立命館大学 デザイン・アート学部
立命館大学大学院 デザイン・アート学研究科

(Faculty)

上平 崇仁 Takahito Kamihira

教授

■ 専門分野:デザイン文化の創造 ■ 研究テーマ:情報デザイン、協働するデザインアプローチの実践、デザインエスノグラフィー、モア・ザン・ヒューマンのデザイン理論

学歴:
  • 1995年3月 横浜国立大学教育学部 卒業(教育学士)
  • 1997年3月 筑波大学大学院芸術研究科デザイン専攻 修了(デザイン学修士) 

職歴:
  • 2000年4月〜2004年3月 東京工芸大学芸術学部 助手
  • 2004年4月〜2006年3月  専修大学ネットワーク情報学部 専任講師
  • 2006年4月〜2012年3月  専修大学ネットワーク情報学部 准教授
  • 2010年4月〜2020年3月 東京都立 産業技術大学院大学 履修証明プログラム(人間中心デザイン) 非常勤講師
  • 2012年4月〜2025年3月  専修大学ネットワーク情報学部 教授
  • 2015年4月〜2016年3月  IT University of Copenhagen 客員研究員
  • 2017年4月〜 現在 Xデザイン学校 講師
  • 2021年4月〜 現在 大阪大学人間科学研究科 エスノグラフィラボ招聘研究員
  • 2024年4月〜 現在 東京外国語大学 アジア・アフリカ言語文化研究所 フェロー
  • 2025年3月〜 現在 立命館大学 共通教育推進機構 教授

これまでの実績・研究概要

情報デザインと呼ばれる領域の草創期から教育と研究に取り組んでいます。とくに情報教育の領域における先導者として活動し、高等学校の『情報Ⅰ、Ⅱ』や専門教科『情報』のデザイン学習の導入や教材監修に貢献しました。近年は、“ともにつくることは、ともに学ぶこと”をキーワードに、一部の専門家だけに閉じないデザインのありかたとして人々が協働するデザインのアプローチの実践や普及を行っています。2020年には『コ・デザイン―デザインすることをみんなの手に』(NTT出版)として出版しました。易しく書かれているため、中学や高校の現代文の読解問題でも頻出しています。

研究の方向性

協働という営みは、人と人の関係に限らず多種多様な存在との関わりによってなされています。また京都の街の形成においては、人間ではない「霊性」も重要なアクターとなっています。こうしたことから見えるように、実際のところ、デザインは決して生身の人間の力だけで実行されているわけではありません。こうした問いに対しては人類学や哲学の分野にすでに多くの議論の蓄積があり、人文知を取り入れた代替的なデザインの営みや理論に関心を寄せています。

メッセージ

誰もが目的を先に決めてから行動しがちです。でも、自分ができることや、本当に自分がやりたいことなんて、前もって知っているものでもないでしょう。だから、まずはいろんなことをわけへだてしないで真剣に味わってみるしかありません。総合大学でデザイン・アートを学ぶもっとも重要なポイントは、それまでの自分には思いもよらなかったような人々や学問との出会いが無数に埋め込まれているところです。そんな未知なる環境に固定観念を脱ぎ捨てて飛び込もうとする学生たちには、協力を惜しまないつもりです。思う存分、挑戦しましょう。