五、全文體作品の作家別統計による分析

　　　

	賦	詩	騒	文
周代合計	4題4首	1題1首（歌）	7題16首	3題3首
屈原	-	-	5題10首	-
宋玉	4題4首	-	2題6首	1題1首
前漢合計	8題8首	7題32首	1題1首	26題33首
賈誼	1題1首	-	-	2題2首
枚乘	-	-	-	3題10首
司馬相如	3題3首	-	-	4題4首
李陵	-	1題3首	-	1題1首
蘇武	-	1題4首	-	-
王褒	1題1首	-	-	2題2首
楊雄	3題3首	-	-	3題3首
後漢合計	13題13首	1題4首	-	13題13首
班固	3題3首	-	-	7題7首
張衡	5題5首	1題4首	-	-
建安〜三國合計	5題5首	40題82首	-	36題43首
劉楨	-	5題10首	-	-
陳琳	-	-	-	4題4首
王粲	1題1首	8題13首	-	-
曹丕	-	3題5首	-	4題4首
曹植	1題1首	16題25首	-	6題13首
呉質	-	-	-	3題3首
應璩	-	1題1首	-	4題4首
嵆康	1題1首	3題7首	-	2題2首
阮籍	-	1題17首	-	2題2首
西晉合計	16題16首	61題124首	-	27題40首
張華	1題1首	4題6首	-	1題1首
潘岳	8題8首	6題10首	-	5題5首
陸機	2題2首	19題52首	-	8題57首
陸雲	-	4題5首	-	-
張載	-	2題3首	-	1題1首
張協	-	2題11首	-	-
左思	3題3首	3題11首	-	-
潘尼	-	4題4首	-	-
東晉合計	3題3首	12題18首	-	7題7首
劉琨	-	3題3首	-	1題1首
郭璞	1題1首	1題7首	-	-
廬諶	-	5題5首	-	-
宋朝合計	5題5首	81題105首	-	18題18首
陶潛	-	7題8首	-	1題1首
謝瞻	-	5題5首	-	-
謝惠連	1題1首	5題5首	-	-
謝靈運	-	32題40首	-	-
傅亮	-	-	-	4題4首
范曄	-	1題1首	-	5題5首
顔延年	1題1首	16題21首	-	5題5首
鮑昭	2題2首	9題18首	-	-
王僧達	-	2題2首	-	1題1首
齊・梁合計	2題2首	48題77首	-	36題48首
王融	-	-	-	3題11首
謝朓	-	21題21首	-	2題2首
范雲	-	3題3首	-	-
江淹	2題2首	3題32首	-	1題1首
任昉	-	2題2首	-	17題19首
丘遲	-	2題2首	-	1題1首
沈約	-	13題13首	-	4題4首
劉峻	-	-	-	3題3首

この一覽表を見る限り、『文選』の撰者は、周の屈原（5篇10首）・宋玉（7篇11首）、前漢の司馬相如（7篇7首）・楊雄（6篇6首）、後漢の班固（10篇10首）及び張衡（6篇9首）、後漢末の建安から魏にかけての劉楨（5篇10首）・王粲（9篇14首）及び文帝曹丕（7篇9首）・陳思王曹植（23篇39首）、魏朝正始の嵆康（6篇10首）・阮籍（3篇19首）、晉朝太康の潘岳（19篇23首）・陸機（29篇111首）、宋朝の謝靈運（32篇40首）・顔延年（22篇27首）及び鮑昭(11篇20首)、齊梁の謝朓（23篇23首）及び沈約（17篇17首)・任昉（19篇19首）を非常に高く評價し、彼らの詩文を中核に据えて『文選』を選録していることは明瞭である。

この『文選』中において中核を形成している文人の評價を更にその採録篇數に據って比較し、多い方から上位十人を擧げてみると次のようになる。

　Ａ．全文體による分析
　Ｂ．賦の分野による分析
　Ｃ．詩の分野による分析
　Ｄ．文の分野による分析