室長あいさつ

大学院で研究することは、それ自体が人生の目的ではなく、その先でキャリアを積み重ね、成長を続けて大きく花開くための準備をすることです。
専門的な知識や能力を身につけて、仕事をしながら常に成長し、発展する生き方を「道」を選んで前進する姿になぞらえて、「キャリアパス」と呼びます。
大学院で研究活動を進めるためには、自身の専門分野における知識はもちろんのこと、それらを支える基礎となる能力や、広く豊かな学識を同時に育むことが大切です。

本学では教学部、研究部、国際部、キャリアセンターなどで個別に実施されてきた大学院生のキャリアパス形成支援の取り組みの有機的連携を行い、 一体的な大学院のキャリアパス支援事業の推進母体となる立命館大学大学院キャリアパス推進室(以下、「推進室」)を2013年度に設置いたしました。
推進室では、入試、教学、キャリア・奨学金支援制度の有機的連携により、大学院の人材育成目的の達成およびキャリアパスの明確化に向けた支援を進めます。

具体的には、修了者・満期退学者の進路・就職状況の把握、日本学術振興会特別研究員の申請支援、キャリアパス形成に資する知識・能力養成を支援するセミナーの開催等の多様な取り組みを進めています。

文部科学省中央教育審議会答申で今後の大学院教育や博士人材育成に関する重要な課題と取り組みの方向性が示され、「博士課程教育リーディングプログラム」が開始されるなど、博士の人材育成やキャリアパス形成をめぐる動きが本格化しており、博士課程教育の改革や博士人材育成に対する期待が高まっています。
「知識基盤社会」において、新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動が重要性を増していくなかで、大学院が極めて重要な役割を期待されています。日本の私学として有数の規模を擁する本学大学院においても、こうした博士人材への期待・要請に応え、国際社会においてリーダーシップを発揮できる高度な人材を育成することも大事な使命であると認識しています。

次なる大きなステップを目指し、推進室事業のさらなる充実を図るとともに立命館大学の大学院の発展に尽力していきたいと存じます。