2010年1月30日 公開講演会

人類の文化遺産をどのように保護していくか

前ユネスコ事務局長  松浦晃一郎

聴講者の感想

 大変勉強になりました。今の若者やマナーのない大人たちに文化遺産の大切さを教え、文化遺産を守っていくことが必要だと思いました。

 世界中の文化財を襲う脅威はいずれも、人々が文化財を大切にする心、守ろうとする意識さえあれば備えられる。 対策を講じることのできるものであるということは、正直な所自分自身これまで気付くことが出来ていませんでした。 この度の講演を経て、気づかせていただいた今、これまで以上に「文化財」の素晴らしい価値を強く意識して、極めて微力ながら、文化財の保護に力添えしていきたいと思いました。

 芸術的に評価される物だけが文化遺産ではないという考えから、無形文化遺産をつくられたことや、教育は重要であるというお考えから、 世界中の子どもたちが小学校を無償で通えるよう目指されたことなど大変すばらしいと思った。

 「文化財を鑑賞する時、『美しいな』と思うだけでなく、歴史的背景を勉強して、それを含めた鑑賞が大切だ」というお言葉は、印象的でした。

 実際に最近まで事務局長をつとめていた方の話を聞けたのはとても貴重な経験となりました。松浦先生のはたらきかけによってうまれた無形文化遺産についての話を、直接聞けて良かったです。 また、遺産の保護という観点でも、とてもくわしいお話を聞けて、ためになりました。私たちの若い世代も興味・関心をもっと持たないといけないと思いました。

 昨年に自分の興味から松浦さんが書かれた本を読んだこともあり、とても有意義な時間を過ごせました。 特に、無形遺産への保護など、拡大した世界遺産の質を確保しつつ、包括的な保護へ進むことを期待したいと思います。

 どういった危機から遺産を守らなければならないのか。文化の定義といった、今後の研究において、とても参考になる話を聞くことができて、とても貴重な時間になりました。

(※一部抜粋)