武道特集

武道特集

JUN 19,2018

相撲 SUMO

2017年に創立100周年を迎えた伝統ある相撲部。2018年4月現在で男子10人、女子3人が所属。ほぼ毎日、原谷グラウンドで男女ともに同じメニューで練習に励んでいる。国内外のさまざまな大会で優秀な成績を残し、昨年の第18回全国選抜女子相撲大会では出場したすべての階級で優勝を独占し、常に注目を集めている。共に過ごし家族のようなチームワークの良さと絆を大切に、男子は毎年11月に開かれる全国学生相撲選手権大会でベスト8を、女子はすべての大会で日本一を目標にし、更なる飛躍を目指している。

選手紹介Members

  • 河村 祥平さん

    河村 祥平 [主将] 文学部 4回生

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  • 今 日和さん

    今 日和 [女子副主将] 国際関係学部 3回生

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  • 河村 祥平さん

    河村 祥平 [主将] 文学部 4回生

    プロの力士を父に持ち、幼稚園に通っていた頃、兄が習っていた相撲クラブに連れて行かれたのが相撲を始めたきっかけだった。「相撲は高校まで」と考えていたが、経験や実力を認めてくれた多くの人からの薦めで大学でも続ける決心をした。
    「今では相撲で学んだことが財産だとわかります。相撲を続けるように説得してくれた家族、恩師、友人には本当に感謝しています」と、振り返る。1回生の時に右膝半月板が損傷し、もう正座ができないかもと言われるほどの大けがを経験。リハビリをしていた1年間は経験を生かして指導する側になり、サポートする大切さを学んだ。正式に学生コーチを任されながら、復帰後、選手としても約200人が出場したインカレで個人32位の快挙を遂げた。「指導することに向いていることも実感していますし、選手として求められていることもありがたいです」と、笑顔で話す。
    部員同士が互いの意見を尊重し、意欲的に取り組めるような雰囲気づくりを大事にしている河村さん。「全力でやり切って、泣いて、いい思い出を作ってほしい」と話し、常にみんなを見守る頼りになる存在だ。

  • 今 日和さん

    今 日和 [女子副主将] 国際関係学部 3回生

    3つ上の兄が通っていた相撲道場へ連れて行かれ、小学1年生の時から相撲を始めた。子どもの頃はただ勝つのが楽しかったと微笑む。
    「相撲は一瞬で決まるスポーツで立ち合いの瞬発力が命。精神面、力を兼ね備え、ここぞという瞬間に実力が出せないと勝てない。そこが面白いし、難しい」と話す。「今の目標は団体では日本一、個人では世界一」と言い、団体戦で優勝を味わうとまた勝ちたいという思いに駆られ、足の裏の皮がぺろりとめくれるほどすり足の練習に励むほど、練習にも熱が入るという。
    部員同士は常に高めあい協力しあう関係で心地いい距離感と話し、「地方から出てきた自分を気遣ってくれ、先輩がしてくれたことを今度は自分が後輩に返す番」と、すっかり頼れる先輩に成長した今さん。大学生活では健康管理、自分の考えを表現する、部員への配慮、大学での勉強時間の作り方などさまざまな状況に対応していくなかで、柔軟性が身についたと笑顔で語る。
    「学びたかった国際関係学が学べ、信頼しあえる仲間と相撲ができる今が自分にとってベストな環境です」と話す今さんのこれからの活躍に目が離せない。

競技説明What's SUMO?

団体、個人戦がある。団体戦は、1チーム5人1組か3人1組でトーナメント方式、リーグ戦方式で行われる。直径4.55mの土俵の中に入り、背筋を伸ばし、腰を下ろし膝を曲げ、対戦相手にお辞儀を行った後、仕切り線まで進み、真ん中で両膝を開いたまましゃがむ「蹲踞(そんきょ)」を行う。審判の「かまえて、手をついてまったなし、はっけよい」の合図で試合が始まる。土俵から出る、足裏以外が土俵につくなどで負けが決まる。「決まり手」と言われる技は約80種類あり、短時間で繰り広げられる選手たちのダイナミックでしなやかな動きと迫力ある取り組みが人気。

道具紹介What’s Tools?

まわし

相撲競技者の腰部を覆い、重心部となる腰や腹を固めて身を護り、更に力を出すために使う。木綿でできたものが多く、幅45センチ、長さは4.5〜9m程度で自分のウエストの約7〜10倍の長さとされ、個人の体型によって異なる。新品のまわしはのりが効いていて硬いが、練習で使うほどに、肌や汗で自分の体になじんでくる。汚れ方や装着の仕方などで使用する人の特徴が出て、一緒に天日干しをしても、誰のまわしなのかがわかるという。汚れたらブラシなどで洗い、丈夫なので高校生の時に使っていたまわしを大切に使っている部員も多い。白色のまわしが一般的だが、本学相撲部は、試合時には大学のイメージカラーの朱色に染めたまわしを全員が着用し、心を一つに合わせて出場している。

Topics

自慢料理

ちゃんこ鍋

鶏がらのスープにしょうゆ、みりん、ガーリックなどを加えただしに、白菜やきのこなどを入れて一煮立ちさせて、熱々のご飯ととともに頂く。相撲では二本足で立つことは勝ちを意味するので、げんを担いで必ず鶏肉は入れるという。中高生が練習にやって来た時などのイベント時に、代々受け継がれてきた大きな鍋でふるまっている。キムチなどを加えることもあり、調理する部員によってさまざまな味が楽しめる。

技の紹介

  • 三所攻め(みどころぜめ)

    相手の片足を自分の反対の片足(相手が右足であれば自分は左足)で外側、または内側からかけて攻め、同時に相手のもう片方の足を手ですくいながら、頭で相手の胸を突き、後ろに倒す。相手の両足、胸を同時に攻める技。

  • 首投げ

    片手で相手の首に巻きつき、投げ倒す技。

  • 突き出し

    手のひらで胸などの相手の体に直角に当たるように突いて、相手を土俵の外に出す、最も基本的な技の一つといわれている。

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