6次産業化はなぜうまくいかないのか?

#043
食マネジメント学部 教授松原 豊彦

 1次産業としての農林漁業、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業など全てをひとつのつながりと考えて取り組み、地域の新しい価値を生み出す取り組みを「6次産業化」といいます。6次産業化に取り組もうとする生産者はたくさんいます。しかし、農作物の特性や社会の求めていることを理解して商品を開発したり、それを流通させて消費者に届ける仕組みを作ることは、なかなか簡単にできることではありません。

 この研究では、三重県と三重大学と共同で、志摩地方に古くからある、を使った干し芋「きんこ芋」の6次産業化に取り組んでいます。「きんこ芋」は、作るのにとても手間がかかります。志摩地方では、古くからとして愛されてきた食べものですが、作る人たちが高齢化した今は、だんだん作られなくなってきました。プログラムでは、作る手間の少ない、志摩の特産である真珠の形を真似た和菓子を開発しました。また、6次産業化の考え方や、やり方を学ぶワークショップを開いて、1次、2次、3次産業すべての知識を持ってイノベーションを起こせる人材を育てることにも力を入れています。

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