大量のデータから有益な情報をし、
インタラクションをデザインする

出典:Quiz 1の画像「プラチナジャングル」©篠原 正美 Manga109より

#097
情報理工学部 准教授西原 陽子

 「外国人留学生の多くが日本のマンガやアニメを通じて日本語を習得している。これを言語教育に生かせないだろうか」それがこのシステム開発のきっかけでした。たくさんのマンガに出てくる文字をパソコンで使えるようにデータ化し、情報抽出技術によって分析します。分析するとマンガごとに日本語の難易度が導き出せ、学習者に適したマンガをできるのです。このシステムを、日本語を学ぶ中国人大学生のグループで使ってもらったところ、ランダムに選ばれたアニメよりも、推薦されたアニメで日本語を学習する方が試験の結果がよくなりました。

 必要な情報を抽出することで、適切な表現が難しい人を助けることも可能になります。一例として、病院の問診での利用を想定し、タッチパネルで選ぶだけで「痛み」の程度や、症状を説明できる情報システムを作っています。外国人観光客が増加する中、日本の病院で外国人が治療を受ける際に役立ちますし、言葉でうまく説明できない子どもさんでも自分の症状を説明できるようになります。このように、大量のデータから有益な情報を抜き出すことによって、人と人、人と情報システムの対話が成り立つ仕組みを作ることができます。

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