迎山 和司 Kazushi Mukaiyama
教授
■ 専門分野:デジタルアート ■ 研究テーマ:人工知能画家、文化財プロジェクションマッピング
- 1991年3月 京都市立芸術大学美術学部美術科構想設計専攻卒業 美術学士
- 1993年3月 京都市立芸術大学大学院美術研究科絵画専攻造形構想修了 美術修士
- 2002年8月〜12月 ヘルシンキデザイン芸術大学メディアラボ留学
- 2004年3月 京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)課程メディア・アート領域修了 博士(美術)
- 1993年4月〜1998年3月 京都市立芸術大学美術学部非常勤講師
- 1998年10月〜2000年7月 カリフォルニア大学サンディエゴ校芸術電算研究所客員芸術家
- 2001年10月〜2004年3月 倉敷芸術科学大学美術学部非常勤講師
- 2003年4月〜2025年3月 公立はこだて未来大学システム情報科学部(講師、准教授を経て)教授
- 2016年9月〜2017年8月 パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校IMAC専攻客員講師
- 2025年4月〜現在 立命館大学スポーツ健康科学部教授
これまでの実績・研究概要
京都市立芸術大学を卒業後、作家として海外で作品を発表してきました。主な受賞歴に、2000年プリ・アルス・エレクトロニカ .net 部門入賞(リンツ)、2011年FILE2011作品選出(サンパウロ)、2022年池袋アートギャザリング公募展 漫喜利部門奨励賞(東京)などがあります。 研究・制作の主なテーマは二つあります。一つは、創造行為における情報処理への関心から、AIにマンガを描かせることで人間の認知的特性を探究・発表する取り組みです。もう一つは、「文化財に命(ひ)を灯す」というスローガンのもと、博物館展示にプロジェクションマッピングを用いて新たな鑑賞体験を創出する活動です。
研究の方向性
今後は、二つの研究テーマを地域文化や他機関との連携の中で、さらに発展させていきます。AIによるマンガ制作は、「ヒトがなぜ芸術を求めるのか」を主眼に、マンガを現代に生きる芸術ジャンルとして捉えています。芸術を文化として受け入れてきた京都の土壌において、この研究は自然に共感を得やすいと考えています。また、プロジェクションマッピングを活用した展示手法については、立命館大学アート・リサーチセンターと協働し、京都が育んできた伝統的な文化財の新たな見せ方を探る実践的な研究として、今後さらに深めてまいります。
メッセージ
デジタル技術を用いた表現は常に挑戦です。常に柔軟に物事を捉え、新しい作品を生み出す姿勢が何より大切です。創造の現場では、答えのない問いに向き合い、自らの興味を信じて深める力が求められます。私自身も、うまくいかないことに向き合いながら、それでもなお表現の可能性を広げたいという思いで日々格闘しています。技術は手段であり、心の中にある「つくりたい」という衝動こそが原動力です。そんな熱意を持つ皆さんと出会えることを、心から楽しみにしています。