2017年1月13日(金)、挑戦的萌芽研究「平和博物館における戦争体験継承のための展示モデル構築」プロジェクト第2回ワークショップを開催しました

2017年1月13日(金)、挑戦的萌芽研究「平和博物館における戦争体験継承のための展示モデル構築」プロジェクト第2回ワークショップを開催しました

 2017年1月13日(金)、本年度より科研費挑戦的萌芽研究による研究資金を受けて始まった「平和博物館における戦争体験継承のための展示モデル構築」プロジェクトの第2回ワークショップ「戦争遺跡とミュージアムをめぐる歴史認識問題ーグアム・サイパンー沖縄ー済州の比較試論」を開催しました。

 太平洋戦争末期、日本の絶対国防圏のマージナルな島嶼地域であった沖縄(日本)と済州(韓国)における戦争遺跡と戦争体験の比較研究を進めてこられた高氏に本年度現地調査を行ったグアムとサイパンにおける戦争遺跡とミュージアムで表象される戦争の記憶に関する比較と考察を交えながら論じていただきました。これら地域は太平洋戦争末期の記憶の場ですが、冷戦体制下で体験記述は翻弄され、資料館や博物館と追悼記念施設とで展示内容や記憶にズレが生じている様子が具体的な展示状況を踏まえて紹介されました。

 平和博物館における今後の戦争体験継承に対して大変示唆的な内容であり、その後の討議では、博物館における展示は媒介された体験の再構築であることを踏まえて体験継承を検討することの必要性、空間的な拡がりの中で戦争体験を論じることで加害や被害を含めた多様な論理を浮かび上がる可能性などについて議論されました。

 

科研費挑戦的萌芽研究「平和博物館における戦争体験継承のための展示モデル構築」
第2回ワークショップ
「戦争遺跡とミュージアムをめぐる歴史認識問題ーグアム・サイパンー沖縄ー済州の比較試論」
日時:2017年1月13日(金)18:00〜
場所:立命館大学国際平和ミュージアム 2F会議室
報告:高誠晩(立命館大学衣笠研究機構専門研究員)
コメント:兼清順子(立命館大学国際平和ミュージアム)


 

第2回ワークショップの様子   グアムとサイパンの博物館や追悼施設の資料を閲覧する参加者

▲第2回ワークショップの様子

 

グアムとサイパンの博物館や追悼施設の資料を閲覧する参加者


 


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