館長あいさつ

立命館大学国際平和ミュージアム館長 モンテ・カセム

  「戦後70年」をめぐる情勢と展望

 2015年は戦後70年を迎え、日本が第二次世界大戦への反省から戦争放棄と平和を理念とする日本国憲法を制定して以降の歴史が問われる年となります。日本国民は「二度と戦争は起こさない」という誓いを、日本国憲法前文及び憲法9条を通じて世界へと表明しました。

 立命館大学が「平和と民主主義」を教学理念とする所以であります。国際平和ミュージアムのみならず、立命館学園全体のあらゆる部局を通じて、「平和と民主主義」の教学理念にもとづく教育・研究活動によって、グローバル化した時代にふさわしい平和主義の理念を広めていく必要があると考えています。

 戦後70年を迎えた2015年、多くの激動的な事件から始まりました。とりわけ、パリのシャルリ・エブド襲撃事件や、いわゆる「イスラム国」による人質殺害事件は、現在の社会における暴力の構造の複雑さを考えさせる事件でした。停戦後も解決の見えないウクライナ情勢、ますます緊迫する中近東情勢などを見るにつけ、私たちは、平和主義の理念が厳しい現実をつきつけられていることを認識しながら、その真の理念的意義の尊さを深く噛みしめつつ行動の指針を求めねばならないと思います。

 このような意味で戦後、戦争の痛苦の体験を踏まえ、「平和と民主主義」を教学理念とした立命館大学が、社会から負託されている責務として、どのような歴史認識と未来への展望を提示できるかが問われています。この意味で、2015年度を国際平和ミュージアムの飛躍を期して「戦後70年記念事業」の年とし、多彩な取り組みを展開することとしています。

 多様な学習・教育・研究を、グローバル市民のスタンダードとして、あらゆる直接的・構造的暴力の否定と人間の発展可能性の全面的な開花に向けて方向づける役割を果たしていく所存です。

 どうか皆さまのご協力、ご支援をお願いいたします。

2015年4月


Monte CASSIM(モンテ カセム)のプロフィール

1947年スリランカ生まれ。
現  職 : 立命館サスティナビリティー学研究センター教授
       学校法人立命館 評議員
       学校法人立命館 理事補佐
専門分野:産業政策、環境科学、国土計画、都市工学、建築学
学  歴:
1970年8月 スリランカ大学建築学科卒業
1972年9月 大阪外国語大学日本語プログラム修了
1973年3月 横浜国立大学大学院工学系研究科研究生修了    
1974年3月 東京大学大学院工学系研究科研究生修了
1976年3月 東京大学大学院工学系研究科修士課程都市工学専攻修了
1982年3月 東京大学大学院工学系研究科博士課程都市工学専攻単位取得
職  歴:
1972年1月 スリランカ工学技術公団デザインコンサルタント部(建築士)
1976年4月 マレーシア工科大学居住・建築・計画学部常勤講師
1980年4月 三井建設設計部(建築士)
1981年1月 AUR都市建築コンサルタント(地域開発計画)
1985年2月 国際連合地域開発センター(UNCRD)主任研究員
1994年4月 立命館大学国際関係学部教授
1996年4月 立命館大学政策科学部教授(~2004年3月)
2000年4月 立命館大学国際教育・研究推進機構長(~2004年3月)
2004年4月 立命館アジア太平洋大学長 立命館アジア太平洋大学教授 学校法人立命館副総長
2010年1月 学校法人立命館 副総長(国際担当)(~2012年12月)
2012年4月 立命館大学国際平和ミュージアム館長(現在に至る)
2013年1月 学校法人立命館 総長特別補佐(~2014年12月)
2014年4月 学校法人立命館 評議員(現在に至る)
2015年3月 学校法人立命館 理事補佐 (現在に至る)


ページの先頭へ