植田 彩芳子 Sayoko Ueda
教授
■ 専門分野:アートマネジメント、美術史 ■ 研究テーマ:日本近代美術を中心とした展覧会の企画・実践
- 1998年3月 東京大学 文学部 歴史文化学科 美術史学専修課程 卒業 学士
- 2000年3月 東京大学大学院 人文社会系研究科 基礎文化研究専攻 修士課程修了 修士(文学)
- 2010年11月 東京大学大学院 人文社会系研究科 基礎文化研究専攻 博士課程修了 博士(文学)
- 2005年4月〜2007年12月 国立新美術館 企画室 研究補佐員
- 2008年1月〜2010年7月 東京国立博物館 特別展室 任期付研究員
- 2010年8月〜2023年3月 京都文化博物館 学芸課 学芸員
- 2023年4月〜2025年3月 京都文化博物館 学芸課 主任学芸員
- 2025年4月〜現在 立命館大学 共通教育推進機構 教授
これまでの実績・研究概要
国立新美術館、東京国立博物館での大型特別展の企画・運営補助を経て、京都文化博物館で数多くの展覧会を企画・運営してきました。主な担当展に、「舞妓モダン」展(2020年)、「小早川秋聲—旅する画家の鎮魂歌」展(2021年)、「生誕140年記念 石崎光瑤」展(2024年)など。近代京都の忘れられた画家に注目し、その魅力をわかりやすく紹介する企画を心がけてきました。著書に『明治絵画と理想主義』(単著、吉川弘文館)、『近代京都日本画史』(共著、求龍堂)など。2016年第28回倫雅美術奨励賞を受賞。
研究の方向性
私は今まで展覧会を企画・運営してきましたが、美術展の一つの役割には、「アートを通じて、社会に働きかけること」があると思っています。近年、とても多くの人が展覧会に足を運びますから、その社会的影響力は大きくなっています。展覧会を作ることは、来館者にアートによる癒やしや喜びを与えるだけでなく、新たな気づきや物の見方を提示することでもあります。展覧会にはそうした社会的意味があることにも注目しつつ、アートと社会との関係を探っていきたいと思います。
メッセージ
大学時代に多くの授業を受け、多くの本を読み、多くの人と出会い、その中から自分が取り組んでみたいテーマを見つけて、それを一生懸命やってみてほしいと思っています。やりたいことが見つからないという人は、とりあえず決めてやってみること。決めたら、しばらくは迷わず、取り組んでみると良いと思います。ここで大事なのは、自分で決めることです。すぐに役に立たなかったとしても、一生懸命何かをやることは、その後の人生の中で一つの支えになるのではないかと思っています。