切な解釈の提供が期待されています。

この研究科でめざしたいこと、院生へメッセージをお願いします。

真理を追究することの楽しさを共有しながら一緒に研究に励みましょう!

著書等

  • No cover

    言語と思考を生む脳 (東京大学出版会、2008年)

  • No cover

    言語心理学入門 (培風館、2012年)

論文

経歴・業績について