京都で生まれる
新しい着物ビジネスの可能性

白地立命館R紋意匠伊藤若冲《雪芦鴛鴦図》模様手描友禅染訪問着/制作・写真撮影:ZONEきものデザイン研究所(立命館大学アート・リサーチセンター(ARC)所蔵) 原画:伊藤若冲《雪芦鴛鴦図》エツコ&ジョー・プライスコレクション

#055
経営学部 准教授吉田 満梨

 新しい着物のビジネスモデルりを研究しています。かつての日本では日常的に着物を着て生活をしていましたが、1970年代に着物を着る人がすっかり減り、生産される量も急速に減りました。それでも西などは、特別な「資産」として着物の価値を再定義したビジネスモデルを展開したことで、着物の金額は増え続けました。しかし1990年代にバブル経済がし、高価な着物を買う人々が減ると、このビジネスモデルも崩壊しました。それ以来、着物産業は、新しいビジネスモデルを見つけ出せないでいます。

 この研究では、着物を着る人々や事業者を調査して、今日における「着物の価値」とは何か、それが人によってどう異なるのかを明らかにしました。「着物をよく着る人」は比較的手ごろな着物で色やのコーディネートを楽しむ一方、「着物にお金を払う人」は、自分に合った着物を一からオーダーする特別感を楽んでいました。着物産業が再び元気になるは、市場変化にに対応すること、買う人にとっての価値を見定めるマーケティングを重視して新ビジネスを築き上げることにあるのかもしれません。

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