2017年12月、びわこ・くさつキャンパスのスポーツ健康コモンズで地域の子供たちを対象にした運動教室、「キッズアス~遊んでのばす運動教室~」が開催された。企画したのは、スポーツ健康科学部の学生が中心に活動する学生団体、FB+1の代表を務める細井さん。今回で2回目の開催となったキッズアスは、コオーディネーショントレーニング※を行うイベントで、鬼ごっこをしながらボールを投げたり、遊びながら運動し、子供だけでなく、親子で取り組むメニューも取り入れている。

※小学校高学年までがもっとも神経系が発達する時期で、その時期に神経系を鍛えることで、さまざまな運動に対応できるからだづくりを目指したトレーニング

自分の思いを実現

細井さんは1回生の頃、学部の合宿で運動指導をしていたFB+1の楽しそうな様子をみて活動に参加したが、それ以外に活動の幅が広がらず、もどかしい思いを抱えていた。2017年3月、前代表の先輩に「来年度がんばってみないか」と言われ、代表に就任。「もっと活動したいというメンバーの声もあり、自分が変えていくしかないと強く思っていました」と振り返る。「2017年度は、再始動の年。できることをなんでもやっていこう!」と、以前から興味を持っていた子供の運動指導教室の企画をスタートした。対象年齢にあわせた運動メニューを考え、さまざまなシチュエーションに対応できるようにいくつものメニューを準備。学内部署との打ち合わせやチラシやホームページ、SNSで広報活動を行った。その他にも、依頼を受けて学生向けの運動指導をしたり、学内イベントで運動教室の開催にも取り組んだ。「打ち合わせやチラシの作成など事務的な作業には苦労しましたが、多くの社会人の方と話す機会もあり、自身の成長にもつながりました」と話す。そして9月、初めての「キッズアス~遊んでのばす運動教室~」が実現。15人の子供たちが参加し、指導する上での課題もみつかったが、参加した親子からは、「面白かった、大人向けのトレーニングもやってほしい」など嬉しい声が聞けたという。

指導力を高めるため、遠征へ

9月には指導力を高めるため、運動指導者の育成を行う、「子ども運動指導技能協会」に依頼し、子供の指導方法を学んだ。イベントでの心構えや子供が泣いた時の対処法などの指導を受け、多くの学びを得た。12月のキッズアスに向け、指導練習を早めに開始し、指導役、子供役、親役に分かれ、何度もリハーサルを重ねた結果、指導の仕方や子供の接し方も以前より成長できたと振り返る。

「ずっとやりたいと思っていたことなので、とても楽しいです。子供ができなかったことができるようになったり、その成長を見られることが嬉しいです」とイベントについて笑顔で話す細井さん。今後は月に1度キッズアスを開催し、苦手を克服してもらうため、体育の授業に合わせたプログラムやさまざまな球技やマイナースポーツを体験してもらうプログラムを予定している。そして、スポーツ健康コモンズをもっと学生が活用できるよう、他学部も含めた学生対象の教室も行っていきたいと新たな活動への夢も抱いている。

PROFILE

細井優夢さん

兵庫県立芦屋高等学校(兵庫県)卒業。KS1、SPOCHA+、食マネジメント学部オリター団執行部に所属。中学では野球部、高校では水泳部で活動。水泳ではクロールが得意種目で、1回生の頃から、アルバイトでスイミングのコーチとして子供たちの指導にあたる。

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