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▼▼輝く学生インタビュー▼▼

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  第209回 輝く学生インタビュー
    若者と政治の距離を近づけ、よりよい社会を目指す
        NPO法人Mielka(ミエルカ) 楠本脩馬さん
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このコーナーでは、立命館でいまを精一杯頑張り、輝いている学生や団体を紹介します。今回ご紹介するのは、NPO法人Mielkaの楠本脩馬さん(法学部3回生・富山県出身)です。楠本さんは、国政選挙における若年層の投票率の向上、政治参加・社会参加意欲の向上のために活動しているNPO法人Mielkaで学生代表を務めています。活動のきっかけや、活動の中で意識していることなどをお伺いしました。
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Q.NPO法人Mielkaの活動について教えてください。
若者と政治の距離を近づけるために、大きく分けて3つの取り組みをしています。
1つ目は「シチズンシップ教育」です。これは、選挙・政治の仕組みや一票の大切さなどを伝えるための啓発講義をおこなったり、模擬投票をおこなったりすることで、低下している若者の投票率の向上を目指しています。現在、50の学校で200回以上教育事業を行わせていただきました。
2つ目は「選挙情報可視化サイト」の運営です。国政選挙向けの「JAPAN CHOICE」および地方選挙向けの「LOCAL VOTE」の2つの媒体を通じて、中立な情報を分かりやすく「見える化」し、投票の質と量を高めることを目的として取り組んでいます。
3つ目は「イベント開催」です。政治・社会を身近に感じていただくために、YouTubeへ政治の解説動画を掲載したり、大学生と政治家との交流企画を実施したり、啓発グッズやビラの配布などをおこなっています。

「JAPAN CHOICE」とは・・・
自身の考えに近い政党を導き出す投票ナビ機能の搭載や、政党比較のための政策比較、公約実現度を中立に分かりやすく整理したサイト

「LOCAL VOTE」とは・・・
国政選挙と比較した場合に、情報を得にくい地方選挙の情報を発信するサイト
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Q.Mielkaに入ったきっかけと取り組みについて教えてください。
大学での学びにとどまらず、プラスαの活動に取り組みたいと考えながら入学をしたところ、オリター*の方が偶然Mielkaのメンバーで、ご紹介していただいたのがきっかけです。中学生や高校生の時からクラス内で政治や時事問題について会話をする機会が多くありました。そういった背景もあり、元々政治に対しては興味を抱いていました。また、Mielkaの活動を見せていただく中で、ここなら成長できると確信し活動へ参加することを決めました。

参加後は、イベントを開催したり出張授業に行ったりと幅広く活動をしていました。その中で、2021年の10月に衆議院選挙が実施されたのですが、その際には「JAPAN CHOICE」内コンテンツの1つに、プロジェクトマネージャーとして関わらせていただきました。大学生活1年目の夏季休暇は活動の記憶しか残っていないほど大変でしたが、160万人 PVを達成し、大変充実感を得る機会でもありました。

*新入生の大学生活に関する不安を取り除けるよう様々な面からサポートをおこなう、2回生以上の学生で組織された団体
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Q.Mielkaでの活動において意識していることはありますか?
活動を通して、根拠を持った政治参画をする方が、1人でも増えれば良いと思っています。選挙で投票に行くか行かないかは個人の自由だと思います。しかし、その行くか行かないかの判断に対して、何らかの根拠を持っていただきたいと考えています。そのための情報収集のハードルを少しでも下げられるように、活動を進めています。手軽に情報収集ができれば、根拠のある投票ができるようになり、日本の民主主義がより成熟していくと確信しています。

Q.Mielkaでは若者が政治に興味を抱くことを主眼としていますが、なぜでしょうか?
若者に対して「なぜ選挙に行かないのか?」と質問すると、「若者にとってプラスになる政策を打ち出す政治家がいないから」という回答を耳にします。活動をする中で、確かにそのように感じる場面もあります。しかし、政治家の方々からすると、より投票率の高い年齢層をターゲットとした政策を打ち出すのは自明の理です。裏を返せば、若者が政治に興味を持ち投票率が上がれば、政治家の方々も若者にプラスとなるような政策を打ち出すようになると思います。政治家の方々に委ねるのではなく、有権者である若者側から流れを作っていけるのではないかと考えています。自分たちが過ごしやすい社会にするために、まずは政治に興味を持ってもらえればと思っています。

Q.活動をしてよかったと思うこと、今後取り組んでいきたいことを教えてください。
全ての政党や候補者の方々の公約を理解することや、それらの実現度を判断することは本当に骨が折れる作業です。更に、中立で公平な情報を公開するためには莫大な時間がかかります。それにも関わらず、価値のあるものを作りたいという思いを持ち、本気で活動に取り組んでいる仲間が集まっていることはすごいと感じています。

また、前回の衆議院議員選挙について、デモグラフィックデータ分析によると34歳以下で投票に行った方々のうち、約10人に1人が「JAPAN CHOICE」を見てくださっていたことがわかりました。そこから、自分たちが取り組んでいることに意味があると確信できました。ただ、まだ10人に1人しか見ていただけていないという現状もあり、Mielkaの活動はまだまだ発展途上で可能性に溢れていると感じています。

今後取り組みたいことは、より政治へ関心を持っていただけるようなコンテンツ作りです。小さな頃から、政治に関わる話題に触れていると、大人になった際にも政治参画へのハードルが低くなると思います。例えばご飯を食べながら話題に出していただけるようなコンテンツを作り、家庭内でよりフランクに政治を考えていただけるようになればと考えています。
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取材を通して、少しアンタッチャブルに感じる政治という分野で、若者目線で何ができるかを考えながら、社会に発信している様子をお聞きすることができ、現状に不満を感じるだけの自身の考えを変えていかなければと強く感じました。一有権者として、根拠を持った政治参画を意識する貴重なお時間でした。


▼▼編集後記▼▼

今回は、立命館大学副学長3名の研究プロジェクトレポートをご紹介します。レポートでは、現在取り組まれているプロジェクトおよび立命館が「学園ビジョンR2030」で掲げている「次世代研究大学」というビジョンについて、それぞれの考えを述べられています。是非、プロジェクトの詳細を以下URLよりご確認ください。

<研究プロジェクトレポートvol. 1> 徳田昭雄 副学長
 ~ 大学は未来社会を先取りするリビングラボへ。
   OICを拠点に「本気の文理融合」で取り組むデジタルインフラ整備 ~
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【プロジェクト概要】
ひとつの空間で複数のシステム群を統合するためのシステムをいかに構築し、社会に受容される形で運用していくことができるかという課題があります。こうした課題に対応するため、大阪いばらきキャンパス(OIC)をリビングラボとして、キャンパスをまるごと実証実験の場に用いるプロジェクトが動き出しています。すでにびわこ・くさつキャンパスやOICでは、複数のメーカーのロボットが稼働し、ロボットとの共生がはじまっており、この共生を持続可能なものにする社会を徳田先生は探究しています。

<研究プロジェクトレポートvol. 2> 松原洋子 副学長
 ~ 当事者とともにつくるアーカイブズ。
   歴史に埋もれた医療分野のELSIを検証する研究基盤構築 ~
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【プロジェクト概要】
近年、新しい科学技術の導入に際してELSI(Ethical, Legal and Social Issue:倫理的・法的・社会的課題)を検討する動きが一般的になっています。しかし、過去の医療制度に目を向けてみると、そうした視点はほとんどないとプロジェクトの代表を務めている後藤基行先生は述べられています。プロジェクトでは、優生政策をはじめ科学史と生命倫理の問題を研究する松原先生とともに、ヘルスケアに関わる過去の諸問題についてのELSI研究を進めるとともに、実際に過去のヘルスケアに関する資料を収集し、アーカイブを構築しながら、その方法論自体を研究の形にまとめられようと取り組まれています。


<研究プロジェクトレポートvol. 3> 伊坂忠夫 副学長
 ~ 世界最先端の研究と人材育成の両輪で挑む。
   トップアスリートの極限の瞬間をスポーツ科学で支える研究拠点 ~
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【プロジェクト概要】
日本のスポーツ科学は、個々の指導者や研究者はもちろん、専門機関が研究やアスリート支援に尽力していることにより、世界の中でもかなり高い水準に位置すると伊坂先生は考えています。プロジェクトでは、ハイパフォーマンススポーツセンターと連携して世界最先端の研究に取り組み、「ハイパフォーマンス・アスリート極限支援研究拠点」の設置を目指されています。また、伊坂先生はスポーツ科学という分野自体を発展させるために、研究成果の蓄積とともに研究者の人材育成もセットで進めていく必要があると考え、立命館をその中心となる拠点にすることも目標とされています。



▼▼第243号読者プレゼント▼▼

今回は、「バイカラートートバック」を3名様にプレゼントします。
rclub/imge20191011 e_present
プレゼントをご希望の方は、下記URLよりお申し込みください。
なお、プレゼントの抽選結果は次号でお知らせします。

 <応募締切:5/22(月)>

【携帯電話の方はコチラ】

 ※上記フォームがご利用できない場合は、下記必要事項を明記のうえ、
  立命館CLUB事務局までメールにてご連絡ください。

 応募先:立命館CLUB事務局(rclub@st.ritsumei.ac.jp)
 応募必要事項
 (1)名前: (2)プレゼント送付先住所: 
 (3)電話: (4)今回のメルマガ内容に関する感想:
 (5)プレゼント発表時の氏名公開:可  否
  (否の場合はイニシャルで表記いたします。
   ご希望のペンネームがございましたらご連絡ください。)

▼第242号読プレ当選発表▼

多数のご応募ありがとうございました。242号の読者プレゼント(立命館グッズ クルトガシャープペンシル)の当選者発表です。
プレゼント到着まで今しばらくお待ちください。

・F.Mさん(大阪府)・あーみんさん(東京都)・O.Kさん(佐賀県)

次回のご応募もお待ちしています。

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次回の配信は第4金曜日の5月26日(金)です。お楽しみに。
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