自転車が安全に走れる道づくり

#056
理工学部 教授小川 圭一

 京都市街地は、794年に平安京がつくられたときにかれた、の目のようなを今も残しています。そこに自動車用の道路が加えられ、その間を細いが同じで続いています。自動車のない時代にできた道路が、現代の状況に合っていないことが原因で、交通事故の起こりやすい場所も少なくはありません。

 近年では、交通を減らして、環境に優しい自転車を使おうという動きがあります。東京都心など大都市では、おおよそ5km以内であれば、自動車や鉄道やバスや徒歩などよりも自転車での移動が速いといわれています。しかし、京都と滋賀の3地域で実際に調べた研究では、地域によってその範囲に差があることがわかりました。

 自転車で安全に走るための道路整備は十分になされていない状況で、安全に走るにはどうすればよいでしょうか。研究の結果、自転車は歩道よりも車道を、右側よりも左側を通行する方が、安全だということが分かりました。今後、道路網の特性や自転車の動きを考えた、安全な道づくりが期待されています。

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