戦後70年平和企画本宗補写真展 「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」 講演会&ギャラリートークを開催しました!!

戦後70年平和企画 本宗補写真展 「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」 講演会&ギャラリートークを開催しました!!

5月3日(日)、春季特別展 山本宗補写真展「戦後はまだ・・・刻まれた加害と被害の記憶」が開幕しました。初日の本日は、午後1時半から、フォトジャーナリスト 山本宗補さんによる講演会とギャラリートークが開かれ、延べ95名の参加がありました。

講演会の冒頭で山本さんは、日本国憲法が施行されて68年目を迎える今日、憲法9条を守る意義を語りました。2011年の震災と今も続く原発事故の被害を伝える写真をスクリーンに映し、震災と同様に戦争も、人災としての被害の大きさと過去の教訓をきちんととらえ、正しく伝える必要性を語りました。

10数年前から、全国のお年寄りの生きる姿や亡くなっていく姿を取材していた山本さんは、一人ひとりに刻まれた皺に、その人の人生や戦争体験が深く刻まれていることに気づき、戦争体験の取材を始めたと言います。

本展で展示されている証言者の姿を映し出しながら、日本軍が戦地でおこなった数々の加害行為や、終戦を遅らせたことによる南方での敗走中の飢餓や戦病死、国内での大空襲や原爆による甚大な被害について語りました。

参加者から「重い口を開いてもらうことはむずかしいと思うが、どのように証言を引き出しているのか」との質問が出され、山本さんは「残りの人生の短さを思い、話しておきたい気持ちが強いと思う。本当は話したかったが、自分の娘や息子には言えないから、ちょうどその世代の自分には話しやすいということがあったのではないか」と答えられています。

引き続き、15時から展示会場にてギャラリートークがおこなわれ、山本さんは写真を前に証言者の体験を説明するとともに、戦争の本質について語りました。

参加者の中には中支戦線に従軍し、その後シベリア抑留された体験を持つ方がおられ「中国国内で実際にあった慰安所は軍の許可なくしてできない。軍国主義が人を加害者にした。それを語り継いでくれるのは山本さんだ。」と仰っておられました。

ご来場いただいたみなさま、どうもありがとうございました。

 

講演会&ギャラリートーク 講演会&ギャラリートーク 講演会&ギャラリートーク
▲山本宗補さんの講演会をおこないました ▲ギャラリートークの様子 ▲解説する山本さん

 


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