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365 -  あらためて見つけた『建築』への想い

あらためて見つけた『建築』への想い

酒谷駿一さん(理工学研究科博士課程前期課程1回生)
赤井菜々子さん(理工学研究科博士課程前期課程1回生)

第38回日新工業建築設計競技「ふたりのアーティストの家」に出場
共同制作で3等受賞!

  • No.365
  • 2012年3月14日更新

僕たちが参加した「日新工業建築設計競技」は、今回が38回目と、長い歴史のあるコンペです。学生だけではなく、プロの建築家の方も出場されますし、審査員も、雑誌や本で見るような、名立たる建築家の方々です。


もともと、理工学部建築都市デザイン学科の学生たちで組織された「Design Factory」の取り組みに誘われたことがきっかけで、このコンペを知りました。普段から設計の勉強をしていたこともあり、自分たちが発案した設計やデザインの意図が、公の場で通用するのかチャレンジしてみたいと思っていました。今回のコンペの課題は、「ふたりのアーティストの家」。アーティストと家の2つのポイントから、作品の中身を考えていきました。

まず"ふたりのアーティスト"を何にするのか、ものすごく悩みましたね。アーティスト案は、陶芸家、音楽家、仲の悪い2人とか、20個以上も発案し、相談しあいました。審査員の要求に応えつつ、かつ夢のある作品を描こうと思うと、作品のコンセプトを決めるのに時間がかかりました。最終的に、僕たちが考えたのは、「絵本作家とイラストレーター」という、ふたりのアーティストの家です。このふたりは夫婦で、家が絵本になっています。この絵本にふたりで物語を描き続け、絵本の家とこの町の人々が思い出を共有していくというストーリーを考えました。アーティストにとって作品を発信していくのは大事なことですし、作品が家になり、そばにあればいいなと思いました。制作は、徹夜をして24時間で仕上げましたが、実際に絵を描いたのは3時間ほど。構想を練るのに、一番時間がかかった作品だと思います。

審査員の方たちには、作品に地域や社会を巻き込む力がある点を高く評価していただきました。絵本の家の前で読み聞かせをしたり、家と町が一緒に年月を重ねていけるところが、みんなから愛されるポイントになったのかなと思います。また、童話の世界が広がるきれいな作品だとも評価していただきました。


―共同制作で良かったことと、受賞した時の気持ちを聞かせて下さい。

(酒谷さん)
こんな可愛い絵を描けるのは赤井さんだけなので、そこは任せて、僕は作品のアイデアを出すことに専念しました。お互いの得意なところを出しあえる関係だったからこそ、この賞を受賞できたのだと思います。赤井さんとの共同制作だったからこそ、生まれた作品だとも言えますね。

(赤井さん)
事務局から電話で連絡があり、「3等です」と言われてびっくりしました。676もの応募作品の中から、3等を受賞できるなんて、信じられず、本当に嬉しかったですね。

―受賞を通して感じたことを教えて下さい。

(酒谷さん)
建築を学ぶ学生にとって憧れの舞台であるこのコンペで受賞したことによって、自分に自信を持つことができました。また審査員をつとめられた建築家である藤本壮介氏も、このコンペで受賞されていると聞きました。名立たる方々と、時間を共有することができ、改めて建築家への憧れを抱きました。自分の成長を図る為には、こういった場で自分の建築の意図を発信し、評価してもらうことが大事です。作品をつくる時には、与えられた課題を自分のフィルターに通す事で、自分らしさのある提案をしたいと思います。僕たちの受賞した作品は、今年1月に発刊された「新建築」という雑誌に掲載されました。研究室のみんなも雑誌を買ってくれたり、「おめでとう」と言ってくれて、とてもうれしかったですね。

(赤井さん)
自分が作った作品を、学外の人や有名な建築家の方に見てもらうということはなかなか無い経験で、そういう場で評価をしてもらえて本当にありがたい事だと思います。また、自信をもって出したものが評価につながって、私も自分に自信を持つことが出来ました。他のコンペにも挑戦してみようという意欲もわいて、これからのやる気にもつながりました。


           
             ~審査員の藤本壮介氏と撮影~

―お2人の今後の目標を教えて下さい。

(酒谷さん)
今、就職活動をしているのですが、なかなか難しいですね。でも、今回のコンペで建築の面白さを再確認できたので、やっぱりそれを職にしたいと思いますし、できれば第39回日新工業建築設計競技のコンペや、他のコンペに出場することで自分を磨いていきたいです。

(赤井さん)
私も今は就職活動をしているところです。今回のコンペでの受賞や経験は、就職活動の上でも役立っています。今までは「設計なんてできない」と思っていたのですが、「設計の分野でがんばろう」という自信にもなりました。すごく良い経験ができたと思います。

―最後にお2人にとって「建築」とは、どんな存在かを教えて下さい。

私たちは、東日本大震災で被災した岩手県宮古市の簡易集会所の建設プロジェクトにも携わっていました。実はこのコンペで3等を受賞したつながりで、その集会所の屋根材としてアスファルトシングル「マルエスシングル」と、屋根下葺材「カラールーフィング」を「日新工業株式会社」から協賛して頂けたんです。そう考えると、とても縁のあるコンペでしたね。今回のコンペがなかったら、東北のプロジェクトも実現しなかったかもしれませんし、本当に感謝しています。
そういった意味でも、日々の活動を積み重ねることが大切だと思いますし、建築には、「人と人」、「人ともの」など、全てをつなげていく力があると思います。

※お2人の作品は、こちらをご覧下さい。

◆簡易集会所建設プロジェクトのサイトはこちら

◆RSWEB +Rな人 宗本研究室のみなさんの記事はこちらから
  • 取材・文
  • 梅田友裕(政策科学部1回生)

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