こんにちは。キャンパスアジア8期の中野智成です。
もうすぐ、私の最後の留学が終わろうとしています。去年は、キャンパスアジアの同期や先輩や後輩とたくさんスポーツを楽しみました。しかし今年に入り先輩は卒業し、後輩は留学に行き、いつも運動相手をしてくれる仲間がいなくなりました。私は一人ぼっちになってしまいました。そこで、今学期は私の生活を変えてみるいい機会だと思い、少し変わった留学生活を送ったので、紹介したいと思います。
これまで中国と韓国で合わせて3セメスター過ごしました。最初の2セメスターは現地の学生と仲良くなり現地語を習得することを意識しました。そして今回のセメスターは英語を使って、中国、韓国以外の学生と交流することを意識しました。
同じ国に留学していても、意識を変えるだけでまったく違う生活になりました。
よく「英語を使いたいならAPU(立命館アジア太平洋大学)に行けばいいじゃん」と言われます。しかし私は、単に英語を使いたいのではなく「海外で生活しながら、世界中の学生と交流する」ことです。そして、そのために英語を使う必要があるのです。だからこそ、韓国での留学という選択は、今思えば正解だったと思います。
留学生活の中心になったのは、意外にも「キッチン」でした。私たちが生活するグローバルビレッジには、キッチンがありませんが、隣のウジンアパートという学生寮には学生のためのキッチンがあります。私は、今学期お金を節約したかったので、1週間に3、4回ほど自炊をしました。キッチンには、宗教上の理由で自炊する学生や私のように節約のために料理をする学生がいます。
寮のキッチンは、9割が留学生という不思議な空間で、料理をしているだけで必ず誰かとつながる場所です。
・「ここ使っていい?」から始まる会話
・私が作った“ざるうどん”に興味津々で話しかけてくる友人
・「それ何作ってるの?」と聞いたことがきっかけで仲良くなった友人
そんな日常の積み重ねが、自然とコミュニティをつくってくれました。
アフリカ、中南米、東南アジア、中東…。
食べ物をきっかけに、気づけば本当に多国籍な友人ができていました。
ときにはその国の料理を振る舞ってもらったり、一緒に料理をしたり。キッチンは常に多国籍料理と様々な香辛料の香りで満ちていました。
ある日のサッカー日本代表 vs ガーナ代表の試合後には、ガーナ出身の学生が
「今回は負けたけど、次は絶対ガーナが勝つよ!」
と笑いながら話しかけてくれたり。
このような留学していないと絶対に起きない瞬間が、本当に大好きです。
【大学イベントは全部参加。気づいたら友だちが増えていた】
外国人と仲良くなり、世界中の学生と交流するためには、とにかく外に出ることを自分ルールとし、大学のイベントには全て参加しました。
その中でも、特に印象深かったのは、1泊2日の부산 갈맷길 국제 걷기대회です。10kmの散歩やハイキングをしながら、釜山市内に留学している、様々な国の学生と過ごすイベントです。
韓国には多くの日本人が留学しているため、他の大学の日本人も参加しているかと思いましたが、なんと私1人でした。
そのため、周りの学生が積極的に話しかけてくれました。TOPIKの勉強法や、留学中の悩み、日本旅行のおすすめなど色んな話をしました。私の拙い英語でも理解しようとしてくれる優しい外国人に囲まれて、楽しい時間を過ごすことができました。
2日間で17キロ歩くコースでしたが、互いに声を掛け合い無事にゴールすることができました。
そして、「世界中の学生と交流する」ために、一番意識したのが「誘われたら全部行く」ということです。
ご飯、遊び、イベント、スポーツなど、時間が許す限り、どんな誘いも断らないようにしました。
その結果、イスラム教の友人やヴィーガンの友人とも仲良くなりました。彼の「外食先を選ぶ」という小さなことからも、文化の違いを学ぶことができました。ヴィーガンの友人は、動物由来の食品を一切口にしない。それに対し、私は大の野菜嫌いと、食べるものが合わない私でしたが、限られたメニューの中で野菜料理をいただきました。「これなら食べられそう」「この野菜美味しいよ」と話しながら食事を共にした経験は、多様性を受け入れる姿勢の大切さを改めて感じさせるものでした。
釜山ならではの体験もたくさんできました。
ロッテジャイアンツの試合を観戦し、応援したり、海雲台ビーチでビーチサッカーをしたり。。行動した分、出会いが増える。これは留学中ずっと感じ続けた真理のようなものです。
今回の韓国留学では、もちろん韓国語は毎日使いますが、英語を使う機会が増え、実力も伸びたと思います。しかし、それ以上に大きかったのは、「どんな背景の人とも仲良くなれる」という自信です。文化も宗教も食生活も価値観も違う。それでも、相手を知りたい気持ちと、自分から踏み出す一歩があれば、人は繋がることができる。これは今までの学生生活では絶対に学べなかった、大事な学びです。
留学は、行動した分だけ世界が広がっていく。
そしてその“広がり”が、これからの生き方にもつながっていく。
そんなことを、今改めて実感しています。