琵琶湖の環境を守る番人は
水中ロボット

#044
理工学部 教授川村 貞夫

 日本最大の湖である琵琶湖は、400万年前から現在までたくさんの生物や植物が暮らす世界でも数少ない湖です。その環境を守る調査に今、水中ロボットが活躍しています。浮く力や水の流れなどがをする水の中でロボットを動かすのは、陸とは比べものにならないほどの難しさです。しかし、水中ロボット「湖虎(ココ)」は、水の中でも上手に動くことができ、琵琶湖の底に捨てられていた古いタイヤを拾うことができました。そして、水の中でも動かしやすいような、小さくて賢い水中ロボットが次々と開発されています。

 さらに、琵琶湖の古い歴史を調べるロボットの開発も進めています。その代表である水中ロボット「海剣(ミツルギ)」は、湖の底まで泳いで数百年の間で積もった泥を取ってくることができます。また、「海観(ミカン)」は、琵琶湖の中にある湖底遺跡と呼ばれる昔の人たちが暮らしていた場所を調べるために作られ、水深70mにある土器を探しています。このように、水中ロボットは琵琶湖の環境を守るだけでなく、地球や人類のナゾを明らかにする可能性があります。

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