古代文字・漢字の可能性を広げる
文理共創プロジェクト

#090
文学部 教授萩原 正樹[写真中]
テクノロジー・マネジメント研究科 教授湊 宣明[写真左]
衣笠総合研究機構 専門研究員ビルゲサイハン・バトジャルガル[写真右]

 「古代文字を使って子どもたちに漢字教育を行いたい。誰もがパソコンで扱える古代文字フォントを作れないか」そんな声がきっかけで、立命館大学白川静東洋文学文化研究所と情報理工学部ディジタル図書館研究所との共同で開発されたのが「白川フォント」です。亀のや骨に刻まれた681字やの表面に書かれた古代文字、4391字を現代の漢字から変換できるようにしました。この「白川フォント」はインターネットで無料公開されています。

「白川フォント」()と「白川フォント」を使ったスタンプ()。

 シヤチハタ株式会社との企業連携により「白川フォント」を使ったスタンプも開発されました。そこで問題となったのは、私たちが使う常用漢字が古代文字にない場合、オリジナルの古代フォントを作らなければならないことです。例えば、常用漢字で「」を表す甲骨文字は存在しないので、「山」「上」「下」に分解し、それぞれに対応する甲骨文字を組み合わせて新しいフォント「+R」を作りました。こうして、甲骨文字を活用したスタンプができあがりました。

 2研究所の文理の連携と企業連携によって、これまでにない発想の転換が生まれ、思いがけない成果をあげることができました。

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