
2018年6月現在、20人の部員が所属する男子柔道部と、24人の女子柔道部が衣笠体育館柔道場で稽古に励んでいる。関西学生柔道優勝大会で女子柔道部は5位の成績となり、6月に行われる全日本学生柔道優勝大会の切符を手にした。
選手紹介Members
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安村 真男 [男子柔道部主将] 法学部 4回生/73kg級 二段
6歳から柔道を始めた安村さんは、最初は柔道が楽しくなく、やめたいと思いながら続けていたという。しかし、中学生の頃、全国大会への出場を果たし、柔道の楽しさを感じるようになっていった。それからは心を決めて、柔道に打ち込んできたという。安村さんが柔道をする上で大切にしていることは、相手を思いやる気持ちと感謝。勝ってもガッツポーズをしたりはせず、負けて悔しくても試合後の礼は丁寧に、感謝の思いをこめる。
柔道は、怪我も多く、柔道人生に響くようなこともあり、安村さんも中学生の頃からの怪我の痛みを抱えながら、日々稽古に取り組んでいる。高校で大きな怪我をしたことで、「柔道ができることが当たり前ではない」と気づき、柔道ができることに感謝するようになった。現在は、週6回の稽古以外にも自主トレに取り組み、食事にも気を配る。昨年、全国大会への出場を逃した悔しさをバネに、「今年は全国大会に出場し、1回でも多く勝ちたい。ワンチャンスをものにできるように、絶対に最後まで諦めません」と決意を語った。 -
前田 妃菜子 [女子柔道部主将] 産業社会学部 4回生/57kg級 二段
「目標は日本一です」と力強く語ってくれたのは、大好きな柔道と全力で向き合い、チームを引っ張る主将の前田さん。前田さんの好きな技は、大外刈。大学入学後、オリンピック選手の大外刈を見て、「自分もやりたい」と研究を重ねた。身長や、手や足の長さなどから、自分に合った技を見つけていくことも楽しみの一つだという。2017年の5月には、大きな怪我で3カ月間柔道を離れたが、モチベーションが下がることはなかった。「足が使えないのなら、他の部分を補強するときだ」と懸垂やロープを使ったトレーニングを重ねた。その芯の強さは「日本一になる」という強い思いがあるからなのだろう。厳しい稽古の中で、きついと思うことはあっても、新しい発見や試行錯誤してその成果ができたときの嬉しさは苦しさよりもはるかに大きいという。「強くなるためには自分が納得するまでやります」と、目標に向かって、一心に稽古に励む。主将として部員のモチベーションを上げるために、声かけにも気を配り、褒めたり、怒ったり、それぞれに合ったアプローチをする。「個々の力をつけるためにも、お互いに切磋琢磨し、高めあうことが必要だと思っています」その言葉からチームの無限の可能性を感じた。
競技説明What's JUDO?
日本発祥の武道である柔道は、さまざまな柔術の流派を組み合わせてつくられた。最初は鍛錬と教育を目的として行われていたが、競技として普及し、現在は世界でも広く知られるようになった。
- 判定
- 一本:一本をとればその時点で勝ち
技あり:2回取れば、「一本」となり、勝ち。 - 指導
- 故意に取り組みを行わなかったり、正しい組み方をしなかったり、寝技や間接技で不正をした際には、「指導」が与えられる。指導を3回受けると、反則負けとなる。
- 組み手
- 立ち技では、相手の胴着の襟と袖を握る基本的な姿勢を組み手という。襟を握る手を「釣り手」、袖を握る手を「引き手」。組み手によっては、立ち技ができないため、互いにいいところをとろうと、組み手争いとなる。
Topics
技の紹介
柔道の技は、立ち技と寝技に分類される。
立ち技
立ち技は、相手を投げて、相手の背中が畳につくことが前提となる。投げた相手がうつ伏せに倒れた場合は、どの判定も該当しない。
- 一本
- 相手の背中がつくように投げ、強さと速さがあったとき、ほぼ仰向けの状態に倒したとき
- 技あり
- 相手の背中がつくように投げたが、強さ、速さのいずれかが不足しているとき
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背負投
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払腰
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内股
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巴投
寝技

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- 固め技
- 相手を仰向けの状態で、上から抑え込み、反撃できないようにする技で、押さえ込みの時間によって、判定される。
- 一本
- 20秒以上の抑え込み
- 技あり
- 10秒以上、19秒未満の抑え込み
抑え込みは、うつ伏せになったり、相手の胴体や足に自分の足を絡めたり、場外にでることで、解くことができる。
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- 間接技
- 肘関節を極める技で、柔道では、関節技は、肘関節のみが許されている。畳や相手を2回叩くことで「参った」となり、一本となる。
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- 締め技
- 頚動脈を締める技で、畳や相手を2回叩くことで「参った」となり、一本となる。