立命館大学とピップ株式会社の産学連携を機に始動した同社のスポーツケア用品「プロ・フィッツ スポーツテックタイツ」のPR動画制作プロジェクト。制作チームのリーダーを務めたのは男子陸上競技部の赤川雅直さんと映像学部の澤田萌々香さん。二人を中心に男子陸上競技部と映像学部の有志学生約20名が約4カ月の期間をかけ、企画立案から動画制作を行い、オウンドメディアでの情報発信や発信後の効果検証を含めた一連のプロモーション活動に取り組んだ。

互いへのリスペクトを忘れない

「以前から実践的に広報やマーケティングについて学習できる機会を模索していました」という赤川さん。澤田さんは「コロナ禍で活動が制限されて困っていたところにプロジェクトの話をもらい、嬉しくてすぐに参加を決めました」と笑顔で語った。二人にとって待望のプロジェクトが始動したが、専門分野の異なるメンバーとの共同作業には困難が生じた。「自分たちがイメージしたものを映像学部のメンバーに正確に伝わるよう的確に言語化する作業が非常に難しかったです」と振り返った赤川さん。一方、澤田さんは「撮影への不安はありませんでしたが、プロジェクトの進行管理や組織運営は慣れない部分が多く、とても悩みました」と語った。壁にぶつかるなか、二人が大切にしたのは「互いへのリスペクトを忘れないこと」だった。その原点は、赤川さんの部活動での経験にあった。「故障が続き、思うように活動ができず疎外感を抱いた経験から、誰一人取り残さず組織全体で活動するにはどうしたらよいかという視点を大事にしてきたんです」と語ってくれた。そうした経験から、互いに敬意を払いながら協力してプロジェクトを進める姿勢をみんなで貫いた。澤田さんは「作品と丁寧に向き合う映像学部の学生の長所と組織を円滑に運営する力に長けた陸上競技部の長所が徐々に掛け合わされていきました」と振り返った。

絵コンテが完成し、迎えた撮影日。大事にしたことは、「ケガを防止し、足を守る」という商品の特徴を打ち出しつつ、学生ならではの目線で映像を撮ることだった。澤田さんは「商品の特徴を伝えるだけではなく、陸上競技部のしなやかな足を生かすためにタイツをしっかりと映すことで、より商品が映えるようこだわって撮影しました」と撮影時のこだわりを語る。赤川さんは「動画のストーリーを組み立てる際、しっかりと商品の良さが伝わるような構成を意識しました」と笑顔を見せた。

動画作品に付加価値を

完成した動画をオウンドメディアで発信する際に課題となったのは、キャッチコピーの作成だった。「大事にしたのは『一つひとつの案に敬意を払う』ということです」と語る赤川さん。どの意見も無駄にしない姿勢を貫いたことで、全員が納得のいくキャッチコピーを完成させた。情報発信後も気を抜くことなく効果検証を行い、発信の仕方に工夫を重ねたことで、初回発信時に18.3%だった動画クリック率は2回目に31.2%と大幅に向上した。「僕らの力で動画に付加価値を付けたかったんです」と力強く赤川さんは語った。

分野を超えたプロジェクトをやり遂げて

学生が主体となり、見事やり遂げた今回のプロジェクト。「対面で集まることがなかなか叶わない状況でもやり遂げることができ、大きな自信になりました」と晴れやかな表情で語る澤田さん。「今回の経験を生かし、さまざまな人と協働して思いを形にできる人材を映像学部で育てていきたいと思っています」と抱負を述べた。赤川さんは、来春に大手広告代理店へ就職予定。「多くの人に支えてもらい、全員で協力してプロジェクトをやり遂げた経験は本当に貴重なものでした。就職先では、今回の学びを生かし、広告媒体を通して企業とともに成長していくような仕事をしていきたいです」と熱く意気込みを語ってくれた。互いに敬意を払い、協力することで成長を遂げた二人のこれからの活躍が楽しみだ。

※PR動画は以下のリンクからご覧いただけます。
Profits × 立命館大学男子陸上競技部 × 立命館大学映像学部【産学連携プロジェクト】

PROFILE

赤川雅直さん

大東文化大学第一高等学校卒業(東京)。男子陸上競技部長距離パートで主務を務め、陸上競技部専用のYouTubeを開設・運営するなど、陸上競技部の広報やマーケティング活動を精力的に行っている。座右の銘は「挨拶と感謝にスランプなし」。

澤田萌々香さん

立命館高等学校卒業。高校でオーストラリアに留学した際、映像制作の講義を通して現地の人々とコミュニケーションを深めることができた経験がきっかけとなり、映像学部に入学。将来は映像プロデューサーとして、多くの人を巻き込んだプロジェクトに携わることを目標としている。趣味はアニメ、映画鑑賞、ガンプラ制作。

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