令和8年7月31日
第51回、52回のSRセミナーのお知らせ
2026年8月26日に東京大学の岡田 真人先生の第51回SRセミナー、熊本大学の水牧 仁一朗先生の第52回SRセミナーを開催します
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第51回SRセミナー
主催 立命館大学SRセンター
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日時:2026年8月26日(水)13:00-14:00
場所:立命館大学テクノコンプレックス2Fハイテク会議室+Hybrid
登録先:https://forms.gle/Y58LWGcooSxc36D8A 〆切 8月24日(月)(ZOOM Addressをお送りします。)
講師:東京大学・大学院新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻 岡田 真人先生
講演題目:立命館SRセンター全ビームラインベイズ化計画
要旨:本セミナーでは、立命館SRセンター全ビームライン(BL)ベイズ化計画の構想について述べる。我々は2023〜2025年度の3年間で、SPring-8全BLベイズ化計画 Phase 1を推進し、現在は国内主要放射光・中性子施設を巻き込んだ「全量子ビームBLベイズ化計画」へと発展中である。この一大枠組みに立命館SRセンターを迎え入れることが本講演の目的である。講演ではまず、線形回帰y=ax+bのベイズ化を通じた基礎を解説し、続いて「ベイズ的スペクトル分解」を詳述する[1,2]。ペクトル分解の本質は単なるフィッティングではなく、最適なモデル(ピーク数 K)を客観的に導く「モデル選択」にある。2012年のモベイズ的スペクトル分解の公知化以前に発表されたデータは、たとえNatureやScienceといったハイインパクトジャーナル掲載誌であっても再解析が必要であり、既存の科学史や学説を覆すほどのインパクトを秘めている[2]。
さらに、立命館SRセンターには他施設にない最大の強みがある。附属校(小・中・高校)を持つメリットを活かし、朝倉センター長の主導で早期から見学機会を提供してきた結果、中高生時代に施設を訪れた生徒が現在研究員として活躍するという確固たる実績が生まれている。ベイズ計測という最先端手法の導入と、世代を超えた人材育成の循環構造を融合させることで、立命館SRセンターが目指すべき独自の将来像を議論したい。
[1] Katakami, Kashiwamura, Nagata, Mizumaki and Masato Okada, "Mesoscopic Bayesian Inference by Solvable Models" IPSJ Transactions on Mathematical Modeling and its Applications (TOM), 19(1), 25-52, January 27, 2026.
[2] Nagata, Sugita and Okada“Bayesian spectral deconvolution with the exchange Monte Carlo method” Neural Networks, 28, 82-89 (2012)
問合せ先:朝倉清高 センター長 / kytkaskr@fc.ritsumei.ac.jp
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第52回SRセミナー
主催 立命館大学SRセンター
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日時:2026年8月26日(水)14:00-15:00
場所:立命館大学テクノコンプレックス2Fハイテク会議室+Hybrid
登録先:https://forms.gle/9An9U9ADXRTvyTYr8 〆切 8月24日(月)(ZOOM Addressをお送りします。)
講師:熊本大学理学部理学科物理コース 水牧 仁一朗先生
講演題目:ベイズ統合とベイズ階層モデリング
要旨:近年の放射光技術の発展により、異なった計測を同時に行うマルチモーダル測定やデバイス動作中や反応進行中での測定いわゆるオペランド測定が可能となっている。これらのデータからそこに潜む物性や化学反応を人間の理解できる形で抽出することが重要であり、喫緊の課題である。我々はその課題を、ベイズ統計に基づき、マルチモーダル測定のデータ統合にはベイズ統合を、オペランド計測に対してはベイズ階層モデリングを用いることで克服することを目指している。ベイズ統合については、異なった計測にX線吸収分光(XAS)とX線光電子分光(XPS)の例を紹介する。XASやXPSは物質の電子状態を研究する有力は測定手法である。測定で得られたXASやXPSスペクトルを、解析することにより着目している軌道のクーロン相互作用Uや電荷移動エネルギーΔ、結晶場エネルギー10Dqといった物理量を推定することが可能である。これまでは、各測定で別々に物理量を推定してきたが、この方法では属人的な統合である点に問題があるため、我々はXASとXPSスペクトルを同時に扱い上記物理量を属人的な要素を排除し、推定する方法を開発した[1]。また統合するべきか否かをベイズ自由エネルギーを用いて評価した。ベイズ階層モデリングについては、時分割X線回折測定データを例に紹介する。データとしてはSPring-8 BL02B2のX線回折によって、333ミリ秒の時間間隔で連続的に観測したものを用いた。このデータは、典型的な多孔性材料のCPL-1にアルゴンガスが取り込まれる過程を観測したものである。開発した解析法をデータ解析に適用した結果気体の導入時刻とダイナミクスの開始時刻との間の時間差を明らかにし、開始時刻をデータから推定することの重要性を実証するとともに、反応モデルを本解析手法を用いてモデル選択することが可能であることも実証した。
当日の講演では、上記2つの話題を具体的な方法も含めて紹介し、ベイズ推定を解析に利用する契機となることを期待したい。
[1] Y. Yokoyama, T. Uozumi, K. Nagata, M. Okada and M. Mizumaki, J. Phys. Soc. Jpn. 90, 034703 (2021).
[2] Y. Yokoyama, S. Kawaguchi, and M. Mizumaki, Sci. Rep. 13, 14349 (2023).
問合せ先:朝倉清高 センター長 / kytkaskr@fc.ritsumei.ac.jp
◆皆様のご参加を心よりお待ちしております。奮ってご参加ください。











