体内で起きる運動効果の
メカニズムに迫る

#021
スポーツ健康科学部 教授家光 素行

 健康維持やダイエットのために運動を始めたものの、結局三日坊主に終わってしまった、そんな経験に覚えのある人は少なくないでしょう。多くの人が途中でしてしまう理由の一つに、「成果」が見えにくいことがあげられます。しかし、実際からだの中では1週間、2週間単位で様々な変化が起こっています。そうした体内の変化を捉えることができれば、運動を長期間継続するモチベーションも上がるのではないでしょうか。

 この研究では運動後2~4週間という短い期間で変化が現れるホルモンを探し、それらのホルモンが運動効果の鍵となっている可能性を見出しました。また、「そのトレーニングがしているのかを短期間で確認できる物質」をさがせば、肥満の人や中高齢者、あるいはアスリートなど、目的に応じて運動の種目や時間、強度を変えて、運動効果を確実に得られるようになります。それによって運動習慣が維持され、心疾患や脳血管疾患などの生活習慣病を予防することができるようになるのです。

 さらに、運動効果をより効率よく得られるためのサプリメントの開発にも取り組んでいます。人々の健康に還元するために今後も研究は続きます。

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