法科大学院

FD活動

2008年度 第2回

  • 日時 2008年10月21日(火)
  • 場所 205号教室
  • 出席者 17名
テーマ 未修者の現状

【今回のフォーラムの趣旨】

 本法科大学院の場合、07、08年度の司法試験において、未修者の合格者が、残念ながら、少数にとどまった。他方で、未修者コースの入学者に占める法学部出身者の比率が高くなってきている。このような中、未修者コースにおける教育のあり方については、改善を要する課題が多く存在する。
 昨年度のフォーラムでも、いわゆる純粋未修者に対するサポートの問題を中心に議論したが、今回のフォーラムは、未修入試のあり方や未修者に対する教育の改善等に関する議論の前提として、未修者の実態を様々な角度から分析し、それらについての共通認識を形成することを目的として行なわれた。

【報告要旨】

1)「未修者の実態」 吉村良一教授(FD委員長)
 吉村教授は、2004年度から2008年度入学までの未修者の様々な属性をまとめたデータに基づいて、各年度の院生の特徴を分析し、全体的な特徴として、以下の点を指摘した。

■ 平均GPAで見る成績は、未修と既修の間で、未修が若干低いが、大きな差はない。

■ 入学時30歳以上が減り、中でも非法学系の30歳以上は激減している。


2)「入試から見た未修者の現状」 和田真一教授(入試担当副研究科長)
  和田教授は、過去の入試データと入学後の成績等を分析し、大要、以下のような点を指摘した。

■ 初年度は、比較的に年齢が高い人が入試成績では上位にいるが、司法試験の結果は芳しくない。

■ 以後は、入試成績上位者は、新司法試験の結果においても、GPAを見ても、好成績を得ている。

3)未修1年次科目を担当して
 市川教授(憲法担当)と、品谷教授(商法担当)が、開設年度以降の、未修1年次科目の担当を振り返って、未修者の実情とこの間の変化、その中での授業の工夫等について報告を行なった。
 吉村教授は、2004年度から2008年度入学までの未修者の様々な属性をまとめたデータに基づいて、各年度の院生の特徴を分析し、全体的な特徴として、以下の点を指摘した。

■ 非法学部系出身者が年々減少している。

■ 平均GPAで見る成績は、未修と既修の間で、未修が若干低いが、大きな差はない。

■ 入学時30歳以上が減り、中でも非法学系の30歳以上は激減している。


【討議】

 討議は、未修者の実態を中心に、多面的な方向から活発に行なわれたが、主要な論点は、以下の通りであった。

 ■ 他大学の未修と比較して、立命館の司法試験結果をどう受け止めるか

 ■ 現在の入試方法は適切か

 ■ 司法試験合格者に共通点はみられるか

 ■ 未修の学習をフォローする仕組みとしては何が有効か


 最後に、主催者であるFD委員会委員長の吉村教授から、「今日は未修者の実態をさまざまな角度から洗い出して見たが、今後は、入学後の教育方法を、課外でのフォローの方法を含めて、議論していきたい。ここ数年は未修といってもひとくくりで語れなくなっており、今後もこの傾向は続いていくと思われるが、その中で、どのように力を付けさせるかが問われている。同時に、本日議論のあった入試の方法についても検討していきたい」とのまとめの発言があった。


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